酒井敏のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ただのちゃんちゃらおかしい本ではない。
「選択と集中」is正義を作ってきた日本の偉い人達とそれを迎合する世の中の人間たちに対する心の叫びが具現化した本である。ブラボー。
私は自他ともに認める真面目な人間だが、そこそこアホであることも自覚している。大学時代にいた突拍子もない友人先輩後輩ほどではないが、社会に出て割とアホな方であると知った。
突き抜けもしないし、だからといって真面目一直線でもない。そんな中途半端な自分に嫌気がさしていたが、「人間は矛盾する生き物」という言葉に安心した。アホな一面もあっていいじゃないか。
筆者は「選択と集中」というキレイな言葉を使っているが、「選択と集中」したもの -
Posted by ブクログ
ネタバレ物事の枠組み自体をつくれる人材/思考について学びたく、手に取った1冊。散文的だが、改めて再確認したことは、以下。
・人間は樹形図的に物事の因果を捉える傾向にある(≒決定論的に物事を考える)が、これは突然の変化に弱い。重要なことは、未来のことはわからないという前提に立ち、幅広く物事に手を付け、期待できるものを「ゆるく」選択すること。生物進化論的なイメージ
・樹形図構造的に考えると、行きつく先は重箱の隅をつつく行為。経営学もこれに近くなっている?次のパラダイム(≒枠組みを変える変化)は何か?
・まともに戦うと特定の領域に於ける過当競争に陥る。戦略論と同様、重要であることは戦う軸をずらすこと
・知識 -
Posted by ブクログ
生き物の社会構造と進化の構造を知り、多様性を理解するのにとても役立ちます。▼我々は、世界を樹形図構造的な因果の秩序でとらえがちです。しかし自然界は未来予測不能なカオス。そのカオスの世界はスケ―ルフリーネットワークという生存に有利な秩序(complex networks)であることが分かりました。直線型の樹形図秩序ではなく、ランダム発生的な正規分布と異なる。生き残りに強い柔軟性の高いネットワークです。そこには「まじめ」だけでなく「アホ」の存在が必要です。「選択と集中」は長期にはうまくゆかず、「アホ」を自由に走り回らせた方が未来を切り開く。数学的意味は難しそう。▼共産主義も独裁主義も長くは続かない