鈴木宏昭のレビュー一覧

  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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     認知科学の視点からの「学び」の実態を明らかにするという書。
    『類似と思考』を書いた鈴木先生の著作。鈴木先生は、思考、学習における創発過程の研究を行っている認知科学の専門家。

    いろいろ直観に反する話が載っている。

    一般に教えているのは「情報」であり「知識」の素材にすぎない。
    問題を解くには、認知的リソースと状況が提供するリソースを組み合わせて「知識」を構築する必要がある。
    このあたりの主張は、自分の思い込みをはずしてくれる。

    ・知識はそのまま身につくことはない
    ・練習しても簡単には上達しない
    ・思考力は安定しないものである
    ・ひらめきは突然生まれない

    したがって、教育や学習に関する素朴

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    2023年11月12日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    学びの過程についてよく知ることができる。予備知識なしでも読める。練習、発達、ひらめき、スランプなど納得できる理論と研究結果が紹介されている。芸術の半分は鑑賞者にあることや、自分で考えたことしか定着しないことなど、普段の生活における肌感覚と照合しても違和感なく納得できる。現在学校教育でよく行われる「調べ学習」も、初めに学習者が問題を創発できていないとただの作業(しかも何をすればいいかわからない)になってしまう。多人数で一斉に行われる授業において、はたしてどれほどの子どもたちの「問題の創発」ができているかと考えると、課題が山積であることが分かる。それぞれの創発を支援するのであれば、取り組む項目に多

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    2023年10月05日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    データで可視化できる事実についてはFACTFULNESSと同様のことを述べている部分も多い。また、ヒト・モノに偏見に基づいた低評価を下してしまうと負のスパイラルに陥ってしまう話は、分かってはいてもあらゆるシーンで起こり続けているんだろうなと思った。5.5でちょうどセルフコントロールの本で見た話題(※)があり、その議論が深まっていく過程が面白かった。
    ※ 運動指令が出た後の副産物として意図の認識が生じる。つまり自分の認識できる意図によって身体を動かしている、という考え方は見かけの因果に過ぎず、脳は無意識下の活動を行っているというもの。

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    2023年10月02日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    AIや脳神経科学を視座とする「学び」への探求とは一味違った形での理論や実践が繰り広げられているのは、なるほど教育学的な視点からは斯様な研究が行われて領域横断的に科学の果実が実りを目指しているのだなと。

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    2023年09月10日
  • 五感を探るオノマトペ 「ふわふわ」と「もふもふ」の違いは数値化できる

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    ギョ!普段何気なく使っているオノマトペ。実は4,000から5,000もあるらしい。
    オノマトペは、一見幼稚な表現にも思われるが、実は人の五感や気持ちに訴求し、直感的でわかりやすい重要な言葉だ。ジーン。
    オノマトペを想いのまま自由自在に使い、人の感情・感性につながりたい。ワクワク(笑)

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    2023年08月27日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    いわゆる認知科学に関する本を初めて読んだ。
    能力は虚構だとか、知識はモノではなく、コト的なものだとか、発達段階論の否定、ひらめきのしくみなど、自分がなんとなくこうだろうと思っていたものについて、思い直させたり、深く考えさせられるきっかけとなる本であった。
    私のレベルでは理解するのに難しいところや、すぐに理解できないようなところもあったが、読み応えがある本でもあった。これ、本当に中高生向けか?
    おそるべし、ちくまプリマー新書。

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    2023年03月04日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    なぜ、そのような学校教育が行われてきたのか、というところまで踏み込まないと現場は改善されない。ここで書かれていることは、実は教師は経験的に知っている。それを変えられないところが本当の問題なのだ。

    「能力は安定性を持っており、基本的にはいつでも同じように働くというイメージが強いと思うが、ここで見てきたように、人間に関して言えばそうしたことは期待できない。それはブンミャクに応じて働いたり、働かなかったりするものなのだ。これが私が人の知性を『能力』、『力』というメタファーで捉えることが危険だという理由の一つだ。」(p32)
    「コトバは、全体性を持つような場面や対象、また直感的な理解を表現するには適

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    2023年01月16日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    最終章、教育
    近接項としての兆候、遠隔項としての原因
    -盲人の杖の例
    手の感覚と、その先に触れてるものということでイメージしやすかった。

    今接しているものがどっちか?とみる目線もあってもよいよかな。

    コルブ学習理論の、経験と、省察の部分
    具体と、抽象とつながるか?!とも思った。ちょっとズレてる?


    全体的には、実践的な内容てまはないので、この内容から、また自分の課題に落とし込んでみて、何をどう捉えられるか考えてみる作業がいりそう

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    2022年12月19日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    クイズやゲームのようなおもしろい事例を入口として、様々な思考の偏りやクセを幅広く再確認できる一冊。
    各章末に参考文献とその簡単な紹介がのっているので、気になった分野を深掘りするのにもいい。
    自己決定したはずが実は誘導されてたってことは確かにあるかも。

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    2022年11月29日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    はじめの部分はよくある問題であった。面白くなるのは後半である。佐伯のゼミの発表での眠っていることからのダメ出しやスモールステップの効果のなさ、などの話が面白いので、これだけの話でもいい。

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    2022年11月08日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    私たちは自分の行動の原因をその時の状況に求めるが、他人の行動の原因はその人の性格、意思、態度などに求めることが多い。これは対応バイアスと呼ばれている。

    ひらめき、洞察は精神病理学では病識(病気であることを認識すること)と訳される。無意識的システムが相当程度洗練された試行を行った時に、初めて意識的システムができた!と叫ぶこと。

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    2022年10月22日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    人や自分のバイアスに興味が出て、たまたま見つけた本書。
    具体例や様々な文献を元に書かれたもの。各章ごとに参考文献が載せられている。今後、気になる文献を読み進めて、自分の理解を深めていきたい。

    最も恐ろしいと感じたのは共同におけるバイアス。
    多様性が謳われる現代。個人的には、集団における個々のバイアスが面倒で疎ましい。そういった部分について語られているのかと思えば、そうではなかった。共同体としてのバイアスがメイン。他者は人をおかしな方向へ導く。不合理、非道徳的な集団意思決定を生み出す。

    以下、「」本書p.218より
    「人の知覚はとても限定的だし、記憶も儚く脆い。知性の根幹をなす概念も時にわず

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    2022年05月08日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    なぜ認知バイアスというものが存在するか、どのような認知バイアスがあるのかをわかりやすく解説しながら、認知バイアスというものは決して悪ではないということをも人類の進化の過程をたどりながら伝えてくれる一冊。

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    2022年04月04日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    ミスリードというより人間は身近な物に左右される
    無意識化の誘導、思い込みなど面白かったです
    認知バイアス読み解いていきたいです

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    2022年04月01日
  • 教養としての認知科学

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    表象と計算という伝統的な認知のフレームワークを見直し、「生物学的シフト」つまり知性を生物学的な特質をもつものとみなす考え方にもとづき、多様なリソースの中で絶えずゆらぎながら生成と変化を繰り返すという、知性の姿にせまる本。

    認知科学は学際的である。心理学、哲学、言語学、教育学、人類学、生理学、神経科学、動物行動学、生態学、人工知能研究、ユーザインタフェース研究などが集まってできあがってきた。その共通の基盤が「情報」という考え方である。

    大きな潮流としては「生物学的シフト」つまり知性を生物学的な特質をもつものとみなす考え方を基盤にしている。つまり、生成的であるという知性の特徴と変化、成長、発達

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    2021年02月23日
  • 教養としての認知科学

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    人間の「物事に対する認知」におけるプロセスや、それによって生まれる「思考のクセ」を様々な学問から科学的に証明している本。

    【学び】
    ・物事に対する認知

     -表情フィードバック
      └ある感情状態になると表情や身振りに出ると言われるが、これは逆だという主張
    ◎セルフマネジメントには理想的な感情により生まれるアウトプットを意識することが大事なのでは?
    例)疲れていてしんどい→笑顔でせっせとこなしていく

     -記憶定着
      └接触回数の多さと意図的な記憶想起の連続
    ◎意識の連続は無意識を生むが科学的に証明された
     
     -記憶保持
      └情報にどのような操作、処理を行ったか
       …精緻化(せいち

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    2020年08月05日
  • 教養としての認知科学

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    認知科学を専門としない読者を対象に書かれたと思われる初学者にわかりやすい入門書。論旨と実例のバランスが素晴らしく、読者を飽きさせない。

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    2020年06月10日
  • 教養としての認知科学

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    『認知科学を学ぶならまずはこの本』
    認知科学を非常にわかりやすく、また面白く書いてくれている本。といってもエンタメ方向に走っているのではなく、本当に知的好奇心を刺激してくれる本です。
    他人に認知科学の基本を伝えたいという場合にも使いやすい本。この中からトピックを選択して話してもいいし、直接本をワタシても良い。
    ■ 認知科学について知りたい!
    ■ 認知科学について教えたい!
    ■ ちょっと学問に触れてみたい!
    そんな人はまずこの本を開きましょう!

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    2019年05月21日
  • 教養としての認知科学

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    認知科学の入門書。門外漢の私でも読めるくらい平易に解説されてる。

    ロボット工学、教育学、心理学、哲学など、いろんな分野を横断している分野で、それゆえに分かりにくい部分もあるけど、学ぶという機能の広さを感じられて、興味がわいた。

    今後もこの分野をフォローしてみたいと思います。

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    2017年12月16日
  • 教養としての認知科学

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    おもしろい。「知性」という曖昧な概念を科学的に位置づけることができる。この本を踏まえた上で昨今のAI=人工知能の議論に目を向けると、また違う視点で見ることができそう。内容としては『サブリミナルインパクト』を既読だったため、驚きは大きくなかった。

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    2017年04月22日