竹内要江のレビュー一覧

  • 階上の妻

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    ネタバレ

    『ジェーン・エア』へのオマージュ作品とのこと。
    かの本は読んだことないが、wikipediaで見たところ、人物名や地名、設定などかなり原作の要素を取り入れていることが窺え、『ジェーン・エア』とミステリが好きな人にはぐっとくるのではなかろうか。

    何かから逃れるようにやってきた土地の近隣高級住宅街で”ドッグウォーカー”として働くジェーン。
    ある日、エディの乗る車と衝突しかけたことをきっかけに彼との付き合いが始まる。
    エディと次第に親密になると共に、彼が最近湖での水難事故で妻のビーを亡くしたことや、その時一緒に不幸にあった亡くなった妻の親友との噂があったことが耳に入ってくる。
    その上、妻の親友は他

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    2021年12月12日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    複雑な家庭環境で育ち、自らもシングルマザーであるフィラデルフィアの女性パトロール警官ミッキー。ドラッグ中毒の妹探しと連続女性絞殺事件を追うのだが…。パトロール手順とか捜査方法とかがwireや BOSCHで見たのと全然違うぞっていう違和感があり、本当に危なっかしく、なおかつ心配した通りの最悪の状況に陥ったりする。根っからのネガティヴ思考と心配性と若干の浅はかさ、おそらく警官にはもっとも向かないタイプではないか。
    それはともかくリーダビリティのある物語、時折発する息子トーマスの発言、一族の物語、フィラデルフィアの荒廃した街の雰囲気と蔓延するドラッグなど魅力的な要素とリアリティはたっぷり。警官辞めち

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    2021年06月08日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    感情のプラスマイナスで言うと、ずっとマイナス側の感情で読んでいて辛いんだけど、ありがちな展開から微妙に逸れたストーリー展開に、次第にページをめくる手が止まらなくなった。

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    2021年05月12日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    ”本の雑誌”年間ランキングから。”ザリガニの~”と双璧をなす、的な批評がなされていたから、同作を楽しんだ身としては、こちらも是非ということで。結果、個人的には”ザリガニ”の方が好きでした。動的要素は本作の方が大きくて、エンタメ的盛り上がりはこちらが勝るんだけど、独創性とか結末の意外性はザリに軍配。もちろん本作も、そのボリュームに関わらず、かなり一気呵成に読み進められたし、求心力はたっぷりでしたが。

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    2020年12月28日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    フィラデルフィアを舞台に女性巡査が主役の警察小説。TVドラマの「コールドケース」と同じ街。短く的を得た文体。リアルな表現。まさに映像の世界まんまの描写で1ページ目で夢中になった。売春に、ドラッグ、救いようのない街で幼い子を抱え音信不通の妹を探す主人公。ミスリードのあらしあらしで、ミステリーは思わぬ方向に。この著者は好きかも。サイモンはおとがめなしなのが嫌だ。

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    2020年07月27日
  • 何もしない

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    1日8時間労働が当たり前になったように、何もしないことを当たり前にしていくために、できることを少しずつやっていく

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    2024年11月23日
  • 彼が残した最後の言葉

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    連れ子を残して失踪した夫。どうやら、夫が名乗っていた名前は違うらしい……。ハラハラドキドキの物語。最後は良かった。

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    2024年03月08日
  • 逃げ道

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    カズオ・イシグロの娘である作者が綴る短編集。
    海外小説らしい婉曲表現もあるが、一般的なそれよりも文章は平易で読みやすい。
    奇抜な設定の「くま」、短編らしさを味わえる「ネズミ捕り」、読み応えのある「加速せよ!」がおすすめ。

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    2023年12月20日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    貧困、麻薬、シングルマザー、失踪が大きな流れ。
    警官が犯人である連続殺人はミステリーである本書の主要では無い。
    悲しみと後悔、可能性を秘めた小さな救いがこの本の全体に流れている。
    楽しめたが貧困描写に量を当て過ぎてだらけてしまう。

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    2023年01月31日
  • 階上の妻

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    ネタバレ

    ハーレクインもかくやというエディのイイオトコっぷりや甘々の展開、ジェーンのシンデレラストーリーに、これだけじゃ済まないよね?きっと何かあるんだね?ね?と思っていたが、私が思っていたような展開ではなかった。
    ひねりも何回かあって、会話のテンポもよくて、楽しく読みはしたけれど。『ジェイン・エア』の雰囲気も味わえるけれど。
    結末がこんなジェーン(だけ)得でいいんかい…

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    2021年10月22日
  • アップルと月の光とテイラーの選択

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    説明的な箇所も多く、読みにくく時間がかかった。かなり宗教的。読み終えて、作者紹介を見ると2002年生まれ。現在19歳。なんてことだ。翻訳は本国で出版されてからある程度経たないと紹介されない。一体これを書いたのは何歳なんだ……ミドルティーンにあるまじき知識量。その部分に+★ひとつ。

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    2021年12月28日
  • 階上の妻

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    登場人物は限られるので意外性はないが、皆が計算高いし。
    南部白人金持ち主婦生活には辟易。
    あとがき解説のない海外物は珍しい。

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    2021年09月20日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    現地を知らない私には、ちょっと読みにくかったかなあ。
    最近のアメリカの小説の特徴なのか、物語の流れにあまり関係しない場面の細かな描写が多いように感じました。現地の様子を良く知っているアメリカの人たちには、物語のディテールがより味わえるのではないかとは思うのですが、そこまでアメリカを知らない身には上手く整理してもらえた方がストーリーを楽しめたような気がします。
    また、女性の主人公は、とんでもない苦労人だとは思うのですが、言動は好みではなかった。

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    2020年11月12日
  • 果てしなき輝きの果てに

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    ネタバレ

    警察小説。女性のパトロール警官が主人公。
    とてもよくできていて面白いのだが、家族(特に姉妹)、地域、子育て、貧困とドラッグ、もちろん犯人探しと警察内部の問題…他、著者初のミステリ作品にありがちな盛り込み過ぎで疲れる問題が。

    ケンジントンと言っても、フィラデルフィアの地域の名前で、アメリカの今を描いているので、アメリカ好きな方にはオススメかな。

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    2020年07月25日
  • アップルと月の光とテイラーの選択

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    ミステリー風かと思いきや、哲学とファンタジーの世界に連れていかれた。
    中盤ではやや冗長な印象も受けましたが、
    知識量と教養の広さ・深さに、「これで16歳!?」と驚きを禁じえませんでした。

    生と死、科学と哲学、そういったことを考えるきっかけとして、
    広く読まれる価値のある良書だと思います。
    ティーンエイジャーより、むしろ20~30代向きかも。

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    2019年04月14日
  • アップルと月の光とテイラーの選択

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    母親の心が闇につかまっているとき、子どもはなんとか支えようとしてくれる。でも本当はそんなの無理に決まってる。そんな出来事なら、子どもの心だって闇にのみこまれそうなはずなんだから。でもどうしていいのかわからないから、表情だけは、今までの自分と同じ態度をとり続けるしかなかったりする。知っていることを身にまとっていれば、心の中をさらさずにすむから。他人にも、自分自身にも。
     主人公と同じ気持ちを抱えた子に、そっとすすめたい。だから表紙が綺麗なのは助かる。周りの子にさとられずにすすめやすいから。ただ後半まで読み通せるかどうかは、好みが分かれるところだと思う。宗教的な考え方や哲学的な考え方も随分と出てく

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    2019年04月02日