酒井敏のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
生き物の社会構造と進化の構造を知り、多様性を理解するのにとても役立ちます。▼我々は、世界を樹形図構造的な因果の秩序でとらえがちです。しかし自然界は未来予測不能なカオス。そのカオスの世界はスケ―ルフリーネットワークという生存に有利な秩序(complex networks)であることが分かりました。直線型の樹形図秩序ではなく、ランダム発生的な正規分布と異なる。生き残りに強い柔軟性の高いネットワークです。そこには「まじめ」だけでなく「アホ」の存在が必要です。「選択と集中」は長期にはうまくゆかず、「アホ」を自由に走り回らせた方が未来を切り開く。数学的意味は難しそう。▼共産主義も独裁主義も長くは続かない
-
Posted by ブクログ
職場の上司から「この本、読んでみると良いよ」と言われ、お借りした本。大学における教養概念を考えていく上で、ヒントがたくさんあった。著者は京大の旧教養部・総人の教員であり、「アホ」や「ムダ」・「ガラクタ知識」の効用を自身の研究と教育経験に基づきわかりやすく説いている。複雑化社会に対応するには、生物の真似をし、様々なことをやってゆるく選択するという「発散と選択」の考え方が有用とのこと。今日の樹形図構造により組織された秩序だけで、物事を判断しようとすると、人間がが生物でなくAIを備えたロボットのようになってしまうと危惧されている。本書では教養について、「カオスな世界では、因果律を積み上げた体系的知識
-
Posted by ブクログ
ネタバレ最初の方はローレンツ方程式だの、べき分布だのが出てきて、「これは読み終われるか?!」と不安だったが、終盤に向かうに連れて、難しい数式やグラフが消えて、感覚的に理解できる内容になったので良かった。
面白かったのは、友達の数の多さのグラフ。突出して多いのは友達が極端に少ない人ということ。
友達の数に限らず、不平等な分布が多いのは様々なネットワークでの特徴なんだそう。
また、「選択と集中」ではなく「発散と選択」という言葉は自分の中では画期的な言葉だった。
発散と選択とは、今うまくいっていても未来のことなんて分からないから、今うまくいっている中から選択してしまったら、将来どうなるか分からない。それなら -
Posted by ブクログ
「見覚えのある雰囲気の本だな」と思ったら、『京大的文化事典 自由とカオスの生態系』を書いた杉本氏が携わっていたのですね。
納得。
ちなみに、サブタイトルの「正しさは伝わらない、楽しさはうつる」は、かつて京大で名物教授と言われた故森毅先生のお言葉とのこと。
「京大的教養とは何か」を明確に説明するのは難しいようですが、自分自身は「人や学問への接し方に対する懐の深さ」だと解釈(定義)しました。
そしてそこには、テーゼもアンチテーゼもジンテーゼも受け入れる寛容さがあるように思います。
が、時代とともに、京大も徐々に四角四面な学生が増えてきているようですね(京大のスタッフにも)。
今後も京大的教養を -
-
Posted by ブクログ
SDGsはキレイゴトの目標で、明確な達成基準があるわけでもないため、無理をせずぼちぼちやることが大事という。
プラスチックゴミは、海への流出を防ぐ意味で、素材を揃えて回収しやすいペットボトルくらいをリサイクルでフリース素材などに回し、それ以外は焼却して熱回収するのが最も良いというのは目から鱗。埋め立ては資源循環を止めてしまうためにサステナブルではないし、雨などで侵食されて流出することもある。リサイクルは異なる素材では難しいうえに、品質が劣化するためプランターなどの屋外用途が多くなり結局劣化して雨で流れ出しマイクロプラスチックとなって海を浮遊してしまう。焼却は二酸化炭素排出の観点で欧米で忌避され -
Posted by ブクログ
【最変人】
すばらしい。変人ぷりがすばらしい。
人と違うことをしている人には魅力を感じます。
最新技術をアートにする。この考え方すごいです!
「全員が人とかぶらないで違うことを行ったら」どうなるのでしょうか。
・コミュニケーションが取れない
・グループで目標に向かうことできない
デメリットとしてはこれぐらいでしょうか。
ただ、その人の考え方を容認すれば、コミュニケーションが取れないことはないと考えます。私の考え方も一つ、あなたの考え方も一つというようにそれぞれの考え方が存在することを認めれば問題ありません。
グループで成し遂げることは、結局、ひとりの人間が考えたことをその他まわりが共感 -
Posted by ブクログ
アホ
・京大入学時には何度もアホの大切さを強調される。常識やマジメの対立概念
・アホは打率が低い、おもろいが褒め言葉
・暴力的なまでの自由、どこに歩いていいかわからない、1/3は行方不明になる
・効率を求め即戦力を欲しがる産業界の要請で京大の良さが失われつつある。
◯予測不能なカオス
・ローレンツの理論: たった三つの変数で方程式を記述したが初期値の微妙な差で答えが変わることを示した。
・バタフライエフェクトのように、自然界は精度の問題ではなく予測は原理的に不可能。カオス理論ともいう、因果関係がわからないため、過程もわからない
・外的要因ではなく、結果を入力としてフィードバックループする中 -
Posted by ブクログ
ネタバレ<目次>
はじめに
第1章 アリ社会の仁義なき掟~女王アリと働きアリの微妙な関係…市岡孝朗
第2章 曖昧という真実~割り切れないから見えてくる、グレーゾーンに潜む可能性…伊勢田哲治
第3章 アートはサイエンスだ!~アーティストと研究者,二足のわらじで見つけた日本の美…土佐尚子
第4章 そうだ!宇宙に行こう!~手話と学問の意外な関係性…嶺重慎
第5章 「できない」から「できる」んだ~「他人事」になる」社会の中で、自分を唯一性を持って生きる…富田直秀
おわりに 「本能の声」に気づく、従う
<内容>
京大の変人講座第2弾。第4章、5章は深いですね。手話者は日本語を手話に翻訳するのではな -
Posted by ブクログ
小曾根哲教授の地球学、神川龍馬助教の進化生物学が面白かった。▼地球岩石学者の小木曽教授の『常識を越えるノート』:1)地球はいま46億歳。気が遠くなるほどの悠久の時間を生きている。2)火星と金星には生物はいないのに、地球だけ「”たまたま”いい条件が重なって生命が生まれた。3)原始の生物にとって酸素は猛毒。酸素に適応できた”変な生き物”だけが残った。4)恐竜を絶滅させた隕石は、またやってきてもおかしくない。5)地球はだんだん冷えているが、太陽はさらに明るく熱くなっている。地球は今、そのはざまで微妙なバランスを保っている。▼進化生物学者の神川助教の『常識を越えるノート』:1)細胞同士で合体すると、意