山際素男のレビュー一覧
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[ 内容 ]
佐々井秀嶺―約四〇年間、一度も日本に帰国せず、灼熱の大地・インドで不可触民解放と仏教振興運動に命を捧げる僧侶がいる。
今日、佐々井は全インドにちらばる仏教徒のみならず、その名を全インドに広く知られ、“不可触民解放の父・アンベードカル”の遺志を継ぐ大指導者として、ラジヴ・ガンディー以後、歴代大統領、首相たちで知らぬ者のない“荒法師”である。
異国に生き、その他の何百万、何千万という民衆にかくも慕われ、その魂に溶け入った日本人がかつて存在しただろうか?
女に悩み、“人間失格者”と自らに烙印を押してきた、悩み尽きない数奇にして波瀾万丈の彼の人生は、日本の民衆とインドの民衆が織りなす壮大 -
Posted by ブクログ
[ 内容 ]
チベット仏教の中核思想の具現者、象徴的存在であるダライ・ラマ十四世との五日間にわたる単独インタビュー、“被占領国”チベット本国の赤裸々な現実の証言者として尼僧、少年少女たちの苦難の道程を中心に、中国からの解放と、その向こうに見据えられた「自由チベット」の貌を読む。
歴史の闇に葬られてきた“チベット問題”の流れを知る貴重な記録。
[ 目次 ]
第1章 ダライ・ラマ法王とともに(ダラムサラへ 初めての謁見 慈悲と自由と 印象に残った世界の指導者たち チベットの将来 日本への呼びかけ コレガル居留地へ 化身思想と仏教 チベット仏教の本質 夢について 現代の宇宙観と仏教の宇宙観 お告げ -
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[ 内容 ]
『マハーバーラタ』は、サンスクリット原典で全十八巻、十万詩節、一千二百章、二十万行を超える世界最大の叙事詩である。
これはギリシャの二代神話『イーリアス』『オデュッセイア』を合わせたものの約八倍、聖書の約三倍半の長さに相当する。
現在の形が成立したのは紀元四〇〇年頃と推定される。物語は戦闘場面、宗教談義、フォークロア(民間伝承)的世界に分かれている。
本書では、古代の男女の交わり、結婚観などが赤裸々に表現されているフォークロア的世界にスポットを当て、八話を厳選して紹介する。
サンスクリット原点で全十八巻、十万詩節、二十万行を超える世界最大の叙事詩の中から、古代の男女の交わり、結婚 -
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Posted by ブクログ
地球の歩き方インドは、ほかの国に比べて犯罪対策のページが圧倒的に多い。怖いとこなんだろうなあ、と思いはしたが、そんなの比じゃなくて、インドの暴力はほとんどインドの民衆に向けられており、こんな世界が広がっていたということに衝撃を受けた。
家畜以下の扱いを受けてたカーストの出でも、きちんとした教育を受ければ社会や思想に関する深い洞察力や考えを持ったり、奇形にうまれた人がガンガーのほとりで死を願いつつ暮らす中でたどり着いた自分にとっての真理を語ったりというエピソードに、人間本来のポテンシャルに感銘を受けるとともに自分の偏見に気がつかされもした。
目覚めつつあるこういう人々のこれからを応援したい。 -
Posted by ブクログ
本書は、チベット問題となっているが歴史的な背景から現状を把握、そして解決策と
いった流れでは決してない。著者(ジャーナリスト)が行ったインタビューによる、
著者自身の視点による「チベット」だろう。
内容は、まずダライ・ラマ14世との対話に始まり、ここでは仏教とは慈愛であり、
かつダライ・ラマ14世は高度な教育を受け、現代哲学や科学等に精通し、仏教を
科学的に認識している点がうまく書かれている。次に、中国が行っていた虐待の
内容、これはインタビュー形式なので非常に生々しい。最後に、チベットの法的内容や
今までのデモ等の内容って感じ。
本書でも最も驚いたのが、ダライ・ラマの博識ぶりである。神経 -
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Posted by ブクログ
本当に恐ろしい話だ。人間が別の人間を、「お前は人間ではない」と決めつけるなんて。今だに、数十人の人間が一度に、さしたる理由もなく、生きたまま手足を切断され、灯油をかけられ、焚火にくべられ虐殺される。それを、村の人々がショーのように見物している。そんなことが公然と行われ、社会的にも黙認されている。昨今のITブームでインドは一躍世界の注目を集めている。本文中に、インドは21世紀的超エリート層から、千年前と変らぬ農奴として極貧層まで、数千年のジェネレーションギャップを抱えた社会だ、とあった。マハトマ・ガンジーが、不可蝕民(アンタッチャブル)を、「神の子(ハリジャン)」と呼び、差別の撤廃を訴えた。けど