増山実のレビュー一覧

  • 今夜、喫茶マチカネで

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    ネタバレ

    なんだか不思議で、けれどとっても温かな気持ちになれる7話の連作短編集。

    長年に渡り地域の人たちに愛され続けた『喫茶マチカネ』が閉店することに。そして同じく地域の人たちが長年利用してきた『待兼山駅』の駅名も改称されることに。閉店と改称を惜しみつつも、待兼山駅のある街の思い出を共有しようと、街で経験した不思議な話を語り合う会が発足した。
    初めは語り合うような話が出てくるのか、と心配したけれど出るわ出るわ。しかもじんわり泣ける。

    「こういう偶然は、きっといつでも、いろんなところで、いろんな人に、普通に起こっているんだ、と思うから。ただ、みんな、気づかないだけ」
    もしかして本当にそうなのかも、と思

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    2025年03月17日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    いいなぁ、こんな喫茶店と本屋さん。街並みを見て懐かしく思う出すことある。不思議な話を交えて他人に聞いてもらったら、思いを共有できそうや。

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    2025年03月14日
  • あの夏のクライフ同盟

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    良くあるロードムービーだが、この手の筋立は必ず感動する。
    程度の差はあっても誰もが持っている「あのころあのときの、懐かしさと純粋さに」

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    2025年03月09日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    ネタバレ

    喫茶マチカネで月に一度開かれる待兼山奇談倶楽部で話されたお話を集めた本です。奇談倶楽部という名前の通り、少し不思議な体験をしたという話が多かったです。全7話あり、自分は「銭湯のピアニスト」が好きでした。最後の話にはパラレルワールドの話が出てきて、最初の話と繋がっていくところが面白かったです。

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    2025年03月07日
  • あの夏のクライフ同盟

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    なかなかクラアフ同盟の活動が始まらないから、
    読み進めるのに苦労したが、
    途中からはするすると読めた。

    日本版スタンドバイミーだな。

    今みたいに簡単に情報が手に入らないから、
    本当に知りたいことを知るためには
    体張るしかないんだよ。

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    2025年01月24日
  • 波の上のキネマ

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    映画や音楽が好きな方にはオススメしたい作品。

    最初は主人公の物語かと思いきや、
    フォーカスが少しづつ変わっていく。
    色んな視点から物語が見れるのが私は好きだった。


    章のタイトルもリンクしてる部分があるので
    読み進めてからなるほどと思ったりした。

    1人1人の人生は語られないが
    本当に色んな事が起こっている。
    そんなことを感じれる。
    自分のルーツはどこからどう向かっているのか、
    そんなことを考えながら読み進められる。

    臨場感がひしひしと感じる作品でした。

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    2024年04月15日
  • 甘夏とオリオン

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    落語家の師匠が突然失踪する話。落語を生で聴いてみたい、まだ出来ていないまま。いくつも心に残る言葉があった。

    一人でできる、思いっきりアホがやれる。それが噺家。
    描写が迫る、感動的な場面、『宿替え』。

    この世界も、捨てたもんやない。ワットアワンダフルワールド。byルイ・アームストロング。

    オリオン座を知らない甘夏。人間にとって、無知は罪やで、の言葉。

    本来は見えへんもんを、見えるようにする。それが文化とか芸能である。

    見えへんもんを見えるようにする。それが、落語家の仕事やで。

    人を笑う噺が落語。だがそれは否定ではなく、『存在』の肯定。
    『代書』、朝鮮人が出てくる噺。

    みんな、何かを

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    2023年09月09日
  • 甘夏とオリオン

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    (ネタバレあり)

    落語家の師匠・桂夏之助がある日、いなくなった。

    心置きなくバカを演じられる面白さに魅了されて、弟子入りした甘夏を軸に、同じ一門の小夏、若夏の3人の成長物語を描く。

    師匠はラストまで戻らぬままのストーリー展開だったり、若夏の家族が水俣出身であることの葛藤が加わったりだが、落語の修行世界を明るく描いているので、読みやすかった。

    落語好きにもオススメの1冊。

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    2022年04月07日
  • 波の上のキネマ

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    散髪屋の兄さんに「街の映画館が好きなら」って事で借りた。
    子供の頃から通った塚口サンサン劇場も本作で出てきたし、隣町であった尼崎の歴史が知れて興味深かった。
    ある映画館の設立背景を紐解く本作を読んで、事業を興していた僕の両祖父の、設立にあたっての思いや背景を知らなければならないなと感じた。たった2世代しか離れていないけど、爺さん達の思いみたいなものを知らないのは、寂しいな。

    自分では手を伸ばすタイプの本では無かったんだけど、こういう新たな出会いもええもんや

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    2021年05月12日
  • 波の上のキネマ

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    ネタバレ

    西表島のジャングルの中にある映画館。
    なぜそんなところに映画館があったのか。


    尼崎にある映画館『波の上のキネマ』。
    今は亡き祖父が開いたこの映画館を俊介は畳もうかと考えていた。時代の波に飲まれ経営難に悩まされていたのだ。しかし、店を畳む前に、どうしてこの映画館が出来たのかを調べようと思い立つ。

    視点は、祖父・俊英に移る。
    俊英は、尼崎で生活を営んでいたが、両親が亡くなり、『運命』の下、西表島の炭鉱で働くことになる。その移動途中に立ち寄った遊郭で出会った一人の幼き少女・チルーが、俊英の記憶に強烈に刻まれることとなる。

    炭鉱での生活は厳しく耐え難いものであった。しかし、ハーモニカを吹く坑夫

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    2021年01月25日
  • 波の上のキネマ

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    尼崎の映画館にまつわる物語。著者は「今夜、喫茶マチカネで」を書いた人。関西ローカルな話がお得意らしい。でも本作の舞台は大半が沖縄・西表になるのだ。思わぬ展開なのだ。

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    2025年11月05日
  • われらみな、星の子どもたち

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    ネタバレ

    両親の晩年に知った、自分の親戚たちにまつわる話
    終始淡々としていた印象でした
    能登地震がテーマかと思いきや、そういう訳ではなく…
    人がいっぱい出てきて名前と関係性がイマイチ覚えられず悔しい
    星場一族だからこそ、星と繋げていくのは綺麗だったな

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    2025年10月03日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    駅名変更に伴って閉じる書店と喫茶店。その喫茶店に閉店まで月に一度集まって待兼山で起こった奇跡を語り合う。実際ある町の名前なんですね、待兼山町て。一人一人の話が少し長すぎるかなーとも感じましたが全体的には楽しめました。パラレルワールドの世界なのか、全ては沖口さんの夢の物語なのか。能登屋食堂の話が好きだった。

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    2025年09月25日
  • われらみな、星の子どもたち

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    自分の親戚、一族のルーツを巡る静かな淡々としたお話だった。
    私自身は親戚付き合い皆無(色々あってほぼ絶縁)だから共感は全くできなかった 笑

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    2025年09月03日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    大阪の待兼山駅前に、1階は「らんぷ堂」という書店、2階は「喫茶マチカネ」という喫茶店があった。そこを始めた両親から後を引き継いだ兄弟が営んでいたが、駅名が変更になるのに合わせて閉店する事になる。
    それを機にこの街や店にまつわる話を集めようという事になり、様々な人達が話をしにくる。
    商店街の色々な店にまつわる話が面白くてぐいぐい読ませた。
    どれもちょっと不思議なところのある話だけれど、それもまた楽しい。

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    2025年08月13日
  • われらみな、星の子どもたち

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    ダメでした。
    能登に起源をおく主人公・恵介の星場一族のファミリーヒストリーです。
    実は私も数年前に我が家のファミリーヒストリーを調べました。文化・文政時代から瀬戸内海で小さな廻船業を営む一族で、斜陽となった明治期には祖父を除く5人の兄弟がアメリカ・ブラジルに移民。現地での厳しい開墾、差別、そして太平洋戦争、様々な辛酸を嘗めた事が判りました。幸いなことに、父の代には一旦完全に関係が切れていたその子孫を見つけ出す事も出来、様々な情報交換が出来ました。
    この物語は国内だけですが、ある意味似たような話です。でもなんかピンとこない。読んでいて、何故かふた昔くらい前のテレビドラマを見ている感じがします。

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    2025年08月04日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    不思議だったりそうでもなかったりな話を聞きながら最終局面、一気に冒頭まで遡って「そういうことだったの?」と呆然。
    沖口さんの話が一番不思議だった。
    しかもこれの何が不思議だったんだろうと思った話も絡んでた。
    披露された話はどれも奇談の名にふさわしいものばかりだったけれど、そのどれもにその人の人生が色濃く滲み出ているからついつい泣きそうになってしまった。

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    2025年07月11日
  • われらみな、星の子どもたち

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    ネタバレ

    読み終えて、美しい題だなと改めて思いました。両親の生まれ故郷である能登半島地震を経て、両親や一族の生い立ちについて知ることになる恵介。
    両親、祖父母に留まらずその兄弟たちの生い立ちにまで話が広がり興味深かった。
    (家系図が欲しくなりました…)
    同じ星場という名前を持ちながら、様々な人生を送る家族たち。
    わたしも家族の話を聞いてみたいと思いました。

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    2025年07月10日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    ネタバレ

    阪急宝塚沿線在住なので、ああ阪大ね、はいはい五月山ねと思いながら読み進め、肝心の待兼山だけが分からずもやもやしてたら、まさかのオチ

    異世界ファンタジーで剣と魔法の世界に飛ばされました、よりも石橋駅じゃなくて待兼山駅の世界・・・だと?!の方がよっぽどぞっとした

    ただ、これが鳥取駅の隣は鳥取西駅じゃなくて砂の丘駅だと?!と言う話でも、そうなの?砂の丘駅ってないの??位で、然程衝撃は受けないと思うので、多少読者を選ぶ作品かも

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    2025年06月30日
  • 今夜、喫茶マチカネで

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    待兼山商店街を舞台に心温まる思い出話が語られる。昔ながらの喫茶店に通いたくなる本だった。少し現実離れした後半の展開ではあったが、読みやすい一冊だった。

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    2025年06月08日