スズキナオのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレスズキナオさんの、またタイトルで買ってしまうやつ。強い。
割と長くて説明的なタイトルが多いスズキナオ著作だが、ライトノベル系と同じようなやり方なのかも知れないが圧倒的に「ストーリー性」があるのが良い。
だって、「新幹線から見えたすき家へカレーを食べに行く」って、つまりは新幹線から見えた、すき家へ、カレーを食べに行くってことでしょう!?って思わず進次郎構文を使ってしまうほど、なんかあえて発音したくなって、想像したくなって自分でもやってみたいなと思わせる。
そういう、訴求力の高いタイトルをつけるのがホント上手い。
ということで、そういうふと沸き起こった欲求にあえて従ってみる、みたいなのがテーマのエピソードが多い。本能や縁に導かれている。
一応チャプター的なものに分かれており、タイトルにもあるすき家にカレーを食べに行く系の「旅する」、気になったことをやってみる「試みる」、そして他の著作でも良く出てくる、気になったものを食べに行く「食べる」、そして濃い店に突撃インタビューをしにいく「生きる」の4つ。
まあ、基本的にどのエピソードでもやることは酒を飲むことなのだが。慣れたけど読み進めると息を吸うように酒飲んでるからおもろい。 -
Posted by ブクログ
ちょっと面白そうと思える視点と面白そうなことを実際にやってみる行動力は感動してしまうくらい。
「崎陽軒の15個入りシウマイのお金半分出すから半分ちょうだい」という話から、「居酒屋で厳密に割り勘する飲み会したらおもろいんじゃね?」となって、実際に後日居酒屋で一人一人が食べた分を計算してる描写はとても面白かった。
あとは『神戸〜高松のジャンボフェリー』の話。
めちゃくちゃ乗りたい。船の甲板にゴザを敷いて、瀬戸内海の穏やかな海をただ流れていく船旅。とてもやってみたい。
うわー、やってみたい!がたくさんできた1冊だった。日々のちょっとした工夫でいくらでも人生は面白くできるんだなあ。 -
Posted by ブクログ
忘れられない本の一冊、都築響一の「Neverland Diner 二度と行けないあの店で」を読んだのは2021年3月でした。そうかコロナ禍の真っ最中だったのか…調べてみると同じ年の最後の方でサントリーが「人生には、飲食店がいる。」というコロナ禍で苦しむ飲食業界を応援するキャンペーンを開始していたようです。でも、そういう大スポンサーのパワープレイよりも「Neverland Diner」が心に刺さったのは、ちょうどその時、結構足繁く通っていた立石のスナックが再開発で閉店したという極私的悲しみがあったからです。コロナを超えて個人店は永遠じゃない、という切なさはどんなお店に行っても覚悟しておかなければならないものと思うようになっていたし、そこを都築響一に突かれたのです。この本も、同じ切なさを掻き立てる本でした。なんとなくの感覚がはっきりしたのは、あとがきでこの本に出てくるお店の多くが実はもう閉店していることに触れられたことによって、です。この著者の本は「深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと」以来2冊目でした。前の本では近道を選ばない時間のリッチさ(プラスお金のかけなさ)が日常生活を面白くしているのに羨ましさを感じましたが、今回は、それに加えて一緒に付き合ってくれる仲間の存在の豊かさに心奪われました。目的もなく大きな段ボールを川沿いで運ぶ、なんてことに声掛けれる知り合い、なんて自分にはいません。でも、それが出来るのは著者の緩やかでガツガツしない人との交わり能力があるのだろう、と思います。その節度のあるコミュニケーションがインタビューにも滲み出ています。自分の興味関心を他人の人生にちっちゃくちっちゃく結んでいく、この本、自分の心にもちっちゃく結び付けられました。
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昨日の #ヨンデルホン
このロボで、行けるところまで行くしかないのだ。 / #スズキナオ(#幻冬舎)
#このロボで行けるところまで行くしかないのだ
#ヨミハジメ #ドクリョウ #ヨミオワリ
中年の赤裸々な憂い。幸いと言うべきか、「寂しさ」を感じたことはないことに気づく。昔のような”こうあるべき”ことが減って自由になった反面、不自由も増えたような気もするし、”自分を探す”必要もあるのか、と。30年近く”会社員”というジョブクラスだし、先々のことを考えていないということもあるのだろうなぁ、とも思う。50の大台に乗ってからは流石に”おっさん”の自覚は芽生えたものの、まだどこか”若い”と思っている節もあったけど、この間、”若さが羨ましい”と心底思っちゃったし、本当に体がゆうことをきかなくなったりして、こりゃもう冗談抜きで”お年寄り”やな、とも思ったばかり。
「愛嬌」と書かれていて、そういえば、最近そんな”おっさん”をどこかでみたなぁと、思い返してみたら、「情熱大陸」で密着してた小日向(文世)さんだった、笑。小日向さんほどのチャーミングさを望むのはずうずうしいかもしれないけれど、老若男女に嫌われない程度の「愛嬌」は欲しいところ。年を重ねる、いや、「老ける」ことに抗いたくないのは、岸さんに同じ、笑。
何をするにせよ、「やりがい」がなければ、続けられない。「一人でも平気な場所」が(自分の)「居場所」という考えに、なるほど!と感嘆。「やりがい」と「居場所」は、なんぼあってもえぇからねぇ。 -
Posted by ブクログ
読んでいる間何か不思議と自由な気持ちでいられた。人から見れば無意味に思えるようなことでも、自分にとって意味があるということはそれは何よりも価値があるのだと思った。筆者の好奇心は、誰かの価値観を通過せず自分で選んだものだっていうのがよくわかった。なんでもどこに食べに行くにも食べログを頼って、映画を見るにもレビューの星の数を判断基準にしている自分って窮屈になっていたなと思った。筆者は、言ってみればローカルな狭い世界をずんずん歩いていくのだけど、その視野はとても広いと思った。地下街や山の茶屋やパチンコ屋の飲食店などいわれてみれば興味深いけど思わぬところに興味を持ったり、中華料理屋全メニューを制覇したり、とにかく読んでいて楽しかった。
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Posted by ブクログ
大好きなスズキナオさんの新刊。
「新幹線から見えたすき家へカレーを食べに行く」
タイトルからグッと掴まれる。
その他にも「宇宙の全メニューを知り尽くす」
「一年のうち正月だけ開く茶屋へ飲みに行った」
「日本最古の地下街の最後を見届けた人に色々聞く」
などなど…。
ジャンルで分けると生活史に入るのだろうか。
自分以外の他人が何を考え、どうやって生活しているのか。
そこにスズキナオさんが緩く入り込み、
終始優しい文体で、沢山の人の人生を、
スズキさんの目を通して読者に伝えてくれる。
人の温かさ、生活のおかしみ、楽しさ。
心にじんわりと効く、温かいエッセイです。 -
Posted by ブクログ
本屋ブーケで『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと 増補新版』と一緒にサイン本を購入。
表題作を含む一章「旅」のエッセイはどれも面白い。ふと見かけて気にはなるけれどそれきり忘れてしまうようなお店や公園に実際に出かけていく試みは楽しいし真似したくなる。
二章以降はいかにもデイリーポータルZ的な奇想?の実現やインタビューが続く。「いつかなくなってしまうかもしれない場所や記憶」の話がたくさん出てくる。スナックのママの身の上話などを読むと、市井に生きる人それぞれに歴史があるんだなあと、生きることへの畏敬の念がわいてくる。
15年間すき焼きを食べていない友人にすき焼きを奢り、彼から最後に「今日をまた最初からやりたい」と言われる話と、軟式野球の大会を観戦しながら、硬式みたいな悲壮感やドラマのない、のびのび「楽しそうにやってる軟式野球」について語り合う話は読み終わっていい気持ちになった。