國友公司のレビュー一覧
-
Posted by ブクログ
國友さんがとうとうホームレスの世界に飛び込んでしまった…笑。
働くのが好きではないから将来的にホームレスになるかも、とリハも兼ねて自らホームレスに。
ルポや特番ではホームレスって悲観的な印象を得ますが、いやいや彼らはとてもたくましい。
炊き出しツアーに行ったり時々お小遣い稼ぎをして、あとは好きなように過ごす。年金や生活保護もからめた知られざるホームレスの生活を知ることができます。
手持ちのお金が少なくて家賃が払えない…好きなことにお金を使うために家を持たない選択をした人もいる。
もちろん情報が得られなかったり、体や心の問題が原因でホームレスにならざるを得なかった人もいる。
淡々と書かれているホームレスの生活ですが、時々國友さんの心の動きが描かれているのもとても良い。 -
Posted by ブクログ
事実に即した、というべきか都心に住まうホームレスの実態を解き明かしたルポとして、新たな情報への知見を得るものと一般には捉えるのだと思うが
地名があり、人があり、(商業出版としての業ゆえかもしれないが)そこに物語があるのだと思うと、時事問題を主題にした(文学賞で取り上げられるような)小説の読後感に似たものを感じた。
個人的な嗜好として、こういう淡々とした語り口が好みだということに過ぎない気もするし、体当たり的な取材をもとに物語然としたものを量産することはまた異なる段階の課題だと思うが、本著の登場人物たちへの記憶はフィクショナルな衣装を纏いながら長く息吹き続けると思う。 -
Posted by ブクログ
2ヶ月間、ホームレスとして路上生活を送った
体験記です。
まさに究極のノンフィクションです。
ホームレスたちの視点からすると、生活保護を
受けるのはホームレスの「成れの果て」らしい
のです。
つまりホームレスは生活保護者に対して、「あ
あはなりたくない」と思っているそうです。」
生活保護を受給するためには家を借りなければ
ならない。それには当然家賃が必要ではあるが、
住環境はフロトイレ無しなので、ホームレスと
変わらないそうだ。
また生活保護は貧困ビジネスの餌食になる恐れ
もあり、かたくなに生活保護を拒むホームレス
もいるそうです。
ある著名人が「ホームレスなんて支援するな」
と言って炎上したことがニュースになりました
が、確かに色々な手厚い保護があり、ホームレ
スが飢えることはないようです。
むしろ食べきれないくらいの食料配給もありま
す。
それを「やりすぎ」「甘やかしている」とみる
か、本当に必要としている人に届けるには、そ
のくらいしないといけない、とみるかは意見が
分かれるところです。
ただ読んでいて感じたことは「ホームレス」に
陥ったのではなく、その生活を自ら選んでいる
人が一定数いることです。
その時には「幸福って何?」と考えさせられる
一冊となります。 -
購入済み
リアルな西成生活
筆者が78日間、西成で生活してみて出会った人たちの記録。とりかくリアルですらすら読めた。そこにいる人たちが名乗る経歴などは、すべて設定であり、本当の素性は明かさない…という人間関係を読み取っている。建設業の飯場や、ドヤと呼ばれる簡易宿泊施設の日常など、とにかく細かく描いており、なかなか立ち入れない西成を体験した気分になる。
-
Posted by ブクログ
わかりやすい文章と程よい分量、写真もあるので早く読みやすい。最後の章に出てきた写真家篝さんの、町は変化するからこそ面白い。いまと比較するために昔のことを知るんだ。という言葉は印象的だった。民俗学においても柳田國男が言っていたことと同じ考えなのだろう。
アンダーグラウンドすぎて、この著者のルポからじゃないと得られない情報が多くて、例えばいまは移民外国人が多くてその外国人が犯罪を犯して日本の治安を悪くしているというけれども、じゃあもっとまえから新宿で巣食っていた中国人マフィアには誰も気が付かない。難民申請をすることで日本滞在を用意にする方法など、根本的な問題を見ることができるように思った。表層的に外国人を嫌悪するのではなく、正しい情報にあたろうとせず雰囲気で差別をする人には嫌悪感を覚えてしまうので、そういう人にも読んでほしい。
また性ビジネスも嫌悪感があったが、時代が変わっても消えないもの、最後に体を打って生き抜くたくましさというか、人間臭さみたいなものを感じられるかも。あとスカウトの暗躍とか、薄利多売なところを紹介するようにしているとか、なるほどと思った。 -
Posted by ブクログ
面白かった!
著者の普通さが良い。感覚は普通の一般人なんだけど、私だったら決して行けないところまで入り込んでいて、すごく肝の座った人だなというか、本当は普通の感覚ではないところがこの人にしか書けない内容になっていると思った。
近くの人と距離が縮まって色々教えてもらえるようになる感じとか、周りの人から気を許してもらいやすい雰囲気の人なんだろうなというのが伝わってきて、そういった才能もあるのかなと。自分では決して体験できない出来事が自分と近い目線で語られていてすごい臨場感。
読書の面白さは、こういった自分の経験では知り得ないようなことを本読むことで疑似体験できることにあるとこのような本を読むたびに実感する。 -
Posted by ブクログ
元ヤクザ、生活保護受給者、犯罪者、シャブ中たちが暮らす西成・あいりん地区での生活を78日間追ったルポ。78日間も滞在できたのが、、凄い。
読んでいるだけで、この街に漂う負のオーラが伝わってくるようで苦しくなった。
もっと美味しいものを食べさせてあげたい!と思ってしまうけど登場する人たちはみんな、まともとは言えない生き方をしてきた人たち。т т
「西成で78日間を過ごして分かった。自分はまだここに来るような人間ではない。この街にいる人間を見下していると言えばそうかもしれないし、逆に私のような人間がこの街にいること自体、恐れ多いような気もするのだ。」
最後のこの言葉から、著者は西成の人たちを単純に哀れんでいるのではなく、彼らの世界に外側から入り込むことへの申し訳なさや、彼らの尊厳を侵してしまうことへの畏れも感じていたのかなと思います。
あとがきで、この本に登場した人たちもこの本を読んだのだと知って、なんでか少し嬉しかった。
最近ルポルタージュの本にハマってる^o^
いろんな世界を知れるのがおもしろい!