酒井敏のレビュー一覧

  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    本書は京大の先生が「アホ」なことをする重要性を「マジメ」に書いた本という印象でした。
    1章、2章のカオスについての話は少々理屈っぽく読んでいて眠くなることもありましたが、3章以降の本題は読みやすかったです。
    「選択と集中は絶滅への道」とも書かれていますが、大学内においても「無駄」と思われるものを排除して過度に効率化を進めようとする昨今の情勢に警鐘を鳴らしています。

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    2019年12月08日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    職場の上司から「この本、読んでみると良いよ」と言われ、お借りした本。大学における教養概念を考えていく上で、ヒントがたくさんあった。著者は京大の旧教養部・総人の教員であり、「アホ」や「ムダ」・「ガラクタ知識」の効用を自身の研究と教育経験に基づきわかりやすく説いている。複雑化社会に対応するには、生物の真似をし、様々なことをやってゆるく選択するという「発散と選択」の考え方が有用とのこと。今日の樹形図構造により組織された秩序だけで、物事を判断しようとすると、人間がが生物でなくAIを備えたロボットのようになってしまうと危惧されている。本書では教養について、「カオスな世界では、因果律を積み上げた体系的知識

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    2019年08月12日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    なぜ私は京大生時代、あんなにものを自由に考えていたように思えたのに、卒業して約25年、こんなにも受け身で面白味のない人間になってしまったのか。その哀しみを打破してくれる本でした。もうこの人生には「飽き飽き」!

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    2019年07月25日
  • 京大変人講座

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    変人が多いと言われている京都大学で教鞭を執る先生方の本による授業。

    難しい所もあったが、具体例などを示して分かり易く伝えようとしてくれていた。卒業論文執筆前に読めば、論文構成のヒントが得られたのではないかと思った。

    個人的には2、3、4章が興味深かった。常識を疑う事が人生を豊かにする方法なのではないかと思った。

    全体を通して、(6章にも書かれていたが)一つの分野を極める事こそ学問であり、それにより力がつくのだと思った。続編も読みたい!

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    2019年07月03日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    ネタバレ

    2019/3/18 メトロ書店御影クラッセ店にて購入。
    2019/3/26〜3/29

    本屋で偶然見つけて買った本。そう、その通り。ずっと自分の中でモヤモヤしていたことが、明瞭に言語化されている。選択と集中、をやり始めてから、日本はおかしくなり始めた。成果を求めるのではなく、オモロイことをやらないとね。

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    2019年03月29日
  • もっと! 京大変人講座

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    1つ目の蟻のお話が特に素晴らしかった。
    次席は最後の自己の中に他者が存在していること。
    ほかはあんまりおもんない

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    2025年10月09日
  • 京大変人講座

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    地球の教室は私の興味ある分野。基礎的部分を分かりやすく解説。経営の教室は衝撃的。鮨屋のおやじとの闘い。高級であればあるほどサービスは減る、なるほど。上下関係、したからのサービスは価値が低く感じられる、これもなるほど。お作法は不合理なもの。鮨屋のおやじの仏頂面には理由がある。このシリーズ面白い。

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    2025年06月02日
  • 京大変人講座

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    京大の変人教授たちがそれぞれに「変なテーマ」を取り扱い、独自の研究データから得た知見をもって、常識を疑う視点を持つことが重要だと示してくれる。

    『“変人”がいるから人類は繁栄してきた』という一節はとても興味深い。

    視野を広げ、視点を変えて、一般論やもっともらしい説に固執せずに柔軟な思考を保ち、ユーモアを忘れずに過ごしたいと思う。

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    2025年03月11日
  • カオスなSDGs グルっと回せばうんこ色

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    大学以来に見た先生の名前だったので手に取った。

    仕事柄、SDGsに触れてきた方なので、知っている内容ばかりかと思っていたが、深い考察が多く、自身のアップデートにつながった。
    たとえば、プラスチック問題は、目的をCO2、化石資源、マイクロプラスチックどこに置くかで変わる、とか。環境にやさしい、というのは人間中心てみた環境でしかない、とか。

    産官学のうち、特に官学に詳しい。

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    2024年06月05日
  • カオスなSDGs グルっと回せばうんこ色

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    SDGsについて肯定的な意見ばかり取り入れてきたので、否定的な意見も欲しくて勇気を出して手に取りました。
    結果として、とても「オモロい」本でした。
    SDGsはゴールではなくスタートラインという言葉に感銘を受けました。
    何事も「ぼちぼち」が大切です。
    無理のない範囲で、自分さえも取り残さないように、できることだけやっていこうと思いました。

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    2023年11月04日
  • カオスなSDGs グルっと回せばうんこ色

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    SDGsはキレイゴトの目標で、明確な達成基準があるわけでもないため、無理をせずぼちぼちやることが大事という。
    プラスチックゴミは、海への流出を防ぐ意味で、素材を揃えて回収しやすいペットボトルくらいをリサイクルでフリース素材などに回し、それ以外は焼却して熱回収するのが最も良いというのは目から鱗。埋め立ては資源循環を止めてしまうためにサステナブルではないし、雨などで侵食されて流出することもある。リサイクルは異なる素材では難しいうえに、品質が劣化するためプランターなどの屋外用途が多くなり結局劣化して雨で流れ出しマイクロプラスチックとなって海を浮遊してしまう。焼却は二酸化炭素排出の観点で欧米で忌避され

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    2023年07月15日
  • もっと! 京大変人講座

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    【最変人】
    すばらしい。変人ぷりがすばらしい。

    人と違うことをしている人には魅力を感じます。
    最新技術をアートにする。この考え方すごいです!

    「全員が人とかぶらないで違うことを行ったら」どうなるのでしょうか。
    ・コミュニケーションが取れない
    ・グループで目標に向かうことできない
    デメリットとしてはこれぐらいでしょうか。

    ただ、その人の考え方を容認すれば、コミュニケーションが取れないことはないと考えます。私の考え方も一つ、あなたの考え方も一つというようにそれぞれの考え方が存在することを認めれば問題ありません。

    グループで成し遂げることは、結局、ひとりの人間が考えたことをその他まわりが共感

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    2020年06月14日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    アホ

    ・京大入学時には何度もアホの大切さを強調される。常識やマジメの対立概念
    ・アホは打率が低い、おもろいが褒め言葉
    ・暴力的なまでの自由、どこに歩いていいかわからない、1/3は行方不明になる
    ・効率を求め即戦力を欲しがる産業界の要請で京大の良さが失われつつある。

    ◯予測不能なカオス
    ・ローレンツの理論: たった三つの変数で方程式を記述したが初期値の微妙な差で答えが変わることを示した。
    ・バタフライエフェクトのように、自然界は精度の問題ではなく予測は原理的に不可能。カオス理論ともいう、因果関係がわからないため、過程もわからない
    ・外的要因ではなく、結果を入力としてフィードバックループする中

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    2020年05月30日
  • もっと! 京大変人講座

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    ネタバレ

    <目次>
    はじめに
    第1章  アリ社会の仁義なき掟~女王アリと働きアリの微妙な関係…市岡孝朗
    第2章  曖昧という真実~割り切れないから見えてくる、グレーゾーンに潜む可能性…伊勢田哲治
    第3章  アートはサイエンスだ!~アーティストと研究者,二足のわらじで見つけた日本の美…土佐尚子
    第4章  そうだ!宇宙に行こう!~手話と学問の意外な関係性…嶺重慎
    第5章  「できない」から「できる」んだ~「他人事」になる」社会の中で、自分を唯一性を持って生きる…富田直秀
    おわりに  「本能の声」に気づく、従う

    <内容>
    京大の変人講座第2弾。第4章、5章は深いですね。手話者は日本語を手話に翻訳するのではな

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    2020年04月21日
  • 京大変人講座

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    京大と銘打つ通り、京大の先生方の特別講義の集めたもの。変人なのかもしれないが、文章や中身は至ってまとも、むしろ読みやすい。
    世知辛い世の中になったのは、同調圧力のせいであり、それに負けるなと頑張っている人たちに向けたエールでもありました。
    やはり京大の方々は面白い人多いですよね。自分の周りでもそう思う。

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    2020年03月05日
  • 京大変人講座

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    小曾根哲教授の地球学、神川龍馬助教の進化生物学が面白かった。▼地球岩石学者の小木曽教授の『常識を越えるノート』:1)地球はいま46億歳。気が遠くなるほどの悠久の時間を生きている。2)火星と金星には生物はいないのに、地球だけ「”たまたま”いい条件が重なって生命が生まれた。3)原始の生物にとって酸素は猛毒。酸素に適応できた”変な生き物”だけが残った。4)恐竜を絶滅させた隕石は、またやってきてもおかしくない。5)地球はだんだん冷えているが、太陽はさらに明るく熱くなっている。地球は今、そのはざまで微妙なバランスを保っている。▼進化生物学者の神川助教の『常識を越えるノート』:1)細胞同士で合体すると、意

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    2020年02月14日
  • 京大変人講座

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    変人という天才達の集まり、各分野の着眼点も面白く、深い読み物、さすが!

    「遠足のおやつ300円まで」秀逸!

    不便益とは!

    東大は官僚養成学校、京大は西園寺公望が、自由な学風の学校作ろうとしたのが始まり
    東京は討論、ディベート
    京大は対話、ダイアローグ、発見方式
    Together and Alone ともに、一人で

    全地球凍結、Snowball Earth
    ヘーゲルの弁証法、ある一つの物事にはそれを否定する物事が含まれ、矛盾するものだという事
    寿司屋のオヤジは職人肌で客なんか関係ねぇ、自分の仕事をしているんだ!とみせる

    京大変人伝説/
    鯨が魚類である理由を述べよ!最終レポートの提出日は

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    2019年11月12日
  • 京大変人講座

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    <目次>
    はじめに ”変人”がいるから人類は繁栄してきた
    第1章  「地球の教室」 毒ガスに満ちた「奇妙な惑星」へようこそ~学校では教えてくれない!恐怖の「地球46億年史」
    第2章  「経営の教室」 なぜ鮨屋のおやじは怒っているのか~「お客さまは神さま」ではない!
    第3章  「法哲学の教室」 人間は”おおざっぱ”がちょうどいい~安心、安全が人類を滅ぼす
    第4章  「社会デザインの教室」 なぜ、遠足のおやつは”300円以内”なのか~人は「不便」じゃないと萌えない
    第5章  「生物の教室」 ズルい生き物、ヘンな生き物~”単細胞生物”から、進化の極みが見えてくる
    第6章  「予測の教室」 「ぼちぼと

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    2019年05月11日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    大学改革に対する批判の本かと思いきや、筆者の地球流体力学の知識を援用して、カオス理論の最新の理解としてのランダムネットワークとスケールフリーネットワークの比較を、学問の体系と比較して言及するスタイル。非常に腑に落ちるし、「体系だっていないが確実にどこかで役に立っている」知識こそ大学で得たと思っている僕にとっては、まさに思っていたことを言語化してもらった感覚。

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    2019年04月27日
  • 京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略

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    知人の推薦で読んでみた。
    東大と京大の違いは時折聞きはするものの、京大大学院の人間・環境学研究科教授自ら、「アホ」の価値を真面目に説いた本。

    世界は、スケールフリー、べき乗則、フラクタルに満ちている、深く深く掘り下げていくと学問は繋がり出す、教養部は一見役に立たないからこそ意味がある、1990年代に大学から教養部を無くしてしまったのは失敗、と説く。

    正規分布とべき乗則(地震の場合、グーテンベルク・リヒター則)の違いは、自然からのしっぺ返しの文脈でよく聞くが、巨大地震のように人生で一回あるかどうかの出来事の発生確率とインパクトを正しく認知するのは難しい。

    著者の発明である「フラクタル日除け

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    2025年06月05日