鯨井あめのレビュー一覧

  • 晴れ、時々くらげを呼ぶ

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    最近、気になっていた作家さんだったため、お試しがてら本作を手に取りましたが、青春真っ盛りな感じが好みでした。
    無気力な主人公、クラゲを呼ぶ後輩、運動部で明るい親友、図書室の主である先輩など、どこかベタではあるけれども登場人物のキャラクターが粒立ってて魅力的でした。
    ところどころ陰りが見られますが、全体的に明るくてホッコリするような作品であったと思います。

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    2022年07月02日
  • 晴れ、時々くらげを呼ぶ

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    ネタバレ

    個人的にすごくじんわり温かくなったな、と。

    はじめはクラゲを呼ぶ?降らせる?ってファンタジー要素にちょっと読む手が遅くなった部分があったけど、読めば読むほど、本の本質的な部分がみれたきがして、

    優しさってなんだろう
    なんで人は小説を読むのだろう

    答えのない、何時間でも考えられるお題に関して少しずつ自分なりの考えが出てくるような

    優しくて、温かくて、
    こんなに大事に文字を読んだのは久しぶりな気がしました

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    2022年07月01日
  • 白紙を歩く

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    陸上を続ける理由を探す定本と小説家になりたいという明戸の2人の女子高校生の話。その設定だから当然といえば当然なのだが、ひたすら2人の思考を描いている。ちょっと回りくどいししつこいような気もしてしまった。明戸は特に学校とかルールとかを面倒だと行ってひたすら批判し、家族にも向き合わずひたすら逃げ回る、若干厨二病のようなものを感じてしまいキツかった。一方で定本のキャラは好きだった。周りに左右されなくて努力を努力と思わないで走り続けられるのがアスリートなんだろうと思った。

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    2025年10月29日
  • アイアムマイヒーロー!

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    ネタバレ

    20代前半に向けた、少年少女向けの小説という感じ。物語の構成や伏線回収の仕方がありがち。ありがちだからこそ良い。この作者は物語が、小説が本当に好きなんだなあと感じた。
    爽やかな読後感で、繰り返し読みたくなりました。

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    2025年10月28日
  • 白紙を歩く

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    すご!と思ったところは視点が切り替わることによって書き方がガラっと変わるところ。最初、定本さんの視点読みにくくて、う〜んってなってたけど明戸さんの視点になってから書き方がガラッと変わって読みやすくなった。それを感じてすげ〜と感動した。
    メインのふたりの話や、恭一郎の話は個人的に好きだったんだけど他のサブの子の話がもうちょい濃くてもいいかな…?と…
    サブの子とメインのふたりの話をもうちょいいれても良かったかなと思ったりもするが、話のテーマはすごく好きだった。無駄は無駄であって、無駄ではない。あとタイトルは読み終えてから見ると感動する。

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    2025年10月25日
  • 白紙を歩く

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    白紙を歩く メイン2人の話は良かったが、その他の登場人物の話が中途半端というか、これあらないんじゃね?とか、中盤から後半ダルくなったかなと。まぁ終わり方はそれなりに良かったと思うけど。話をあくまでメイン2人だけに絞って欲しかったなと。家族の話やジェンダーの話とかいるかって言われればいらないかなぁ。

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    2025年08月23日
  • 白紙を歩く

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    学校 ★★★ 大人 ★★☆

    陸上選手だった両親をもつ高校2年の定本風香。自身もスポーツ科に所属しインターハイ出場経験がある長距離ランナーである。しかし膝の故障で無心に続けてきた走る意味を見失ってしまった定本は『走れメロス』を読んで、走る理由を見つけようとする。ただ今まで本と無縁で読み始めると眠たくなり、なかなか読み進めることができない。
    そんなとき司書室で出会った小説家を目指す明戸類に小説のモデルにさせてほしいと頼まれ、明戸の家のブックカフェに誘われる。
    一方、明戸はモデルを頼んだ以上ハッピーエンドを書いて定本の理由になると意気込むが、実は明戸はすべてバッドエンドで終わってしまう小説しか書け

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    2025年08月06日
  • 消えゆく街の秘密の友だち

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    鯨井あめさんの新作は、小学6年生の女の子・小晴(こはれ)が主人公のYA作品だった。還暦目前のおっさんが読むのはどうかと思うが、あめさんのファンなので仕方がない。
    小晴は〈ふしぎの街〉の地図を持っている。それは〈ふしぎの街〉のカギで、一人きりで目を閉じて深呼吸すると行くことができる。そこには管理人の少年・ラッタッタがいて、小晴は彼と遊んだり、話を聴いてもらったりしている。中学受験を控えた小晴には様々な悩みがあり、彼と過ごすことで気持ちが落ち着くのだ。
    あめさんならではの不思議世界が構築されていて楽しく読めた。

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    2025年07月13日
  • 消えゆく街の秘密の友だち

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    自分の感情を押し込めて生きづらそうにしている小晴が最後に選んだのはイマジナリーフレンドを消さないこと。イマジナリーフレンドに励まされながら自分の心の声を大切にすることが出来るようになった小晴はきっと素敵な大人になるよ。ちょっと息苦しさもあったけど、自分を大切に出来るよう成長した小晴の素敵なお話でした。

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    2025年07月05日
  • 白紙を歩く

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    怪我をきっかけに走ることの理由を探す陸上部のエース定本風香と物語は人を救うと信じている小説家志望の明戸類の2人の友情物語。

    読書好きというよりも小説家になるという強い志しを持っている類は、強気でズバズバと言いたいことを言うタイプで、風香はマイペースで真面目なタイプで全く正反対で交わることのないままかと思っていたが、類が風香をモデルに小説を書くということから2人の距離が近くなる。

    類と関わる人たちやその交流からも人生とは何かを深く考えることになる。
    悩ましい年代だからこそ思いはいろんな方向に触れたりするが、結局は「自分と陸上」「自分と小説」に真剣になれたのだろう。
    出会えてなければ気づかなか

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    2025年04月09日
  • 白紙を歩く

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    性格が正反対の2人の物語。正反対だからこそ衝突は絶えないし、なんでこんなこと言うんだとか思うけど、その"なんで"も私一個人の感想だったのだと気付かされる。人それぞれ、個々について探求できるいい物語だったと思う。そして私自身も思考し続けようと思う。

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    2025年02月26日
  • 沙を噛め、肺魚

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    沙に埋もれた世界が舞台のディストピア小説。2編だけど、あそことあそこがつながっているという認識でよいのかな。

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    2025年02月07日
  • 白紙を歩く

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    最後のマラソン大会の所はすごくよかったけど、そこまでが長かった。定本さんと佳穂ちゃんの話はよみやすかったけど、他の部分はうーん。

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    2025年02月07日
  • 白紙を歩く

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    離婚した両親との関係をこじらせ小説(創作)に逃避する女子高生と、同級生で故障中の長距離走のトップ選手との小説を巡る交流。

    書いても書いてもバッドエンドになってしまう文学少女のこじらせ方に今ひとつ共感できない。

    文学少女の懸賞応募原稿を持って郵便局に陸上少女が走るくだり(だけ)は(本書の主題の1つである「走れメロス」を彷彿とさせて)盛り上がったが、終盤も含めて登場人物たちに感情移入できず、距離を置いた読み方になってしまった。

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    2024年12月26日
  • 白紙を歩く

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    足の故障で休部中の定本と小説家志望の明戸、2人の手探りのような不器用な友情物。走ることのストーリーを探す定本の読む本、走れメロスと星の王子さまの感想が面白かった。

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    2024年12月15日
  • 白紙を歩く

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    とても時間が掛かってしまった
    あまりの噛み合わなさに
    どーーなる??と思いつつ進む
    なるほど・・・

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    2024年12月04日
  • 白紙を歩く

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    なんだかいろいろなものが突っ込まれていて、
    ごちゃごちゃしながら、ラストを迎えた感じ。
    人生とは何かってテーマはあるけど、
    どうして登場人物がそう考えたのか、
    ごちゃごちゃし過ぎて、いまいち分からん。
    読むの疲れたー

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    2024年11月17日
  • 【無料電子版】『きらめきを落としても』スピンオフ掌編集

    ネタバレ 購入済み

     スピンオフだけ読んでも、よく分からなかった。でも、最初に載っていた関西弁のストーリーは面白かったかも。

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    2024年09月02日
  • 沙を噛め、肺魚

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    ネタバレ

    世界が沙(砂)で埋まりゆく、2部構成の物語

    あと20年しか世界が存在しないなら、自分はどうするだろう
    今の延長線のような生活を続けるだろうか
    助かる道を必死に探すだろうか
    それは自分のためにか、大切な人のためにか

    物語の1つ目は遠い未来へ音楽を残すことが、主人公の存在証明
    人の身体は水を湛える器であり、その身体に魚を泳がせる
    水がなければ、魚は死ぬ
    音楽は魚に似ていて、この瞬間の刹那的産物

    2つ目はやりたいことがない、主人公の葛藤
    自分が選択したことに意味があり、それに自信をもつこと
    いつの時代も同じような悩みをかかえる人たちがいるて、ひとりではないのだと
    人は不完全だからつながり、対話

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    2024年09月01日
  • 晴れ、時々くらげを呼ぶ

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     大好きな『四畳半神話大系』(以下、四畳半)が出てくると知り、ウキウキで手に取った本。似たような文体なのかな、同じようなストーリーなのかな、と淡い期待に胸を躍らせ読み進めていくと、アラ不思議。
     汚い汁を汚い汁で洗う、不満ばかりで閉塞感のてんこ盛り、けれども憎めない〈私〉の姿がどこにもない!そこにいるのは、孤独で達観し(た気になっている)、斜に構えた男子高校生だった!!
     どうしてか彼に共感めいた感情を抱いてしまう。それはきっと、僕も彼と同じように生意気な高校生だったからに違いない。自分が正しいと信じて疑わず、猪突猛進、叩かねば渡れない石橋を駆け抜けてきた。
     若さゆえに何とかなった部分もあっ

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    2024年06月28日