ドゥーガル・ディクソンのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
「いやいやそうはならんやろ」の連続。でも正確には「なってほしくない」だ。こうなる可能性も本当にあるのかもしれない。でも「なってほしくない」から、やっぱり「そうはならんやろ」と突っ込みたい。
遺伝子操作という禁忌の魔法の杖を手に入れた人類は、たった200年後に“水中人間”とか”宇宙人間”みたいなグロテスクとしか言いようのない進化(なのか?)を遂げる。そうはなってほしくないなー。どれだけそれが工学的あるいは物理学的に理に適っていても、人間が今の人間らしさ(見た目)を捨て去るという決断にはなかなか至れない気がする。ましてや今からたった200年ぽっちで、人類の倫理観は覆せても美的感覚や生理的嫌悪感みたいなものは覆せないんじゃないかな。
とはいえこのまま後先考えない環境破壊を進めれば、人類はこうなってしまうしかないんだよという警鐘が、本作の最大のメッセージなんだろう。
200年後から最後は500万年後まで描かれている。なかなかに絶望的な未来予想図だ。でもまあ500万年後まで行ってしまったら最早何でもありだと思う。だって500万年前の人類から見たら今の我々だってかなりあり得ないくらい衝撃的な進化だろうから。
最終的にはマンガ『火の鳥』みたいな壮大なスケールの話だった。諸行無常。そして歴史は繰り返す。
内容は面白かったけど構成が気になったので本としての評価は今ひとつ。
『アフターマン』と違い、具体的な各種の人類の個体のナラティブで進められる。個人的には前作のようにそれぞれの生物を事典的に説明する形式の方が好み。本作は同時代にどんな自然環境があり、どんな人類がどのように分布しているのかが分かりにくい。図表や年表が欲しくなった。
あと、元の文のせいか翻訳のせいなのか分からないが、状況描写が正直ちょっと分かりにくい。
あと、ページレイアウトがちょっと不親切だ。ナラティブの途中で、少し先の別のナラティブに関連する挿絵や説明が差し込まれる。差し込むの数ページ後ろの方が良かったのでは?と思えるカットが多い印象だった。
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Posted by ブクログ
この著者の『フューチャー・イズ・ワイルド』を読んだのはいつだっただろう。多分小学生だったと思う。当時は結構ベストセラーだった記憶がある。その時の記憶を思い出しながら手を取った。
人類滅亡後の生物の進化の空想本、と期待してページを開くと、なんと前半は進化とこれまでの生物の歴史についてページが割かれている。分量は全体のほぼ半分だ。未来を描く本じゃなかったのか、と少し騙された気持ちになる。
しかし前提知識としてこの前半のインプットが無いと、後半の空想がただの妄想じゃなく科学的見地に基づく予想なんだということの説得力に欠けるから、ここまで紙面を費やしたのだろう。(それにしてももう少し軽くまとめられなかったかなとは思うけど)
そう思いながら読んでたら「人類時代」の章、『そしてついに、…人類は、絶滅への一途を辿った。』という文章が出てきて、あれっとなった。
あまりにも自然に書かれているけど、そうか、この本は「人類滅亡後のずっと未来の生物学者」の視点で書かれているんだ。だから生命誕生〜人類絶滅から5000万年後の生物史が全て同じテンションでフラットに書かれているのか。おしゃれだと感じた。
訳者の実力も大きいと思うけど、とにかく読みやすい。小学生でも頑張れば読めると思う。次は『マンアフターマン』も読んでみたい。
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Posted by ブクログ
人類の生存に適さないほど環境が悪化した200年後の地球。外宇宙へ人類を送り出すため、家畜の品種改良のように遺伝子操作により水中人間や宇宙人間を作り出した一方、宇宙船で旅する人間自身は生物学的に優秀な、新しい生き物を作り出すための最良の生物材料であった。地球に残された人類は遺伝子操作で森林居住者、温帯の森林居住者、ツンドラの森林居住者など新たな人類を生み出すが、2000年後には遺伝子操作技術は失われ、人工的に生み出された人類は自然選択のプロセスに晒され、進化していく。500万年後宇宙に旅立った人類の子孫が地球に帰還するが、、、といったディストピアSF小説にインパクトある遺伝子改変人類のイラストが印象的な一冊。なぜ人類をそのような形に遺伝子操作したのか、なぜ他の生物にはしなかったのかなど疑問点は多いが、それは野暮なのだろう。
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Posted by ブクログ
川上和人さんの「鳥類学者無謀にも恐竜を語る」で紹介されていた本。
人類滅亡5000万年後の地球にどんな生物が生きているかを環境別に紹介している。
イラストと説明でわかりやすい。
読み終わって図鑑のような感じがしていたが、よく考えたら現在存在しているわけではなく、完全なる予想なんだよなあ。
環境の変化を予測しての生物の進化論なので、地球がどうなっているかも(予想だけど)知れて面白い。
現在存在するような見た目がかわいい生物が皆無なのは、可愛がって餌をあげるような人間がいなくなったからなのだろうか。
1億年後の未来についても少し触れられているが、あまりに先すぎて予測不可能らしい。
5000万年後までなら予測できるというのもすごい話だが。 -
Posted by ブクログ
なんでかは解らないのだが、このリテラシーの塊な方が発表当時の科学の頂点、先生方をかき集めて理屈を積み上げてでっち上げた未来世界、
一億年後の世界、現東アジア!!は、標高一万メートルの超巨大台地に、「どう見ても竹(一年に一ぺん、気が狂ったようなでかいススキ状の穂が出るが、ただ筍はできる)」が繁茂し、そこへ鶴が舞うといった、東洋におけるめでたいものになっているし、
二億年後の世界は、資料が南極不動説を唱えているにもかかわらず、全大陸がくっつくという、仏教説(は釈迦入滅後五十六億七千万年の後で人間がえらいこといるわけだが)における未来世界に酷似する。
このIDとしては、そういうのに興味をそそられる。