あらすじ
若手飲酒シーンの大本命、「チェアリング」の開祖、ウェブメディア界の真打ち、待望の初単著。人、酒、店、旅……、現代日本に浮かび上がる疑問を調査し、記録する、ザ・ベスト・オブ・スズキナオ!
検索してわかった気になっていたけど、この世はこんなにいろいろだってことを教えてくれる。ーー 林 雄司(「デイリーポータルZ」編集長)
ただ座って飲んでるだけで、知らない人から話しかけられるひと、というのがいる。 スズキさんがそんなひとだ。ちょうどよい温度の風呂のようなひと。
その場に溶け込むくせに、意外に人の領域に入り込んでくる。 正直、羨ましい。 とにかく、これめっちゃいいので、みんなに読んでほしい。
これが生活史だ。ーー 岸 政彦(社会学者)
【プロフィール】
1979年東京生まれ、大阪在住のフリーライター。
WEBサイト『デイリーポータルZ』『メシ通』などを中心に執筆中。
テクノバンド「チミドロ」のメンバーで、大阪・西九条のミニコミ書店「シカク」の広報担当も務める。
パリッコとの共著に『酒の穴』(シカク出版)、『椅子さえあればどこでも酒場 チェアリング入門』(ele-king
books)、『“よむ”お酒』(イースト・プレス)がある。本書が初の単著書となる。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
タイトルからして、深夜バスで移動する時のあれやこれやで話が進むのかと思いきや、深夜バスそのものの話が冒頭あるくらいであとは全然出てこなかった。
にしてもなんで、こんなただ散歩してる感想だけ見たいな本がこんなに面白いのかな。
そこに自分もいるかのような風景は勝手に想像できるのだが、そこに流れているはずのニオイのようなものはあまり伝わってこなかったのだけれど、ともかくこの著者が、本当にそれ美味かったんだろうなとか本当にその場所気持ちよかったんだろうなというのが分かって、自分もこういうことやれたらいいだろうなと思いつつ、本当にやることは、まぁないだろうなと思い…
にしても、交差点の向こうで微笑んでいて、こっちにはやってこない味のラーメンってどんな味⁈⁈これは最後にホント笑ってしまった。
Posted by ブクログ
題名と中身が全然合ってないけど笑
高速バスに乗って取材する本かと思ってた。
でも読んでみると心が温かくなる本でした。
身近なもので日々楽しんでいて生きるってこういうことだよなって思った。
釣った魚をすぐ調理して食べるの、お腹空く!
Posted by ブクログ
この本は作者の「あとがき」の下記の文書に現れていると思います。
「(前略)それでも(自分自身の文章を)通して読んでみると、自分が長い間、最先端の何かではなく、当たり前過ぎてみんなが素通りしていくものや、忘れられたようにひっそりとあるもの、いつも一緒にいてくれる友人とか田舎の親戚とか、そいうところにずっと目を向けたがっているんだとわかり、なるほどと思った。」
なんとなく、深夜番組のローカル番組を見ているような気分になる本です。
Posted by ブクログ
スズキナオさんの2冊目。
やっぱりこの本の中に流れる空気感が好き。
ナオさんにしか作れないんだよなぁって思う。
ほのぼのするんだよね。
いつでも読める、すきま時間に読める感じが好きです。
Posted by ブクログ
なかなか味わい深い本であり、人生とは
こんな楽しみ方もあるのか、としみじみ
考えさせられます。
みうらじゅん氏につながるような、それ
まで誰も考えもしなかった日常にテーマ
を与えて、新しいスタイルの「イベント」
へ昇華させているのです。
例えば「スーパーの半額値引き肉だけで
半額焼肉パーティー」、バーベキューで
はなく「お鍋キュー」を公園で楽しむ、
ただし中に入れる具は近場のコンビニで
手に入るものに限る、これを競う。
さらにディズニーランドや豊島園の中に
入るのではなく、その周りにある風景を
散歩して楽しむ、などちょっとした視点
のズラしが秀逸です。
「これは面白そうだな。今度やってみ
よう」と思ってしまう一冊です。
Posted by ブクログ
バスの本かと思ったら、最初だけ。
でも肩透かしではなく、ずっと街をぶらぶらし続けられるような本。
散歩すら躊躇しがちな今だから、なお貴重な一冊。
Posted by ブクログ
終点のがしたつもりで始発まで歩くとか、ディズニーランドの周りを散策するとか自由でいいなーと思った。
あと、普段降りない駅で降りてみるとか。
お金がなくても出来るちょっとわくわくすることを見つけるのが凄い人だなぁ。あとそれに付き合ってくれる友達が沢山いるのも羨ましい。友達から〇〇に誘われるというのも何個かあって、そういうコミュニティいいなーとまた思った。
お酒飲むってやっぱり楽しいんだろうな、と。
Posted by ブクログ
自分も旅をした気分になることが出来、楽しかったです!筆者と同じ大阪在住なので、頑張ったら行けるところがけっこうあったのも良かったです。昼スナックとロンク食堂はいつか行ってみたいです!
Posted by ブクログ
あとがきにあるように、最先端のなにかではなく、当たり前過ぎてみんなが通り過ぎていくものや、忘れ去られたようにひっそりとあるもの、〜そういうものに目を向けたがっているんだな~という本。
でも、主題の選び方は面白く、一周回って最先端では?のようなものもあったりする。
恐るべきさぬきうどんのテイストに少し似ている。
なんとなく、追っかけたいライターさんだ。
Posted by ブクログ
身の回りの物事に目を向ければ、未知なるもの・面白いものに満ちている。そんな生活の美しさを教えられます。お金や時間がなくたって、派手なことをしなくたって、生活は冒険に満ちています。無意識的に時間が過ぎ去ってゆく忙しい日々でも立ち止まって、丁寧に時を過ごしたい。そしてそれを心に留めおき書き残したいものです。
Posted by ブクログ
他で読んだ本で紹介されていたので興味を持って読んでみたのだが、予想外に面白かった。
特別、文が上手い!とか内容が物凄く面白い!というわけでもないが、何となくヘェ〜と読み進めていってスルスル読んでしまった。発想というか物事の捉え方がすごく面白い人だと感じました。
自分も四つ手網の小屋に行ってみようかなぁと思ったり、実家や自宅周辺の通り過ぎていた店に入ってみようかなと思った。何より筆者のように、日常の何気ない思いつきをトライしてみたり、何気ない事に楽しみを見出せる暮らし方をしてみたいなと思えた。人生の楽しみ方のヒントをもらえるような本でした。
Posted by ブクログ
毎日を楽しむバイブル。
とにかく1回検索して目次を見てほしい。
銭湯の鏡広告、廃バスラーメン、四つ手網体験記、
厳密割り勘飲み会、動物園飲み、
終電逃したつもり深夜散歩……
ひとつでもわくわくしたらぜひ読んで。
“考え方次第で、なんでもない日々を
少しくらいは楽しいものにすることができる”
というコンセプトが、
わたしの「羨ましい」にぶっささった。
筆者、わたしの生き別れの血縁者なのでは?
と思うくらい、
諸々の事柄に対する感想に共感。
「うんうん」「たしかに」「おっしゃるとおりで!」
と思いつつ、文章力で「ふふ」と笑わせてくれる。
密かに師匠にしよう。
“当たり前すぎてみんなが素通りしていくものや、
忘れられたようにひっそりとあるもの、
いつも一緒にいてくれる友人とか田舎の親戚とか、
そういうところにずっと目を向けたがっている”
という筆者の嗜好や考え方は超似ているんだけど、
決定的に違うところもあって、
店主に「聞いてみる」とか友人に「声をかけ」ることが
私はなかなかできないんだよなぁ、くやしいぜ。
Posted by ブクログ
タイトルから、深夜バスの回想記かと思って読み始めたんだけど、これには良い意味で裏切られた。
タイトル自体は一エッセイからの引用で、あちゃーと思いながら読み続けていると、独特のゆるい時間の流れと楽観的な思考に気づけばにんまり。続刊が出るようなら、確実に手に取りたい。
Posted by ブクログ
手に届く範囲での生活に焦点をあてた読み物。
良い意味でくだらない事に注力してるさまが愛おしい。このような企てにしっかり乗ってくれる友人、知人がいる事が1番の財産なのではないかと思う。
いつまでこのような生活を、つらいと思うことなく続ける事ができるのか。しかし、ずっと、この生活を受けいれることができ、気張らずに維持することができるのであれば、それが幸せなのかもしれない。
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どんな個性的な隣客でも、バスを降りた瞬間、挨拶もせず朝の都会に放り出されて散り散りになっていく。さっきまで隣にいた人がまったく関係ない人になって消えていくその瞬間がいつも不思議だ。
(P.24)
Posted by ブクログ
2024年11月22日にOn Airのピーター・バラカンさんがメインパーソナリティの「The Lifestyle MUSEUM」にスズキナオさんが出演、この本を知りました。
スズキナオさんは、1979年東京生まれ。東京のIT系広告会社で働いていましたが、2014年に奥さまの実家がある大阪へ移住したのを機に、専業のライターに。
当初は仕事もなく、友人の多い東京と大阪を深夜バスで頻繁に行き来する日々が続いたそうです。
この本は、決して「深夜高速バスに100回くらい乗ってわかったこと」を延々と綴ったものではなく、29話のエッセー集。興味深いエッセーがいくつもありました。
・「あなたの知らない『昼スナック』の世界」
・「カップヌードルに入れるとおいしい〝漬け物”を検証」
・「終電を逃したつもりで朝まで歩いてみる」
Posted by ブクログ
読むキッカケ不明『深夜高速バスに100回ぐらい乗ってわかったこと』(スズキナオ)。
多分、私自身よく夜行バス(本書では深夜高速バス)に乗るから気になった、……という感じだと思うのですが。
そんな感じで読んで、
夜行バスはマジで共感できた笑笑
こんなにも「わかるーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!」って思う事あるかって思うくらい。
そして……
【人のプロフィール見て、その人を知る事】と【その人の本を読んでて「多分この人こういう事が好きなんだろうな」】と知る事はまぁ違う気がすると思った一冊でした。
少数の人と酒と旅行とラーメン、その他諸々……。
そうして「この人って〇〇だよなー」って知った後に、「あぁ、私って●●だわ」って思える。
自分がどんな人かなんて自分の頭だけでわかるはずもなく、他者を通して知れるものなんかなって思ったかな。
ちなみに私は【一見よくわかんないもの】【知ってるものを写真で改めて見ること】を撮影する事に最近ハマってる気がする。
前まで【絶景撮る事】にハマっていたけど、SNS見てたらたくさんいて、
「この人らにお任せしたらえぇわぁーー」と違うことしたくなった気分屋です。
話戻して……
著者の本読んでると、他者の所にいつの間にかいて、話し終えたらサッと帰っていくスナフキンのようなイメージ持った。
でも、その話の中で【一つの物事を通して見える人の深み】のようなモノがあって、
ただただ表面のものではないっていうところに、何だか魅力を感じたな。
私にはそれができないから、ついつい魅入ってしまったわ。
Posted by ブクログ
深夜高速バスのエピソードがメインかと思って読み始めましたが、どちらかというと食がメインでした。関西の下町の銭湯や居酒屋の文化や世界観、神戸の昼スナック、そしてラーメン。店主さんたちとの会話から感じる、むき出しの関西。ノスタルジーとジャンクの匂いが漂う一冊でした。夜にゆったり読むのにちょうどいい空気感と読みやすさです。
Posted by ブクログ
発想と思いついた行動力の速さが素晴らしい!
大人の自由研究を読ませてもらっている感じ。楽しんでる、美味しいがとても良く伝わる!
気づいたら私もこの本片手に、高速バス予約してました。当日も移動時間に読んだり、気持ちも財布の紐もゆるゆるな旅になりました。
Posted by ブクログ
感想
周囲を遮断するのではなく、溶け込むことで安息できる空間を作る。自分のテリトリーを手放すことが大人も楽しめる遊びの第一歩なのかもしれない。
Posted by ブクログ
折り畳みの椅子を持って行き、気に入った場所でお酒を飲む「チェアリング」という遊びを広めたのが著者だということをこの本を読んで知った。
チェアリングは椅子を設置して座るだけでそこが自分にとって落ち着く場所になるという魔法のような効果がありクセになる。日常をほんのちょっと乗り越えて楽しいことをする、そういう話がいろいろ書かれている。
Posted by ブクログ
高速の深夜バスという乗り物のこと。家系ラーメン。昼スナック。神戸の街の飲み歩き。福岡のハンバーガー店。六甲山系の登山道を自力で整備したモダン焼き店主。厳密に割り勘する飲み会。友人のマイ史跡巡り。など、あたりまえなもの、ひっそりとあるものに焦点。
いろんなところに行って、いろんな経験をして、そして何がわかったんだろうって思いましたが、東京大阪の往復だったのでした。でも、知ってる地名もあって、楽しい庶民生活って感じが良かったです。
Posted by ブクログ
タイトルに惹かれて読んだ。タイトル以外の情報を調べないまま手にとったので
深夜高速バスについての色々が書いてあると期待していた手前
エッセイ集だった点はちょっとがっかりしてしまった。
もう少しバスについてのあれこれも読みたかった。
お風呂の鏡広告で、パソコンを孫に教えてもらって使いこなせるおじいちゃんが
手書きの方がいいと言われて、わからんもんやな、長生きしてみるもんやなと言っているのが
なんだかとても良かった。
確かに、パソコンを使えば見やすいし垢抜けるかもしれないが、味はない。
神戸のくだりで、古いお店がなくなって
どこにでもある地方都市のひとつになるのは寂しいけど
行政の人が考えることは私たちが望むことと大抵違うからどうしたって消えていく
というのが、本当に寂しいけど全くそのとおりで、仕方ないから行ける内に
行っておくしかないのだろう。
ちょっとした旅に出たくなる。
Posted by ブクログ
ある時話題の本として上位にあって気になっていた。タイトルからして、オシャレな内容の少なめな本かと思っていたら、全く違って内容の濃いものだった。
ライターをされているので、色々な記事を書かれていて面白い。思ってもみない企画をやっている。ひとつひとつが面白かった。読んでいると行ってみたい場所がたくさんある。魅力的。