竹内要江のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ『ジェーン・エア』へのオマージュ作品とのこと。
かの本は読んだことないが、wikipediaで見たところ、人物名や地名、設定などかなり原作の要素を取り入れていることが窺え、『ジェーン・エア』とミステリが好きな人にはぐっとくるのではなかろうか。
何かから逃れるようにやってきた土地の近隣高級住宅街で”ドッグウォーカー”として働くジェーン。
ある日、エディの乗る車と衝突しかけたことをきっかけに彼との付き合いが始まる。
エディと次第に親密になると共に、彼が最近湖での水難事故で妻のビーを亡くしたことや、その時一緒に不幸にあった亡くなった妻の親友との噂があったことが耳に入ってくる。
その上、妻の親友は他 -
Posted by ブクログ
複雑な家庭環境で育ち、自らもシングルマザーであるフィラデルフィアの女性パトロール警官ミッキー。ドラッグ中毒の妹探しと連続女性絞殺事件を追うのだが…。パトロール手順とか捜査方法とかがwireや BOSCHで見たのと全然違うぞっていう違和感があり、本当に危なっかしく、なおかつ心配した通りの最悪の状況に陥ったりする。根っからのネガティヴ思考と心配性と若干の浅はかさ、おそらく警官にはもっとも向かないタイプではないか。
それはともかくリーダビリティのある物語、時折発する息子トーマスの発言、一族の物語、フィラデルフィアの荒廃した街の雰囲気と蔓延するドラッグなど魅力的な要素とリアリティはたっぷり。警官辞めち -
Posted by ブクログ
母親の心が闇につかまっているとき、子どもはなんとか支えようとしてくれる。でも本当はそんなの無理に決まってる。そんな出来事なら、子どもの心だって闇にのみこまれそうなはずなんだから。でもどうしていいのかわからないから、表情だけは、今までの自分と同じ態度をとり続けるしかなかったりする。知っていることを身にまとっていれば、心の中をさらさずにすむから。他人にも、自分自身にも。
主人公と同じ気持ちを抱えた子に、そっとすすめたい。だから表紙が綺麗なのは助かる。周りの子にさとられずにすすめやすいから。ただ後半まで読み通せるかどうかは、好みが分かれるところだと思う。宗教的な考え方や哲学的な考え方も随分と出てく