あらすじ
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伝説の奇書、遂に再誕。
500万年後、環境が激変した地球では、
ヒトもまた姿を変えていた――。
極限の予測から幻視される、驚異の未来絵巻!
著者による新序文、訳者による新あとがきも収録。
<2025年版著者まえがきより>
(前略)人間社会と文明は、これをひっくり返しました。人間は環境に適応するのではなく、自分自身に適応させるために、環境側を人間側に適応させます。医学は、自然に生き残るよりもはるかに多くの子孫が生き残ることを保証しました。そして、人類の人口は歴史上増加し続けています。これを未来に投影することは、進化の自然なプロセスを研究する人の想像力を打ち砕いてしまうでしょう。
※1. 本書は1993年太田出版刊同名書籍の新装・再編集版です。
※2. 2025年再刊にあたり、原著者ドゥーガル氏による新たな序文、訳者城田氏による新たな訳者あとがきを収録。
※3. 今回の復刊にあたっては、可能なかぎり93年オリジナル版の復元につとめましたが、原著者ドゥーガル氏の判断により、一部の内容を修正・削除しております。ご了承ください。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
200年後の世界。
激変する環境を生き抜くため人間の遺伝子を改造。
水中人間や宇宙人間など、これは進化なのか。
ちょっとグロテスク。
現在の哺乳類の姿がいかに美しいか再認識。
Posted by ブクログ
人間が異様なまでに変異・進化した未来を記録する伝説の奇書。驚きのイラストが注目されますがストーリーも詳しく載っています。長くの間、古書価が高騰し入手が非常に難しい本でしたがこの度の復刊で手に取りやすくなりました。
Posted by ブクログ
Dディクソン『マンアフターマン』の大幅削減した奴。
人類がおさるとしての人間とやっちまった人間造って、育種して、地上の文明が崩壊して二百万年、色々あって、「宇宙人」の来襲を受け、人間牧場が出来る。
前は人類の多様性確保してたのにその辺がない。
Posted by ブクログ
数万年先の未来に対し、人類が適合したとしたら〝こんな身体“という「空想お遊び」という感じで、絵を眺めながら突っ込みを入れるだけでも楽しい本。ここでは、地球環境や居住環境がこう変わるだろうという予測が先ずあって、その後に、だからその環境に適合するために身体はこう変わるはずだ、という二重の予測がある。
で、自然な進化の形式だったら恐らくは無理だろうと思われる事に「遺伝子工学」まで引っ張ってくるので、その環境予測の自由さから何でもありの感じになっていく。だが、その自由な発想が興味深い。
「水中人間」とか「寄生人間」とか。表紙の馬というか犬みたいな生き物も人間なのだ。更に、ブロイラーみたいに「食用人間」なんていうものも登場してきて気味が悪い。
実際には自分たちの身体改造をする前に、生活環境を変えるのが人間で、地球環境の変化に合わせて、恐らくは地下に潜んだり高地に移住したり、宇宙に飛び立ったりと工夫をするのだろうが、身体改造がその安価な答えならば、一気にそういう手段を取る事も考えられるのかもしれない。今でも、チップを埋めたり、人工心臓や人工骨は利用されている。脳みそがバーチャル空間に繋がって生き延びられるなら、それだって進化系としては候補になるかもしれない。しかし、そうまでして生き延びる意味は何なのか、という壁に行きつく。
ただ、恐らくマトリックスのような世界観は過渡期にはあり得るとして、その後、結局、現世と同じパラメーターで人類を疑似世界で受け入れるようになり、人類はそこで「違和感を忘れる」。そうしてリアルな物理的環境の復活を待ちながら、無自覚に現世同様のバーチャルな世界を生きていく事も可能だ。
タンパク質のコードや寿命なんかも今と同じ設定で。生の意味を保つための仕掛けとしての模倣世界。そして時々、忘れかけた違和感を思い出して、「我あり」なんて哲学を嗜みながら・・。
Posted by ブクログ
人類の生存に適さないほど環境が悪化した200年後の地球。外宇宙へ人類を送り出すため、家畜の品種改良のように遺伝子操作により水中人間や宇宙人間を作り出した一方、宇宙船で旅する人間自身は生物学的に優秀な、新しい生き物を作り出すための最良の生物材料であった。地球に残された人類は遺伝子操作で森林居住者、温帯の森林居住者、ツンドラの森林居住者など新たな人類を生み出すが、2000年後には遺伝子操作技術は失われ、人工的に生み出された人類は自然選択のプロセスに晒され、進化していく。500万年後宇宙に旅立った人類の子孫が地球に帰還するが、、、といったディストピアSF小説にインパクトある遺伝子改変人類のイラストが印象的な一冊。なぜ人類をそのような形に遺伝子操作したのか、なぜ他の生物にはしなかったのかなど疑問点は多いが、それは野暮なのだろう。