岡田悠のレビュー一覧

  • 駅から徒歩138億年

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    入っては出ていき、入っては出ていくような、とどみなくサラサラと穏やかに流れる荒川下流のような文章がある。読書感は絹のように滑らかで、抵抗なく脳の中に入ってくる。

    こんな文章、こんな文章なんだ!私が書きたいのは。スラスラと読むことができ、読み終わった後にそのまま頭から抜けていってしまう軽くて滑らかな文体は読んでいて心地よい。正直内容自体はなかなか記憶には残らないけど、室内ジャズを聞いているかのような、何も邪魔をしてこない品の良さがある。

    記憶に残らないからこそきっと再読しても楽しい本になるだろう、とすら思える。また読みたい!となる本でした。

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    2026年03月04日
  • 1歳の君とバナナへ

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    作中でも記載されているが、
    これは父から子に宛てた「手紙」であるのだ。

    コロナ禍に父になった岡田さん。
    きっと今の記憶が残っていない君(子供さん)に向けた「手紙」。

    そこで描かれている日常は全て幸せなことばかりではなくて。君が病気で苦しんでいる様子や、親としてあたふたするさま。もっとこうしていればよかった、というさま。

    私は現在結婚もしていなければ、勿論子供もいない。子供を欲しいと思うことがなかった。
    文中の中で、岡田さんが「子供が産まれると人生の主役が変わる、もっとやりたいこともあるし子供は欲しいと思っていなかった」という旨の文章は痛いほど気持ちがわかる。

    たった一度の人生で、主役じゃなくなるなんて。
    そう思っていた。

    この本を通して、気付いた。

    自分だけのランウェイ歩めなくなることが不安なんじゃなくて、きっと「知らない」ことへの怖さが私にはあるのだと思う。

    いつになるかわからない。
    だけど私にも“君”ができる日が来ればいいなと少しだけだけど前向きになれた一冊だった。
    その時はきっと私もこんなふうに「手紙」を書き続けるんだろうな。

    ドタバタ珍道劇ではない、酸いも甘いもある本だからこそ、気持ちが明るくなった、そんな一冊でした。

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    2026年01月14日
  • 駅から徒歩138億年

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    ウェブ記事累計1300万PVを超えるライター岡田悠の最新作は、多摩川を河口から源流まで散歩した道程と思考の記録「川歩記」と、果てなき好奇心が場所と時間を飛び越えていく不思議でやさしい10編の日常旅エッセイ。
    毎回楽しみにしている岡田さんの新作。私はいつも心配性で計画みちみちにするタイプで岡田さんみたいな面白い旅を考えつかないから新鮮で、すごく面白かったなあ〜。ドーミー立川の話がお気に入り。懐かしいの洪水、とっても良い。そしてまた日記を再開した。日々の思い出を残しておきたくて。何もない日も、そういう毎日から私の人生はできている。

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    2025年12月30日
  • 駅から徒歩138億年

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    ネタバレ

    <目次>
    略

    <内容>
    多摩川を河口から源流まで歩く旅(長さが138キロで、宇宙の誕生から138億年と言うことで、タイトルに)、25時間分の録音データを再現したり、25年前の本『子どもの道くさ』の著者と、25年前の道くさの場所を辿ったり、メールからいないはずの親戚を調べたり、仮想空間を彷徨う「ひと」を追いかけたり、17年前に2秒だけ見えた海(静岡でした)を探したり、古いカーナビの案内で街を彷徨ったり、学生時代に住んでいた寮を10年ぶりの1日泊ったり…。やりたい放題なのだが、読んでいると意外とハマる。人と違う発想を実現してしまう著者にちょっと嫉妬したり。

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    2025年11月20日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    実験的エッセイ?なんだけど
    作者どうかしてる、そんなことができる発想も根気も才能
    10年前からある午後の紅茶に意味を見出す
    docomoの説明書を読破しドコモ太郎の痕跡を追う
    どうかしてる、んだけどこのシュールさがたまらない
    最後の妄想小説?は作者は書きたかったんだろうけどちょっといらなかった

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    2025年11月01日
  • 0メートルの旅―――日常を引き剥がす16の物語

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    海外の旅話は、どれも気軽に行けるところではない話だったためワクワクしながら読めた。南極のホットスプリングに飛び込むのはやってみたいと思った。
    改めて旅とは何だろうと考え直すきっかけになった。
    1番心に響いた言葉は、「旅を書くことは、次の誰かの旅に繋がる」ということ。自分も旅をするので、心に留めて独り占めするのではなく、アウトプットすることで、知らない誰かの旅に繋がっていると思うと、嬉しく思う。この本を読んだことは、私の旅にも繋がっている。

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    2025年08月07日
  • 0メートルの旅―――日常を引き剥がす16の物語

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    妹が著者のNoteが面白いと教えてくれたことが本書を知るきっかけとなった。
    読む前は、旅本を読めばまた旅がしたくなるんだよなあ、程度だった。確かに前半を読むと旅をしたくなる。自分の目から見た世界がどう映るのか。著者ほどの経験を得られるとは思えないが(何せ知らない街の酒場を歩き回ったりできる人なので)、毎日同じように仕事をしている自分の生活と比べてしまう。

    しかし、後半は今の生活も悪くない、工夫すればそれが旅だと言うことに気付かされる。
    またこの気持ちを忘れた時読みたいと思える作品だった。お寿司のクーポンの話が一番大好き。

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    2025年07月08日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    ネタバレ

    フィクション?ノンフィクション?

    エッセイっぽい表紙だったので、普通にエッセイと思って読んでいたのですが、

    フィクションも挟み込まれている、という感じなのでしょうか。

    よく考えると、すべてのフィクションと呼ばれるものも、著者の頭の実際に想像されたという点ではノンフィクションなんだなーと感じる機会になりました。

    午後ティーの話からとても感激しました。…

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    2025年06月07日
  • 0メートルの旅―――日常を引き剥がす16の物語

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    いやー面白かった!
    「都内で最も検索されていない場所」きっかけでこの本を読み始めたけど、イランの話やお寿司のクーポンの話など、見たことある話が多く、あれもこれも岡田さんだったのか・・・と改めて知る。
    海外旅行も国内旅行もアイディアがすごいだけでなく、行動力の鬼なので読んでいて楽しい。また、文章もユーモアがあって読みやすく、理想的な旅行エッセイだった。

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    2025年05月18日
  • 0メートルの旅―――日常を引き剥がす16の物語

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    旅行好きな著者が家から遠く離れた南極などの海外旅行から国内旅行、コロナ禍で旅行に行けなくなった家の中での旅行まで、体験を書いたエッセイ。
    伏線があり、オチがついていて、エッセイ自体がおもしろいのはもちろん、イスラエル、パレスチナ、イランなど今戦争状態になっている国の話はニュースで見るより身近に感じられる。
    また、国内旅行や近所、家編では、日常をより楽しく過ごすための工夫をこらしているのがいいなと思った。
    近所を江戸時代の古地図だけで散歩するのはおもしろそうで、やってみたい!

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    2024年08月19日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    作者は研究者に向いていると思う。docomoの説明書やトーマス、部屋中の色など、常人ではここまで観察できない。発想力もある。

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    2024年04月04日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    面白かった。トーマスの話は声に出して笑った。
    着眼点と発想と行動力、それを楽しく読ませる文章力、すべてがよかった。

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    2023年11月25日
  • 1歳の君とバナナへ

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    父親になった著者から、生まれてきた「君」への手紙。親としてのスイッチが入っていく過程、新たな命へのエールと感謝と驚きの日々。胸が熱くなる。

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    2023年07月10日
  • 1歳の君とバナナへ

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    岡田さんみたいに
    男性も徐々にお父さんになってくれたら
    いいなーって
    ほっこりする。
    表現の面白さは岡田さんらしい。

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    2023年01月22日
  • 1歳の君とバナナへ

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    1年弱の育休を取り、仕事復帰後も家庭中心の日々を送る、2020年代の父親像。我が子へ語りかける手紙の形式で紡ぐ、ユーモアと愛情に包まれた新時代のニューノーマル・育児エッセイ。
    正直子供は苦手だし、自分の育った環境のせいで、家庭を持つことそのものに希望が持てない。どっちかというと一人でも寂しくないし気ままでいいなと思っていて子供なんて自由が奪われて面倒なだけだと恐怖すらある。でも、このエッセイを読んでいると、すごい大変そうなのに、それよりも自然に湧き出る喜びが見えてしまう。夫婦のぎくしゃくも当たり前に起こるけれど、そんな中でもきちんと話し合う岡田さん夫婦はすごい。少数派かもしれないけれど、逆境すら楽しみながら子育てを全力でしている姿を読んで、自分のことを最優先に考える人生も楽しいけれど、それとは別に子供のことでいっぱいな人生もそれはそれでアリだな、と思えた。こういう風に親が自分のことを思ってくれていたのだな、とも読めてちょっと泣ける。お子さんが大きくなって読んでくれる日が楽しみですね。

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    2023年01月17日
  • 1歳の君とバナナへ

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    とても良かった。
    そうそう、こんな感じだった!とか、あーもっとこうすれば良かったなぁ。とか、思いながら、でもこういう風に子育てを楽しめるっていいよね、と思った。

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    2023年01月14日
  • 0メートルの旅―――日常を引き剥がす16の物語

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    最後のまとめ方はちょっと整えすぎなのかなと思えなくもないが、この方の旅の好き加減や体験の面白さは読んだ人に旅をそそらせるエネルギーで満ちている。
    コロナ禍でなくとも旅行好きな方は一読の価値ありまくり!!

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    2023年01月03日
  • 1歳の君とバナナへ

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    とても良かった。育児と丁寧に向き合い、それを言語化した本。

    結婚や育児が生活をどのように変えるのか、不安に思っていたけれど、この本を読むと、その不安が取り除かれた。不安に対して、大丈夫だろうと思った訳ではなく、あまりにも等身大に、思ったことが書き綴られていて、その思いがストレートにこちらに届くから、あぁ、こんな感覚なんだ、と思うことができた。あくまで、「手紙」として書かれているから、思いがストレートに伝わってくるのだろうか。

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    2022年09月25日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    わたしは、いったい、何を読んでいたんだっけ?
    読んでる間、何度も首をひねった。
    おかしい。たしか午後ティー偏愛を語られている気がしていたけど、倦怠期のお相手との話だっけ?

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    2022年03月26日
  • 10年間飲みかけの午後の紅茶に別れを告げたい 部屋をめぐる空想譚

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    10年共に暮らしたペットボトルの意外な正体、トリセツ554冊から浮かび上がる衝撃の真実・・・記事累計800万PVの人気ライターが「部屋だけ」で繰り広げる日常エンターテインメント。ペットボトル・トリセツ・入浴剤・・・部屋にあるモノたちへの狂気の執念が導き出す、まさかの結末――。
    前作では世界へ旅立ち、部屋で終わっていた岡田さんの本ですが、今回は部屋の中をめぐる"旅"。今回もめちゃくちゃ面白かった!普通じゃない(褒め言葉です)感性と発想に驚いてばかりでした。紅茶の行方がまた素敵なんだなあ~。部屋の中という一見閉ざされた世界に、小さな煌めきがこんなにたくさんあるんだ!と新鮮な気持ちでいっぱい。自分の部屋は元々愛着があるけれど、視点や考え方次第でもっと楽しくなるんだなと。退屈な毎日を一瞬で照らす魔法みたいだ。

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    2021年12月27日