竹内要江のレビュー一覧

  • レバノンから来た能楽師の妻
    能楽師の妻兼マネージャーとして能の魅力を国内外に発信し続ける著者の生い立ちや子育て、能を通じての異文化交流、母の介護について書かれた本。

    本書は、著者のマドレーヌさんが伝統ある能楽師に嫁ぎ、文化や価値観の違いに戸惑いながら、夫の梅若猶彦さんと共に能楽を国内外に発信する姿が書かれています。その中で、...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    麻薬ビジネスの横行するペンシルベニア州ケンジントン地区では、クスリを手にする金を求めて路上で身売りする女も数多。
    この地区のパトロール警官ミカエラは妹のキャシーをこの界隈でよく見かけときには連行する場に居合わせることも。
    そんな日常の中、商売女ばかりを狙った連続殺人事件が発生し、ミカエラは次は妹の番...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    ドラッグ、セックス、腐敗警察という語りつくされた感のあるミステリの題材ではある。けれども、古都フィラデルフィアの荒凉たる街をパトロールする毎日を過ごし、自身の苦悩を抱え込みながらシングルマザーとして幼い息子を育てている主人公の懸命な努力がつぶさに描かれている。過保護なまでの育児の裏の真実が徐々に明か...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
     暗い話は苦手だという方にとっては、本書は忍耐を強いられる物語である。そもそもこの作家にとってはミステリーが初チャレンジだそうだ。これまで数作の私小説的な、あるいは社会問題をテーマにしたヒューマンな作品で評価されているようだし、ミュージシャンであり、大学の先生でもあるらしい。多くの顔を持つ作家の初の...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    妹を探すパトロール警官のミッキー。薬物、売春が当たり前のようにあるなかで小さな手がかりから追う。そのなかで見えてくる問題。薬物、貧困、犯罪。そこで生活すること、子供を持つこと。社会問題を見せつつ物語は進む。姉妹の関係性や複雑な感情、子育てや家族のこと。生きていかなきゃいけない孤独とともにあるわずかな...続きを読む
  • レバノンから来た能楽師の妻
    【何はともあれ、わたしがこれまで目指してきたのは、「能の愛好家を増やすこと」でした】(文中より引用)

    内戦の続くレバノンを離れて訪日し、能楽師と結婚することとなった著者の梅若マドレーヌ。彼女が経験した能の世界、そして日本での異文化体験や生活について語り尽くした作品です。訳者は、翻訳家として活躍する...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    全米の平均数値以上の犯罪率を持つフィラデルフィア。婦人警官ミッキーの語りで広がって行く家族絵図・・とりわけ実妹ケイシーとの軋轢~生い立ちから現在までの語りと状況が軸となり7割ほどが進んでいく。
    酷似の内容の繰り返しは過去と現在をない交ぜにしており、泡立ち、潰れて又 泡がというエピソードは正直倦んでく...続きを読む
  • 階上の妻
    『ジェーン・エア』へのオマージュ作品とのこと。
    かの本は読んだことないが、wikipediaで見たところ、人物名や地名、設定などかなり原作の要素を取り入れていることが窺え、『ジェーン・エア』とミステリが好きな人にはぐっとくるのではなかろうか。

    何かから逃れるようにやってきた土地の近隣高級住宅街で”...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    感情のプラスマイナスで言うと、ずっとマイナス側の感情で読んでいて辛いんだけど、ありがちな展開から微妙に逸れたストーリー展開に、次第にページをめくる手が止まらなくなった。
  • 果てしなき輝きの果てに
    ”本の雑誌”年間ランキングから。”ザリガニの~”と双璧をなす、的な批評がなされていたから、同作を楽しんだ身としては、こちらも是非ということで。結果、個人的には”ザリガニ”の方が好きでした。動的要素は本作の方が大きくて、エンタメ的盛り上がりはこちらが勝るんだけど、独創性とか結末の意外性はザリに軍配。も...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    フィラデルフィアを舞台に女性巡査が主役の警察小説。TVドラマの「コールドケース」と同じ街。短く的を得た文体。リアルな表現。まさに映像の世界まんまの描写で1ページ目で夢中になった。売春に、ドラッグ、救いようのない街で幼い子を抱え音信不通の妹を探す主人公。ミスリードのあらしあらしで、ミステリーは思わぬ方...続きを読む
  • 階上の妻
    ハーレクインもかくやというエディのイイオトコっぷりや甘々の展開、ジェーンのシンデレラストーリーに、これだけじゃ済まないよね?きっと何かあるんだね?ね?と思っていたが、私が思っていたような展開ではなかった。
    ひねりも何回かあって、会話のテンポもよくて、楽しく読みはしたけれど。『ジェイン・エア』の雰囲気...続きを読む
  • 階上の妻
    登場人物は限られるので意外性はないが、皆が計算高いし。
    南部白人金持ち主婦生活には辟易。
    あとがき解説のない海外物は珍しい。
  • 果てしなき輝きの果てに
    現地を知らない私には、ちょっと読みにくかったかなあ。
    最近のアメリカの小説の特徴なのか、物語の流れにあまり関係しない場面の細かな描写が多いように感じました。現地の様子を良く知っているアメリカの人たちには、物語のディテールがより味わえるのではないかとは思うのですが、そこまでアメリカを知らない身には上手...続きを読む
  • 果てしなき輝きの果てに
    警察小説。女性のパトロール警官が主人公。
    とてもよくできていて面白いのだが、家族(特に姉妹)、地域、子育て、貧困とドラッグ、もちろん犯人探しと警察内部の問題…他、著者初のミステリ作品にありがちな盛り込み過ぎで疲れる問題が。

    ケンジントンと言っても、フィラデルフィアの地域の名前で、アメリカの今を描い...続きを読む
  • アップルと月の光とテイラーの選択
    ミステリー風かと思いきや、哲学とファンタジーの世界に連れていかれた。
    中盤ではやや冗長な印象も受けましたが、
    知識量と教養の広さ・深さに、「これで16歳!?」と驚きを禁じえませんでした。

    生と死、科学と哲学、そういったことを考えるきっかけとして、
    広く読まれる価値のある良書だと思います。
    ティーン...続きを読む
  • アップルと月の光とテイラーの選択
    母親の心が闇につかまっているとき、子どもはなんとか支えようとしてくれる。でも本当はそんなの無理に決まってる。そんな出来事なら、子どもの心だって闇にのみこまれそうなはずなんだから。でもどうしていいのかわからないから、表情だけは、今までの自分と同じ態度をとり続けるしかなかったりする。知っていることを身に...続きを読む