紫金陳のレビュー一覧

  • 検察官の遺言

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    弁護士の張(ジャン)が地下鉄の駅で爆弾騒ぎを起こす
    そして彼のスーツケースから元検察官の江(ジアン)の遺体が発見される
    江は張の教え子で自分が殺害したと…
    しかし初公判で、張は突然自供を覆し、捜査は振り出しに戻る
    警察が再捜査を進めるが…そこには…

    初めての華文ミステリ!
    過去と現在が交錯しながら物語が進むが大変読みやすかった
    というかこんな作品、中国では大丈夫なの?圧力があったのでは…と思ってしまった…
    ラスト一行が意味深だな、と思ったら解説によると中国人ならどういうことなのか分かるらしい…
    中国社会の暗部!こわい…
    しかしそれでも
    巨悪に立ち向かっていこうとする男たちの姿には涙した
    すば

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    2025年11月28日
  • 悪童たち 上

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    悪童

    中国の東野圭吾と言われた作者のミステリー作品。
    夏休みを過ごす少年達のビデオカメラにたまたま写りこんでしまった殺人の様子から始まるハラハラな展開に序盤からとても引き込まれた。
    ストーリーが二転三転していき、まったくどうなるのか予想がつかず、先が気になって結果的に一日かけて一気読みしてしまった。
    まず、主人公含めてそれぞれのキャラクターがとても良く、夏の子ども達の青春も感じが後半のストーリー展開の対比にもなっていた。どんな手を使ってでも目的をやり遂げる子ども達VS殺人犯の頭脳戦の場面になっていきどちらが上回るのか最後の最後まで分からなかった。

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    2025年11月27日
  • 知能犯之罠

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    ネタバレ

    この人の本は本当に面白い。
    中国の事が分からなくても全然大丈夫。
    めっちゃ読みやすいし、わかりやすいです。

    事件が起きて高刑事が調べ始めると、事件現場の野次馬の中に旧友がいて久しぶりーって話したその人が犯人だったと読者は分かっている状態で話が進む。
    犯人が次はどうやって殺そうかなとか高刑事と仲良く話したりするスリリングな状態がずっと続く。
    そして続けて2人目、3人目と殺されていってこのあとやっぱり犯人は捕まるのかな?と思ってたらこの終わり方ですよ、最高です。
    奇しくも高が言った台詞をそのまま引用して下さいと丁寧にオチまでつけられるんだから、納得するしかない。
    中国といえばの特権を使った嫌がら

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    2025年05月31日
  • 検察官の遺言

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    弁護士の張は、教え子である元検察官・江の遺体をスーツケースに詰めて運搬していたところを逮捕される。一旦は殺人を認めた張だったが、初公判で彼は自供を翻した。捜査を進めるうちに浮かび上がったのは、かつて江が十年以上も追い続けていたとある事件。握りつぶされた告発と隠蔽された数々の殺人は、今回の事件にどのように関係しているのか。重厚な読みごたえとスリリングさが魅力のミステリです。
    女児に対する性加害事件を明らかにしようとした青年の死から始まった過去の事件は、あまりに悪辣です。しかも証人を見つけるごとに消されていくという恐ろしさもあって、現代の事件そっちのけで展開に囚われてしまいました。そしてそこで活躍

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    2025年01月30日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    ドラマ「バッドキッズ」を見た後で読んだのですが、ドラマの子供たちが基本的に「良い子」だったのに対して、原作の子供たちはかなりの悪童でした。

    そして、ドラマと原作でストーリーもかなり違いました。

    この作品、ドラマ版のストーリーがあまりに綺麗なので、あちらが主人公の作った裏のストーリーで、本当の真実は原作の物語みたいな感じで読むとめちゃくちゃ面白くて、よくできたお話だなと思います。

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    2024年12月19日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    前読んだ「検察官の遺言」も良かったけど、その前に出たこの本もめちゃめちゃ面白くて一気読み。タイトルがちょっと悪いけど、見事な華文ピカレスク小説。
    シリーズものではあるが、主要人物がかぶるだけで、どちらから読んでも問題なし、つか第1作自体邦訳無いし。本作は登場人物も少ないので読みやすいし、展開が早く、ベタな想像の裏を行く意外性もあり、まさにページターナー。細かいツッコミどころはあるけれど、とにかく面白く読めるので全く気にならない。ミステリ要素はほとんどなく、エンタメ本として読むのがおすすめ(この悪童ぶりに、読後感は保証できませんが)。

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    2024年07月24日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    主人公は少年達だ
    悪童、大人にそう呼ばれてしまう子供達
    一人は優等生、二人は悪童
    些細なきっかけで子供達の世界に舞い降りるトエラブルの種
    明日を生き抜くためにとった行動が絡み合い、そして落ちていく
    リアルな中国社会描写の中で気弱ないじめられっ子だった優等生が徐々に変化してく様子が圧巻で拍手喝采を送りたい

    与えれれた1センチの想像の余地
    社会の正しさを考えさせられるエンディング
    見事過ぎます

    子供達が犯罪者だった作品といえば東野圭吾の白夜を思い出すけど、あれは救いのないエンディングが激重の作品だっだな

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    2024年06月27日
  • 検察官の遺言

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    ★5 巨悪に立ち向かう男たちの生き様に痺れる! 正義の本質がわかる社会派ミステリー #検察官の遺言

    ■あらすじ
    舞台は中国の現代、ある弁護士が地下鉄で爆弾騒ぎで捕まってしまう。しかも彼が持っていたスーツケースの中から死体が発見されるのだ。その後弁護士は自供をするも、裁判では突然犯行を否認する。警察は再捜査していくうち、徐々に社会の闇が明るみになっていき…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    おもろい!★5

    よく薄っぺらく使われている言葉「正義」。本作では、この正義のなんたるかを重厚感たっぷりに教えてくれる社会派ミステリーです。

    物語は現在の事件と並行して10年以上前におこった少女失踪事件が

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    2024年05月20日
  • 知能犯之罠

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    ネタバレ

    たまたま録画して見たドラマの「ロングナイト」が面白かったので、その小説が翻訳されると聞き、そしたら、この本があると知って、読んでみた。
    面白かった。
    倒叙モノだとは知らずに読んだら、なんかこれ犯人か?と思ったら犯人だった。背表紙のあらすじをそれからチェックした。

    中国のお国柄を感じられる。やばい。モラルが無い。ごますりはわかるが横領とか談合とかやばい。日本だってあるだろうけど、もうちょっとそこらへんの意識が薄い気がする。うへえ、中国好きじゃないなあ。だからこそ、高棟が友人の徐策のために偉い人に掛け合ったりするのが光るのかも。出世に関係しないけど、優秀で気の合う友人のためなら頑張る。なるほどな

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    2024年05月15日
  • 検察官の遺言

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    うならせるほど、読み応えのあるミステリーでした。
    著者は中国の人で、本作を含むシリーズは、いずれも映像化され高い評価を得ているようだ。

    いきなりスーツケースを引いた狂ったような中年の男が騒ぎを起こし警官に拘束されるところから始まり、そしてそのスーツケースの中から出てきたのは全裸の男の死体だったというシーンという衝撃的な光景が続く。
    否でも応でも、何事かと引き付けられてしまう。

    権力者とそれにつながる者たちは、不正を知る或いは知ろうとする者たちを次々と殺していく。
    そこに立ちはだかったのは、それぞれ専門分野に精通した正義感の強いエキスパートの監察医、警官、検察官、弁護士の四人。
    とてもじゃな

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    2024年04月16日
  • 検察官の遺言

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    ネタバレ

    空は暗かった。いつになれば明けるのか、彼らにはわからなかった。

    最後に現実の中国政府役員が1人捕まった話が挟まる事で、物語が終わったあとの重みが増した。
    悪童たちからのシリーズで厳良が出てくる。
    前作と共通してるのかなと思ったのは
    物語の主人公がなし崩し的に関わって次第に存在感が大きくなっていくところ、主人公サイドがチームになってること等。

    前回の悪VS悪はただただ楽しかった。
    今回の主人公たちが立ち向かうものが、1人では勝てないものなだけに、はじめからやめておいた方がいいにおいがプンプンしてる。
    なぜ立ち向かい続ける力があるのか、その理由とかバックグラウンドが特に語られない。
    何故そうま

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    2024年04月10日
  • 悪童たち 下

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    ネタバレ

    主人公が勝ち残って、お金も手に入れ、これからの人生は安泰になるだろうけど
    本当に欲しかったものは何一つ手に入らず、全て自分の手で壊してしまい、ラスト1人で歩いてる所が虚しくて悲しい(´;ω;`)


    この本は厳良のシリーズ2作目らしい
    けど厳良はたまに様子を見に来るぐらいで、重要なことはしないから気にしなくて良かった。

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    2024年03月31日
  • 悪童たち 上

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    ネタバレ

    まず翻訳が素晴らしい、最後まで名前に読みを振ってくれてるから読みにくさが全くない。
    そして中国が舞台だけど、設定に中国文化がそんなに出てこないから、途中で調べたり、どういうことか分かりにくいってこともないからストレスがない。

    序盤立て続けに小さい悪事が連続で起きて、それがこの小説内では悪事を上手くする方が勝つという身も蓋もない宣言になってる。
    騙されたり、人の悪意に気づかない方が悪くて
    それで殺されても仕方ないみたいな世界観。
    めちゃくちゃ面白い。
    途中のプープーが読んでた本が、この後の展開を予期させるのもいい。
    主人公がサイコパスになっていくのかな!
    楽しい!

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    2024年03月29日
  • 検察官の遺言

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    構成も内容も全て素晴らしかった。前作の「悪童」も素晴らしかったが今作も奥深かった。権力を傘にきた悪い奴がとことん悪くて、そこを崩そうと人生をかけた主人公達が素晴らしいとしか感想はない。
    華文ミステリが楽しみ。

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    2024年03月16日
  • 検察官の遺言

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    ロングナイトという邦題でドラマ化されていた方を先に見たが、ドラマも原作も素晴らしく面白い。原作の題名は「长夜难明」だと巻末の解説に書いてあり、难明ではあっても不明ではないという祈りのような思いを感じて、今の日本の現状とも重ね合わせて心に染み入るものがあった。

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    2024年02月17日
  • 検察官の遺言

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    ネタバレ

    NHKBSで放映されていたドラマ「ロング・ナイト沈黙的真相」の原作。
    ドラマの緻密な構成にはまり、原作発売を待って購入。
    登場人物がドラマ内の人で脳内で再現された。
    本筋は同じだが、ドラマと原作では微妙に異なっている(ドラマでは現職のイエン・リアンが原作では元刑事、ドラマの新聞社パートは創作など)が、ジュー・ウェイ兄貴の漢気は健在だった。ジアン・ヤン、ジュー・ウェイ、チェン・ミンジャンの友情も健在。
    原作では最後に中国共産党の最高幹部が失墜することを示唆して終わるが(解説によれば中国の読者はこれで誰がモデルかほぼわかるそうだ)、ドラマではそのへんはぼかされていた。これはお国柄上しょうがないか。

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    2024年01月30日
  • 検察官の遺言

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    物語の行方が気になる華文ミステリ。東野圭吾と松本清張のハイブリッドといった感じか。他の作品も探してみよう。

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    2024年01月29日
  • 知能犯の時空トリック

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    華文ミステリー。中国の官僚体質や権力者に都合良く回される社会で、虐げられた側が知力を武器に逆襲していく。犯人は予め分かっているので、犯罪の方法とかを解き明かしていく刑事の分析も面白い。知能対決、と言うのも頷ける。次作もあるのかな、楽しみ。

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    2023年07月04日
  • 知能犯之罠

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    作者の紫金陳さんは中国の東野圭吾と呼ばれているようで、期待して読みましたが、期待通りでした。中国社会の一端も見れたのも新たな発見となり良かったところ。
    翻訳が良かったのもあると思いますが、紫金陳さんの他の作品も読んでみたいなと思わせる作品でした。

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    2022年11月20日
  • 検察官の遺言

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    中国のお国柄か、文章表現は簡潔で、登場人物はサバサバしてて考えていることもわかりやすく、気持ちよくサクサク読めた。
    ストーリーも先が読めなくて面白い。
    バッドキッズの厳良、こういう風に年を重ねてたんだね、という謎の感慨もあった。

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    2025年04月27日