岡田悠のレビュー一覧
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入っては出ていき、入っては出ていくような、とどみなくサラサラと穏やかに流れる荒川下流のような文章がある。読書感は絹のように滑らかで、抵抗なく脳の中に入ってくる。
こんな文章、こんな文章なんだ!私が書きたいのは。スラスラと読むことができ、読み終わった後にそのまま頭から抜けていってしまう軽くて滑らかな文体は読んでいて心地よい。正直内容自体はなかなか記憶には残らないけど、室内ジャズを聞いているかのような、何も邪魔をしてこない品の良さがある。
記憶に残らないからこそきっと再読しても楽しい本になるだろう、とすら思える。また読みたい!となる本でした。 -
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作中でも記載されているが、
これは父から子に宛てた「手紙」であるのだ。
コロナ禍に父になった岡田さん。
きっと今の記憶が残っていない君(子供さん)に向けた「手紙」。
そこで描かれている日常は全て幸せなことばかりではなくて。君が病気で苦しんでいる様子や、親としてあたふたするさま。もっとこうしていればよかった、というさま。
私は現在結婚もしていなければ、勿論子供もいない。子供を欲しいと思うことがなかった。
文中の中で、岡田さんが「子供が産まれると人生の主役が変わる、もっとやりたいこともあるし子供は欲しいと思っていなかった」という旨の文章は痛いほど気持ちがわかる。
たった一度の人生で、主役じ -
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ネタバレ<目次>
略
<内容>
多摩川を河口から源流まで歩く旅(長さが138キロで、宇宙の誕生から138億年と言うことで、タイトルに)、25時間分の録音データを再現したり、25年前の本『子どもの道くさ』の著者と、25年前の道くさの場所を辿ったり、メールからいないはずの親戚を調べたり、仮想空間を彷徨う「ひと」を追いかけたり、17年前に2秒だけ見えた海(静岡でした)を探したり、古いカーナビの案内で街を彷徨ったり、学生時代に住んでいた寮を10年ぶりの1日泊ったり…。やりたい放題なのだが、読んでいると意外とハマる。人と違う発想を実現してしまう著者にちょっと嫉妬したり。 -
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バックパッカーとしての珍しい体験談だけではなく、視点を変えることで近場であっても「旅」をすることを書いた本。
「旅とは、そういう定まった日常を引き剥がして、どこか違う瞬間へと自分を連れていくこと。そしてより鮮明になった日常へと、また回帰していくことだ。」という著者が下記のようなエピソードを紹介する。
エルサルバドルの国旗をプリントしたTシャツを作って宮城にサッカーを観に行くも現地人には会えず、エルサルバドル人と間違えられて日本人に写真を撮られる旅。
GWに東京でもっとも検索されていない駅を訪れて周辺を歩く旅。
江戸時代の古地図に載っている道だけ歩くことを課して、昔の畑にあるフランス料理店に通 -
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1年弱の育休を取り、仕事復帰後も家庭中心の日々を送る、2020年代の父親像。我が子へ語りかける手紙の形式で紡ぐ、ユーモアと愛情に包まれた新時代のニューノーマル・育児エッセイ。
正直子供は苦手だし、自分の育った環境のせいで、家庭を持つことそのものに希望が持てない。どっちかというと一人でも寂しくないし気ままでいいなと思っていて子供なんて自由が奪われて面倒なだけだと恐怖すらある。でも、このエッセイを読んでいると、すごい大変そうなのに、それよりも自然に湧き出る喜びが見えてしまう。夫婦のぎくしゃくも当たり前に起こるけれど、そんな中でもきちんと話し合う岡田さん夫婦はすごい。少数派かもしれないけれど、逆境す