松素めぐりのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「さぁ、ゆっくり休んどいで。あんたには正しい休息が必要」
小学校時代人気者だった「サーマ」こと佐藤まえみ。父の転勤に伴い東京の中学へ入学。どこでも人気者になれると信じていたのに最近なんだか友達がよそよそしい……そんな彼女が見つけたのは「第二保健室」。そこは不思議な世界への入り口だった。
何かといろいろなことに疲れてしまう現代。子どもたちの生きる世の中も私たちが子どもの頃とは大きく変わってしまったように感じます。学校や家以外の第三の場所があればいい。「第二保健室」はきっとそんな場所。児童書ですが、大人にも読んでほしい1冊です。きっと心も身体もほぐれるはず。 -
Posted by ブクログ
ネタバレとってもいいお話だった。心に悩みを抱える
主人公と不登校の兄の、心に染みる物語。
主人公のサーマ(佐藤まえみ)は新潟生まれ。でも、東京に転校することになる。人気者だったサーマは、「東京でも上手くいく」と言われていたし、自分でもそう思っていた。ところが、舞希率いる仲良しグループに
「サーマってなんというかちょっとしんどい」
と言われてしまい…
保健室に行こうとしたサーマ。
すると不気味な白衣のオバさん、銀山先生に、
「ちょっとちょっと、あんたはこっち」と手招き
され、「第二保健室」に行くことに。
そこは中学生専門の湯治場、
かねやま本館だった…!
そこで出会うアリという少女と仲良くなってい -
Posted by ブクログ
最初は今風な文体に、少々戸惑いを覚えましたが、次第にそんなのどうでも良くなり、読み終えた後に、改めてこれは画期的というか、目から鱗の素晴らしいアイデアだと思い、全ての中学校(出来れば高校も)に温泉作ってくれって、本気で思いました。
ただし、予約制で、一度に入れるのは二人までということで。
『あたしたちにとって、教室で起こること、友達からの評価はすべてであり、ちょっとした失言が、ささいな失敗が、命取りになる』
客観的に思えば、絶対ではないということになるのかもしれないが、あくまで、それは当事者の視点でないと分からないことであり、しかも、多人数で閉鎖的なクラス内において、ただでさえ、多感な年