あらすじ
あなたの町は殺人鬼だらけ、かもしれない
読者を悪夢的迷宮にいざなう、寓話的ミステリー
映画化で話題&『このミス』大賞受賞作の『怪物の木こり』著者最新作!
人殺しの現場を目撃してしまった塾帰りの高校生・辻浦良太。
彼は、ある秘密に気付いてしまい……
あかね町――この町は何かがおかしい。
(あらすじ)
あかね町には人殺しがたくさんいて、至るところでしょっちゅう人が殺されている――。
夜のあかねの森公園で人殺しの現場を目撃してしまった塾帰りの高校生・辻浦良太は、暗視ゴーグルをつけた謎の女性に助けられてなんとか難を逃れた。
しかし、彼女曰く、この町では警察は助けてくれず、通報すれば必ず報復で殺されることになるという……。
妄想か、真実か。奇妙な町を舞台にした殺人物語。
(著者プロフィール)
倉井眉介
1984年、神奈川県横浜市生まれ。帝京大学文学部心理学科卒業。
第17回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2019年に『怪物の木こり』(宝島社)でデビュー。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
第17回このミス大賞作「怪物の木こり」に続く怪物のシリーズ?第二弾?と思って読んだ。記憶があやふやだが、木こりより読みやすかったような…
何処にでもありそうな町が舞台なので、そこら辺の町でも本当はこんなことが起きているのでは!?という怖さを感じた。犯人探しのミステリーとは違う含みのある終わり方がまたよき。
Posted by ブクログ
塾の帰りに興味本心で殺人を目撃してしまった高校生の主人公と既のところで主人公の危機を救った「先輩」と呼ばれる大学生の2人が街の人々を観察する話。
殺人という怖さ、そして途中からエピローグにかけてのバイアスという恐さの両面を味わうことができる。今まで読んだ中でも恐怖感が強い作品でした。
ニコニコしている隣人も人殺しかもしれない、そういう疑いの目を備えると全てがそう見えてくる。今までと全く違う世界になってしまう。そういうフィルターのようなものは誰しもが持っているのだと思い、事実なんて見る人によって変わるのだということを再認知しました。
Posted by ブクログ
あかね町に引越してきた主人公が、ふとしたきっかけで殺人を目撃してしまう。
この町では、いたるところで殺人が起きており、みな見て見ぬふりをしていると聞かされた主人公は正義感と興味心から町の謎解明に乗り出すが、その過程で危険に身を晒すことになる...。
自らの身を危険に晒してまで正しい行動を貫くのか、見て見ぬふりをして平凡に暮らすのかというのが1つテーマとしてあると感じた。
この本を呼んで頭に浮かんだのは、学校でのいじめだ。
いじめがあるとよく、傍観していた人もいじめていたのと同じだと言われるが、自らに火の粉が降りかかるかもしれないのに、正しい行動をとれる人はどれだけいるだろうか。
正しい行動なのだと頭ではわかっていても、行動に移すのは、なかなか難しい。
正義感と、その後に自らに降りかかるであろう火の粉、両者を天秤にかけて、折り合いをつけて生きていくのが、良くも悪くも大人になるということなのかもしれない。
Posted by ブクログ
いい意味で読むのがしんどい
読む体力はあるのに読む気力が削がれる感じ
主人公が正しいのか、町人が正しいのか、わけ分からんくなるし、最後まで訳分からん、読み進めのが怖くなる
けど、面白い
Posted by ブクログ
もし町を歩いていて通り過ぎる人が殺人を犯している人だったら。そして、それを認識しているが誰もみな見て見ぬふりをしているだけ。上手に死体を隠蔽すれば、死体がなければ事件にさえならない。至る所で殺人が起きている町。「怪物の町」と言う本に書かれた町の歴史とは。忽然と消えた先輩は何処へ行ったのか。意外な結末に戦慄を覚える。そして、それは良太の妄想なのか、それとも真実なのか、町にのまれてしまったのか。後味の悪さもあるが兎に角、なんといえばいいのか・・・ 怖かった。
Posted by ブクログ
街に殺人鬼が複数いて、みんなそれを無意識で見て見ぬふりをしている。そんなお話。どこまでが現実で、どこからが主人公の妄想なのか、どこかはっきりとしない気持ち悪さのある小説です。どこまでもすっきりしないので、賛否あるお話かも。
Posted by ブクログ
•めちゃくちゃ怖かった!
•思い込みで見えているのに見えていないというのは本当にあるのだろうか、、
•人生で3回は殺人鬼とすれ違うともいうが、本当はもっとすれ違ってるのかもしれないと思った。
•終わり方は微妙に思った、、結局犬を連れたおじさんが先輩を殺したのかもしれないという終わり方だったが、それだと全然辻褄が合わない。ホラー小説として読むととても良かった!
Posted by ブクログ
「怪物の木こり」の続編と思いきや、別の物語。
設定は、あかね町は人殺しの町で、人殺しがたくさんいるが、住民は見て見ぬふりをしているというもの。
高校生の主人公の良太はある日、夜の公園で殺人を目撃。そこで、暗視ゴーグルをつけた先輩と呼ばれる女性に救われます。
先輩曰く、この町では多くの殺人が日常的に行われているとのこと。
警察に通報すれば殺されるとのこと。
それは真実なのか?
良太は徐々に住民の違和感を感じ始めます。
考えすぎの妄想なのか、真実なのかが面白い。
そんな中、先輩の失踪、ゴミ袋おばさんのくだりは盛り上がりました。
そして、ラストの姉の婚約者の語りが刺さります。
-見て見ぬふりをして生きるか。現実を直視して生きるか。あなたはどちらを選びますか?
サラっと読み切れるのでエンターテイメントとして楽しめます。
Posted by ブクログ
人は見たいようにしか世界を見ていない。確かにそうだなと思い、結末にはゾクっとした。
色々伏線や気になるものが回収されずに終わったのは少しモヤモヤ。
Posted by ブクログ
あかね町に引っ越してきたばかりの高校生・辻浦良太は夜の公園で殺人を目撃した。そこで出会った女性「先輩」に信じがたい話を聞く。あかね町では殺人事件が日常的に起きているが、死体が見つからないので事件にならない。通報すると報復にあい、命を狙われる。住人たちは見てみぬふりをしている。話を聞いてから街ゆく人々に対して殺人の気配とも言うべき違和感を感じられて仕方がない。良太は同じよう殺人を警戒する先輩と親しくなっていくが、ある日先輩が姿を消し…。
殺人者だらけの町という特殊すぎる設定。受賞作の『怪物の木こり』もだいぶ特殊な設定の主人公だったけれど、今回はそれを上回ると思った。後半、良太が危険を顧みず姿を消した先輩を探す展開はハラハラしたが、結末が今ひとつ微妙。
前作よりよかったと書いてる方もいたけど、個人的には『怪物の木こり』の方が面白く感じたかなぁ。
Posted by ブクログ
『怪物の木こり』に続く第二弾。
あかね町には、人殺しが沢山いて、至る所で人が殺されている...
果たして、これは夢か真実か?
奇妙な町を舞台にしたミステリーです。
Posted by ブクログ
続編かと思ったら、「怪物の木こり」とは関係なく別の話。
殺人が普通に行われている町に引っ越してきた主人公が、恐ろしい殺人現場に遭遇する。
ゴミ袋おばさんのくだりにハラハラした。
Posted by ブクログ
手頃なボリュームの1冊。ストーリーや人物すべてが謎なんだけどグロい描写や痛々しい描写は鮮明。苦手な人は注意かも。主人公が他人の行動や意見に簡単に流されてしまうのが少し不自然…。
Posted by ブクログ
奇妙な街での殺人。妄想なのか真実なのか。…。 昔から、気になったことは確認せずにはいられない主人公。そうゆう性質から始まるストーリー。☺ ヒトコワだ。
Posted by ブクログ
“人を殺す者がいる”ということが普通になっている街で主人公が大変なことに巻き込まれる物語。
最後ハッキリと終わらせず、読者に委ねるような感じだった。
ページ数も少なく読みやすかったので3日間で読み終われた。
Posted by ブクログ
てっきり木こりの続きかと、勝手に勘違いして読み始めてしまいました
いままで意識していなかった事が、気づいたら突然それがクローズアップされて見えてくる事は確かにあるなぁ、とは思った
それにしても、折角気付ける能力があるんだから、それを回避能力の方に使えばよかったのに積極的に覗いていくとは…とは思いつつ、それではお話にならないですね
あと、一番近くにヤバい人がいるという
さよなら先輩
こうしてまた見えない見ない人に戻る
Posted by ブクログ
特殊設定ミステリ、という事になるのだろうか。ホラー的なアプローチを感じるが、恐怖感はそこまでではなかった。読みやすく、短い物語のためにサクサクと読める。だが、あえてこういう作風を狙ってきたのだろう。意地の悪さ、というか、気味の悪さが残る。個人的にはとても良いとは思えるのだが、一つの作品として見た時には短編でも良かったのでは、と思えた。
Posted by ブクログ
あかね町に引っ越してきた高校生の良介は、夜の公園で殺人を目撃。殺人者に見つかりそうになった彼を助けてくれた女性が語るあかね町の秘密は果たして真実なのか妄想なのか…
バイアスがかかるとなんでも怪しく見えるし、逆に正常性バイアスで見て見ぬふりをしてしまうのか。そして失踪そのものも、果たして事件なのかどうなのか。モヤモヤしたまま終わるけど、全体の雰囲気にはあってたかなー。
Posted by ブクログ
主人公の少年を殺人現場から救った女子大生『先輩』の物語。
先輩いわくこのまちは殺人がそこらじゅうで起こっているが周りが見て見ぬ振りをしているという。
最初は半信半疑だった少年も不可解な点が多いことに気づいていく。
普通に面白かったし読みやすかった。
最後もう一展開あればなおよかった。