倉井眉介のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
2019年、第17回「このミステリーがすごい! 大賞」大賞受賞作。めっちゃ面白いサイコスリラー。ゾクゾクしまくり。映画化されているので、見たい。
主人公は二人。
弁護士・二宮は、ある日、帰宅途中に怪物マスクをつけた男に襲われる。相手は斧を持っており、頭を割られかけたのだ。なんとか命拾いした二宮は、怪物マスク男を探し出して復讐することを誓う。
実はこれは事件の一部で、巷では頭部を開いて脳を持ち去る連続猟奇殺人が続いていた……。
もう一人の主人公・警察官の嵐子は、脳泥棒の犯人を逮捕すべく奔走する。
というのが、あらすじ。
勘が良い人は気がついたかもしれないが、斧で襲われた二宮は復讐を誓っ -
Posted by ブクログ
サイコパスの弁護士•二宮彰と、殺害後に遺体の脳を持ち去る連続殺人事件を担当する刑事•戸城嵐子の2人の視点で物語は進んでいきます。
2人の視点と、26年前の児童連続誘拐殺人事件、そして途中で出てくる『怪物の木こり』のお話。どう関係するのか、どう交錯していくのか。
物語が進むにつれて、少しずつ明らかになっていきます。
いやぁー。めちゃくちゃ好きなお話でした!
サイコパスの二宮の心情の変化から目が離せません。
解説にあったように、単なるサイコパス同士の闘い、犯人捜しで終わらない!
型どおりのミステリーに飽きてしまった人に、ぜひ読んでみて欲しいです。 -
ネタバレ 購入済み
続編が書かれるべき作品
非常に面白い作品…とは思いつつどこか未消化な感じが拭えない。無論小説の中でも悪が野放しにされるべきではない、とかそんな野暮な倫理観は持ち合わせてない。が。これで終わりというならきちんとけりはつけるべきだったかと…ベタな展開だったとしても。
ただ言い換えれば、その未消化感は続編への期待であり、行間から滲み出るto be continued感によるもの。我々無力な読者にできるのは、続編の出版を待つのみである。 -
Posted by ブクログ
あかね町に引越してきた主人公が、ふとしたきっかけで殺人を目撃してしまう。
この町では、いたるところで殺人が起きており、みな見て見ぬふりをしていると聞かされた主人公は正義感と興味心から町の謎解明に乗り出すが、その過程で危険に身を晒すことになる...。
自らの身を危険に晒してまで正しい行動を貫くのか、見て見ぬふりをして平凡に暮らすのかというのが1つテーマとしてあると感じた。
この本を呼んで頭に浮かんだのは、学校でのいじめだ。
いじめがあるとよく、傍観していた人もいじめていたのと同じだと言われるが、自らに火の粉が降りかかるかもしれないのに、正しい行動をとれる人はどれだけいるだろうか。
正しい行動な