佐野広実のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
佐野広実さんの作品はこの作品で一段落!!ちょっと今まで読んできた作品とは異質な感じなのは、島村匠さんの「マドモアゼル」を加筆、改題した作品であるからなのでしょう。佐野広実さんの作品だからというだけで、何の予備知識もなく手にしましたが、まさかのアドルフ・ヒトラーや、ココ・シャネル、その人が登場して驚きました!!
主人公はフリーライターの結城真理、母の智子とともに、祖母の千沙の遺品である血塗られたシャネルのスーツについて調査するためフランスに赴く…。千沙は第二次世界大戦中、外務省書記官の父とともにナチ占領下のパリにいたことがあったのだ…。フランス、そしてドイツと巡り確信に迫っていく…。
壮大な歴史に迫るミステリー…とでも言えばいいのかな。調査で判明したのは、歴史に翻弄された千沙の悲しい過去でした。でも、私が興味を惹かれたのは、ココ・シャネルの生き様だったりします。リアルではシャネルなんて無縁だけど^^; -
Posted by ブクログ
佐野広実さんの作品をもっと読みたくなりました。ということで、次はこの作品、この作品は全6編の連作短編集となっています。
物語の主人公は穂村明美という、2年前に地下鉄構内で起きた暴行事件で恋人の要一を失った経験を持つ女性。要一の死後精神的に落ち込み体育教師を目指していた気持ちも失い引きこもっていたが、亡き父と交流のあった三木から、地下鉄私服警備員の仕事を紹介される。明美は、要一の事件の真相を知ることができるかも…と、私服警備員となり地下鉄構内の安全を図る毎日を送っていたのだが…。
〇誰を探していますか
誘拐事件の被害者遺族がとった行動とは…。
〇誰を見捨てたのですか
骨壺ばかりが忘れ物として押収される訳とは…。
〇誰の命令ですか
駅構内のコンビニで多発する万引きは?
〇誰が悪いのですか
駅のトイレに置き去られた赤ちゃんを保護したが…。
〇誰を信じますか
要一と交流のあった人物に接触しようとしたが…。
〇あなたは誰ですか
強盗事件の犯人を追尾した明美は…。
なんとなく、なんとな~く、読んでいて、結末が予想できちゃう展開なんですよねぇ…。でも、読み続けることが苦痛ではなく、その逆で読みやすい感じであっという間に読み終えることができました。
地下鉄って、もし何かあったとき、逃げ場がないのが怖いですよねぇ…。今はあんまり縁がないけれど、〇年前には結構お世話になってました。まだ大江戸線も副都心線もなかった頃でしたね(汗)。 -
Posted by ブクログ
巨大都市東京に、血管のように張り巡らされた地下鉄路線。
今日も多くの人が行き交う、その地下鉄の安全を確保する私服警備員たちの活躍を描く。
かつて国鉄には鉄道公安官がいたが、彼らは公務員であり、警察官であった。
対して地下鉄の保安員は、民間警備員。
公権力は持たず、武力はなく、捜査権もない。
地下鉄の安全を護るのは、犯罪、事故が起きないように自然に誘導する。
特殊な職場に集まってきたメンバーは、それぞれがいろいろなものを抱えている。
そのヒューマンドラマと思いきや、話しは一転してスリリングな場面展開へ。
一件落着して、平和を取り戻し、また彼らは地下鉄路線内に散らばっていく。
面白かった。 -
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穂村明美の恋人は、駅構内で何者かに襲われて命を失った。
事件の手がかりを掴めればと、私服警備員となった明美は、様々な事情を抱えた乗客たちが起こすトラブルに遭遇していく。
以前は警視庁で防犯課に勤務していて、亡き父の友人である主任統括官の三木の助言や同期の町村(夫が東京メトロの職員)原口(会社員から転職した見た目、派手)奥野(元会社秘書、眼鏡で静か)たちとの交流もあり、さまざまな事件に心痛めながらも乗り越えていく。
第一話 「誰かを探していますか」〜誘拐事件で息子を亡くした母親がしたこと。
第二話 「誰が見捨てたのですか」〜置き忘れていたものは骨壺で受取人は。
第三話 「誰の命令ですか」〜駅構内のコンビニで高校生の万引きが。
第四話 「誰が悪いのですか」〜駅のトイレに置かれた段ボールに捨て子が。
第五話 「誰を信じますか」〜動き出した亡き恋人の事件に刑事と向かった先に。
第六話 「あなたは誰ですか」〜指令室からの連絡で強盗事件が発生し逃走した犯人を追尾すると…
地下鉄で起こるさまざまな事件に対処しながら忘れることのできない亡き恋人の事件と上司の三木と父の過去や仲間たちとの繋がりも並行して進んでいく。
犯人を捕まえないかぎり、前に進めないと感じていた明美だったが、第六話で区切りをつけたようだ。
ただひとつの事件が解決したということかもしれないが、恋人の死を受け入れ淋しさを感じたことで新たな一歩が踏み出せるのだろう。
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Posted by ブクログ
介護施設で働く娘の依頼により、認知症を患う"門前さん"(施設の門の前に放置されていた)の身元を調査することになった父。
ただの身元調査だったはずが、いつの間にか警察組織の闇に迫っていき、公安や暴力団なども絡んだ大きな渦に飲み込まれていくーという展開にハラハラさせられました。
なぜ"門前さん"は、自分を偽って生きてこなければならなかったのか。
真実が明らかになったとき、彼の辛さや悔しさを想像すると胸が詰まりました。
認知症の症状が進行し、過去の記憶が消えていってしまうなか、、、最後まで残された記憶は、どうか幸せなものでありますように。
切なさが残る作品です。