鈴木宏昭のレビュー一覧

  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    学ぶという行為を「練習による上達」や「発達」「ひらめき」というキーワードで解説。身体化、という言葉も分かりやすい。英語やゴルフなど、反復学習により、身体が馴染む。しかし、言葉で理解するのではなく、身体で理解する事が効果が高い。例えば、日本で学ぶ英語は身体化されていない。英語圏で学ぶ子供の英語は自分の経験を構成する様々な感覚と結びつき、身体化されている。従い、修得が早い。

    繰り返しにより脳内回路を強化し、型を修正しながら身につけていく。マルコム・グラッドウェルの1万時間の法則は、やはりある意味では正しい。それは反復により身体化すると言うことで、ある意味では人間がロボットのように自己プログラミン

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    2023年09月09日
  • 五感を探るオノマトペ 「ふわふわ」と「もふもふ」の違いは数値化できる

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    ギョ!普段何気なく使っているオノマトペ。実は4,000から5,000もあるらしい。
    オノマトペは、一見幼稚な表現にも思われるが、実は人の五感や気持ちに訴求し、直感的でわかりやすい重要な言葉だ。ジーン。
    オノマトペを想いのまま自由自在に使い、人の感情・感性につながりたい。ワクワク(笑)

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    2023年08月27日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    いわゆる認知科学に関する本を初めて読んだ。
    能力は虚構だとか、知識はモノではなく、コト的なものだとか、発達段階論の否定、ひらめきのしくみなど、自分がなんとなくこうだろうと思っていたものについて、思い直させたり、深く考えさせられるきっかけとなる本であった。
    私のレベルでは理解するのに難しいところや、すぐに理解できないようなところもあったが、読み応えがある本でもあった。これ、本当に中高生向けか?
    おそるべし、ちくまプリマー新書。

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    2023年03月04日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    なぜ、そのような学校教育が行われてきたのか、というところまで踏み込まないと現場は改善されない。ここで書かれていることは、実は教師は経験的に知っている。それを変えられないところが本当の問題なのだ。

    「能力は安定性を持っており、基本的にはいつでも同じように働くというイメージが強いと思うが、ここで見てきたように、人間に関して言えばそうしたことは期待できない。それはブンミャクに応じて働いたり、働かなかったりするものなのだ。これが私が人の知性を『能力』、『力』というメタファーで捉えることが危険だという理由の一つだ。」(p32)
    「コトバは、全体性を持つような場面や対象、また直感的な理解を表現するには適

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    2023年01月16日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    最終章、教育
    近接項としての兆候、遠隔項としての原因
    -盲人の杖の例
    手の感覚と、その先に触れてるものということでイメージしやすかった。

    今接しているものがどっちか?とみる目線もあってもよいよかな。

    コルブ学習理論の、経験と、省察の部分
    具体と、抽象とつながるか?!とも思った。ちょっとズレてる?


    全体的には、実践的な内容てまはないので、この内容から、また自分の課題に落とし込んでみて、何をどう捉えられるか考えてみる作業がいりそう

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    2022年12月19日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    クイズやゲームのようなおもしろい事例を入口として、様々な思考の偏りやクセを幅広く再確認できる一冊。
    各章末に参考文献とその簡単な紹介がのっているので、気になった分野を深掘りするのにもいい。
    自己決定したはずが実は誘導されてたってことは確かにあるかも。

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    2022年11月29日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    はじめの部分はよくある問題であった。面白くなるのは後半である。佐伯のゼミの発表での眠っていることからのダメ出しやスモールステップの効果のなさ、などの話が面白いので、これだけの話でもいい。

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    2022年11月08日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    私たちは自分の行動の原因をその時の状況に求めるが、他人の行動の原因はその人の性格、意思、態度などに求めることが多い。これは対応バイアスと呼ばれている。

    ひらめき、洞察は精神病理学では病識(病気であることを認識すること)と訳される。無意識的システムが相当程度洗練された試行を行った時に、初めて意識的システムができた!と叫ぶこと。

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    2022年10月22日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    第2章の「知識は構築される」が特に面白かった。3章の上達と5章のひらめきを読むと、これからの学習もがんばろうという気になる。
    6章にあるさまざまな教育批判に対する、「それらにはまったく共感を覚えないが、一定の理屈があることには同意する」という著者のスタンスが好きだ。

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    2022年08月15日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    ネタバレ

    人や自分のバイアスに興味が出て、たまたま見つけた本書。
    具体例や様々な文献を元に書かれたもの。各章ごとに参考文献が載せられている。今後、気になる文献を読み進めて、自分の理解を深めていきたい。

    最も恐ろしいと感じたのは共同におけるバイアス。
    多様性が謳われる現代。個人的には、集団における個々のバイアスが面倒で疎ましい。そういった部分について語られているのかと思えば、そうではなかった。共同体としてのバイアスがメイン。他者は人をおかしな方向へ導く。不合理、非道徳的な集団意思決定を生み出す。

    以下、「」本書p.218より
    「人の知覚はとても限定的だし、記憶も儚く脆い。知性の根幹をなす概念も時にわず

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    2022年05月08日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    なぜ認知バイアスというものが存在するか、どのような認知バイアスがあるのかをわかりやすく解説しながら、認知バイアスというものは決して悪ではないということをも人類の進化の過程をたどりながら伝えてくれる一冊。

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    2022年04月04日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    ミスリードというより人間は身近な物に左右される
    無意識化の誘導、思い込みなど面白かったです
    認知バイアス読み解いていきたいです

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    2022年04月01日
  • 認知バイアス 心に潜むふしぎな働き

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    各章独立しており何処から読んでもOKだったので興味ある自己決定バイアスのところを中心に読みました。実験結果に基づく理論が興味深く、一見自分で決めていると思うことも周囲の影響を大きく受けていることは特に面白く読みました。自分の周囲の環境や関わる人にも注意を向けていきたいです。

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    2022年03月19日
  • 教養としての認知科学

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    ネタバレ

    表象と計算という伝統的な認知のフレームワークを見直し、「生物学的シフト」つまり知性を生物学的な特質をもつものとみなす考え方にもとづき、多様なリソースの中で絶えずゆらぎながら生成と変化を繰り返すという、知性の姿にせまる本。

    認知科学は学際的である。心理学、哲学、言語学、教育学、人類学、生理学、神経科学、動物行動学、生態学、人工知能研究、ユーザインタフェース研究などが集まってできあがってきた。その共通の基盤が「情報」という考え方である。

    大きな潮流としては「生物学的シフト」つまり知性を生物学的な特質をもつものとみなす考え方を基盤にしている。つまり、生成的であるという知性の特徴と変化、成長、発達

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    2021年02月23日
  • 教養としての認知科学

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    人間の「物事に対する認知」におけるプロセスや、それによって生まれる「思考のクセ」を様々な学問から科学的に証明している本。

    【学び】
    ・物事に対する認知

     -表情フィードバック
      └ある感情状態になると表情や身振りに出ると言われるが、これは逆だという主張
    ◎セルフマネジメントには理想的な感情により生まれるアウトプットを意識することが大事なのでは?
    例)疲れていてしんどい→笑顔でせっせとこなしていく

     -記憶定着
      └接触回数の多さと意図的な記憶想起の連続
    ◎意識の連続は無意識を生むが科学的に証明された
     
     -記憶保持
      └情報にどのような操作、処理を行ったか
       …精緻化(せいち

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    2020年08月05日
  • 教養としての認知科学

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    認知科学を専門としない読者を対象に書かれたと思われる初学者にわかりやすい入門書。論旨と実例のバランスが素晴らしく、読者を飽きさせない。

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    2020年06月10日
  • 教養としての認知科学

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    『認知科学を学ぶならまずはこの本』
    認知科学を非常にわかりやすく、また面白く書いてくれている本。といってもエンタメ方向に走っているのではなく、本当に知的好奇心を刺激してくれる本です。
    他人に認知科学の基本を伝えたいという場合にも使いやすい本。この中からトピックを選択して話してもいいし、直接本をワタシても良い。
    ■ 認知科学について知りたい!
    ■ 認知科学について教えたい!
    ■ ちょっと学問に触れてみたい!
    そんな人はまずこの本を開きましょう!

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    2019年05月21日
  • 教養としての認知科学

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    認知科学の入門書。門外漢の私でも読めるくらい平易に解説されてる。

    ロボット工学、教育学、心理学、哲学など、いろんな分野を横断している分野で、それゆえに分かりにくい部分もあるけど、学ぶという機能の広さを感じられて、興味がわいた。

    今後もこの分野をフォローしてみたいと思います。

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    2017年12月16日
  • 教養としての認知科学

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    ネタバレ

    おもしろい。「知性」という曖昧な概念を科学的に位置づけることができる。この本を踏まえた上で昨今のAI=人工知能の議論に目を向けると、また違う視点で見ることができそう。内容としては『サブリミナルインパクト』を既読だったため、驚きは大きくなかった。

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    2017年04月22日
  • 私たちはどう学んでいるのか ――創発から見る認知の変化

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    巷でよく聞く〇〇力、とかなんちゃらスキルっていうのは表面だけを見ていてあれでは意味がない、とバーンと言い切っている面白い本。

    答えがある前提の教育って、基本はうまくいかないよね、強いて言えば徒弟制度がいいかなあ、という結論で、むむむ、という感想ではある。

    面白い視点ではあって、私たちは五感で学んでいて、学んでいると思っていること以外も学んでいるんだ、とそう理解できると、自分の学習の仕方を変えるきっかけにはなるように思う。

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    2025年08月26日