あらすじ
どこ行ったって、へこたれんと生きていく。
それが能登の人間や――。
懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった。
父が語り始めた、波瀾万丈の生涯を送った一族の物語とは――。
人生の輝きが胸を打つ、感動のファミリーストーリー。
2024年元日、能登半島に震度7の地震が襲った。大阪で暮らすホテルマン・星場恵介は、故郷で震災が起こったことを入院中の父に伝えた。
能登半島で生まれ育った両親は戦後、若くして大阪に出、今は二人とも入院生活をしている。同じ病院にいながら会うことのできない両親を案ずる恵介に、父はこれまで語らなかったふるさとでの母との思い出、そして故郷を離れ波瀾万丈の人生を送った一族の話を語り始めた。
著者渾身の新たなる代表作。
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Posted by ブクログ
大阪で暮らす星場恵介は、2024年元日、能登半島の地震を入院中である両親に伝える。
両親は、戦後若くして大阪に出てきてクリーニング店を営んでいた。
母が脳梗塞で倒れて言語に障害が残ってからは、同じ病院で入院していた父が、恵介に能登での話をするようになった。
父が語った話は、星場の名前の由来から波乱万丈の生涯を送った一族のことだった。
懸命に生きようと見上げた空には、いつも「星」があった…それは船から放り出されて和歌山を目指した親戚のことかもしれないし、北海道で山菜を売り歩いていた親戚のことかもしれないし、それは能登で両親が見上げた空かもしれない。
〈誰ひとりとして、楽な人生なんか、なかった。
けど、みんな、懸命に生きてきた。
泣きたい日もあったけど、笑える日もあった。〉
両親も戦後に一生懸命に働いた…その前の祖父母の時代には戦争もあり、子どもも多くてもっと苦労をして働いたことがとてもわかる。
星場の名を継ぐ子孫もまた、どこへ行ってもへこたれずに生きていく…という強い信念を感じた。
先祖の来し方を知るというのも感慨深いものだと思った。
Posted by ブクログ
久しぶりに本読んで号泣しました。
自分の祖父母、両親、親戚と重なること多々あり。
みんな必死で生きている姿が目に浮かびました。
亡き祖父母、先祖に、感謝です。
Posted by ブクログ
高齢の親に今までの人生の話を聞くことは、是非やっておくべきことだと思いました。恵介の父親が、自分の生きざまや一族の生きざまを話すのはとても楽しそうでした。いつのまにか能登の星場家の家系図をたどっていくような感じになりました。そうしたい気持ちがとてもよくわかり、読者の私自身も主人公の恵介と一緒に話を聞いているような気持ちになりました
一人一人に人生の物語があり、それを子どもに話すことは、ある年齢になったらやってみたいことになるような気がします。この小説で話をする父親は、興味をもって聞いてくれる息子に話すのが、とても楽しそうでした。私も同じように父から祖父母や親戚の話をたくさん聞かされ、それがとても楽しい時間だったことを思い出しました。自分の先が見えてきたときに、話したくなるのかもしれません。
後半、久しぶりに読書で胸にぐっと来る場面がありました。両親が入院している期間に穏やかな時間が持てることは、とても幸せなことだと改めて思いました。
懸命に生きてきた星場家一族のファミリーストーリーでした。
〈目次〉
第一章 卒業写真
第二章 初夏の星たち
第三章 流浪の海
第四章 キャメルとハーモニカ
第五章 濡れた仔馬のたて髪を
第六章 キャバレーの星
第七章 星のゆりかご
Posted by ブクログ
感動した。感動した。もっとも親近感を感じる増山実さんの新作を読めたことに感謝しています。そして傑作中の傑作間違いなしの大傑作感動ストーリーを読んでしまいました。能登地震が起こったきっかけでかつて能登で暮らしていた星場家の感動ストーリーの始まりです。大河ドラマにも匹敵するような波瀾万丈、手に汗握る物語に読む手が止まりませんでした。星にまつわる名曲や星座のお話に興味津々でした。もうジーンとしたシーンは星場恵介の母と父が同じ病院で会える時の場面が鳥肌ものでした。あと星場洋一さんの北海道に渡って成功するまでのお話は感動ものでした。あなたもぜひ感動間違いなしの大傑作を読んで涙して下さい。
Posted by ブクログ
大阪で生活してきた両親が二人ともに
入院し出身地である能登や兄弟従兄弟達の生きてきた年月を振り返り
星場という苗字についても探っていく
ストーリー
親戚関係が多いなかで
互いに思いやり生きてきた時代と人柄を感じさせる
両親がいかに生きてきたのか
話せるうちに聞いておく事は大切かな
これも関係の良い親子ならそうかも知れない
家族の関係がオープンならば可能かな
私の母は父の事をいつか話してやると
言って
話さずに亡くなってしまった
今教えてと言ったのに
父の出生に何かあるのは
うすうす感じていたけど
結局分からないまま
まあ 分かったところで だけど
Posted by ブクログ
もともと能登の話を書くつもりだったのか、
震災があったから書こうと思ったのか。
いずれにせよ、自分と連なる人の
生き様を知るということは、
自分を知ることにもなるんだと思った、
Posted by ブクログ
父と母の歩んできた人生、自分が生まれる前のこと、もっと聞いても良いような気がしてきた。
小説では、クリーニング屋を営んでいた両親が、亡くなる直前に、若い頃のことや親戚の話を沢山してくれる。どんな人でも大なり小なり山もあれば谷もあるわけで、人生色々だなと思いながら読んだ。この両親は裕福ではなかっただろうが、最後までお互いのことを大事に思えていて、とても幸せだったと思う。
Posted by ブクログ
面白かった。ノンフィクションかと思うくらいのリアルな語りで引き込まれた。
星にまつわる苗字の一族のはなし。
どの一族にも破天荒な伯父さんがいたり、どうしようもなく苦労した叔母さんがいたりするような普通の市井の人の話だけど、どれも波瀾万丈でドラマがある。自分もおじいちゃんの話を聞いてみたい気持ちになった。
そして、能登の人間の辛抱強さと優しさ、賢さが胸を打った。
Posted by ブクログ
家族の物語。
能登半島地震をきっかけに,主人公・星場恵介が,両親の故郷である能登へ出向き,そこで両親や両親に繋がる人々の過去の記憶をたどりながら,自分の中にある命のつながりに気づいていく。
興味深いのは,本書タイトルにも主人公の名字にもある「星」にまつわる話題だ。
主人公は,2度にわたって,柳田植物公園内にある満天星を訪れ,プラネタリウムを鑑賞している。最初の日なんて,1日,すべての上映を見るという嵌まりようなのだ。このとき,星空について解説してくれるのは,宇佐美さん。この宇佐美さんのことも,かなり正確に書かれていて,こんなに暴露していいんかい!本書巻末には,もちろん,「本書はフィクションです。登場する人物,組織,および団体は,実在するものといっさい関係ありません。」とは書かれているけれどもね(^^;)
Posted by ブクログ
親の人生について全然知らないなぁと思ったけど足跡を辿るまでするのかなぁ?ルーツを知りたいと思うかどうか考えると知りたいとは思わないから家族愛はないのかも知れない。
けど、子どもの頃はしゃべるのさえ怖かった父親が自分が家を出てからしゃべるようになったし冗談もいうようになった。その心境は知りたい。
Posted by ブクログ
両親の晩年に知った、自分の親戚たちにまつわる話
終始淡々としていた印象でした
能登地震がテーマかと思いきや、そういう訳ではなく…
人がいっぱい出てきて名前と関係性がイマイチ覚えられず悔しい
星場一族だからこそ、星と繋げていくのは綺麗だったな
Posted by ブクログ
ダメでした。
能登に起源をおく主人公・恵介の星場一族のファミリーヒストリーです。
実は私も数年前に我が家のファミリーヒストリーを調べました。文化・文政時代から瀬戸内海で小さな廻船業を営む一族で、斜陽となった明治期には祖父を除く5人の兄弟がアメリカ・ブラジルに移民。現地での厳しい開墾、差別、そして太平洋戦争、様々な辛酸を嘗めた事が判りました。幸いなことに、父の代には一旦完全に関係が切れていたその子孫を見つけ出す事も出来、様々な情報交換が出来ました。
この物語は国内だけですが、ある意味似たような話です。でもなんかピンとこない。読んでいて、何故かふた昔くらい前のテレビドラマを見ている感じがします。
直前に読んだ川上未映子の『夏物語』は女性が描く女性の物語で有りながら男性の私が読んでも迫ってくるモノがありました。しかしこの話は、私の体験に近いものでありながらも、そうした感覚が起きないのです。一つには本筋に関係のない書き込みが多すぎるし(父母の面会が病院の都合で何度も延期される)、表現力の差もあるように思います。また地震・水害とか余りにタイムリーに織り込まれているのも気になります(初出は2024年8月ですから、震災があってすぐに書き始め、豪雨災害は執筆中に取り込んだ事になります)。
他の人は高評価の様ですので、私の個人的な思いなのでしょうが。。。