【感想・ネタバレ】ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活のレビュー

\ レビュー投稿でポイントプレゼント / ※購入済みの作品が対象となります
レビューを書く

感情タグBEST3

Posted by ブクログ 2023年08月15日

大阪旅行の時にUSJや通天閣、アベノハルカス、道頓堀などの有名観光地を巡った後に「そういえば、西成のあいりん地区はヤバいらしい」と思って新今成駅で下車。どんなところだろうと思って行ったが全く持って静かな街だった。肩透かしをくらった後に、この本の存在を知って読んでみたら全てがスッと腑に落ちた。
下手な...続きを読む小説よりも、小説らしいが、内容は現実であることに不思議な感覚を覚える。
人は金も尊厳もなくなったら、何を考えるのか。その答えを書いた作品といえる。

0

Posted by ブクログ 2022年11月20日

大阪西成での1か月のルポ。どういう文化で、当時どんな世界だったのかということがわかった。

筆者が大学出たてというところが、また面白い。

0

Posted by ブクログ 2022年08月30日

今夏に読んだ本の中で1番面白かった。さまざまな人間がこの世の中にはごまんといるのはわかっているものの、自分とは住む世界が全く違う、正反対の本当に人間がいるんだと知らされた。過去に興味本位で足を運んだことがあったが、面白がって行く場所じゃないと肌で実感したこともあり、この本を読むと更にそれを感じずには...続きを読むいられない。もし、この本が少しでも興味があるなら皆さんに読んでもらいたい。世の中には、日本にもこのようにその日暮らしの人生を終えるまでの暇つぶしの人間がたくさんいることを。

0

Posted by ブクログ 2021年09月26日

何かをやって、何日間か経過して行くという展開で【〇日目】というような綴り方は、何処となく「或る若者の、或る街での暮らし」というような小説的な感ではある。が、全般には例えば「この筆者と何かで知り合って、何処かの長居を憚る必要もない程々に居心地が好い喫茶店で、何かの経験談を話しているのを聴く」というよう...続きを読むな感覚でドンドンと読み進んだ。
本書は、大学を卒業し、当時25歳であって、何処かに就職したのでもなくライター稼業をしようとしている筆者が出版社に持ち込んだ企画が採用され、ルポルタージュを綴ろうと大阪の西成に入って実際に暮らしてみて、そこでの見聞等を綴って纏めた一冊だ。書籍が登場して暫く経った後に登場した文庫本というのが、今般手にした一冊である。
“西成”というのは、大阪の難波と天王寺の間辺りに在る地区だ。あの<通天閣>が建っている<新世界>と呼び習わされるような辺りに程近い。自身で大阪を訪ねた機会に辺りに立寄る、滞在するという経験も有しているので、地域の様々な描写を視て「何となく判る…」も少なくなく、それが故に本書を読んで、例えば「この筆者と何かで知り合って、何処かの長居を憚る必要もない程々に居心地が好い喫茶店で、何かの経験談を話しているのを聴く」というような感覚を抱いたのかもしれない。
“西成”には「傍目にはよく判らない様々な人達」が集まっている。“労働者”…“生活保護”…“旅行者”…“その他”…というような具合であろうか?実を言えば自身は“旅行者”というようなことで辺りに滞在したことも在った。本書の筆者は?“旅行者”と“その他”との中間のような、「名状し悪い何者か」としてこの辺りに在ったのであろう。
何処となく「或る若者の、或る街での暮らし」というような「小説的な感」を抱くのは、本書に出て来る筆者が出遭った人達というのが、「小説の劇中人物」という以上に「余程劇的…」であるからなのかもしれない。一読者としてそういうことも思ったが、筆者が出遭った人々は悉く「実在の或る人」なのである。そこに気付いて驚き、頁を繰る手が停まらなくなるのが本書だ。
主に西成で契約労働者となって解体作業現場で働くという事柄、労働者や生活保護や旅行者等色々な人達が在る宿泊施設で働くという事柄が軸になっている。そして解体作業現場の仕事等で知り合った人達と街を歩き廻る、その人達の色々な御話しを聴く、或いは連れ立って競艇の舟券を売る場所等へ出てみた件等が盛り込まれている。結局、この人のように「2ヶ月間余り暮らす」ということでもしなければ綴ることが叶わなかった内容ということに尽きると思う。
終盤の“まとめ”的な叙述の中で「“こういうことになっている”と“人生の経過”を語る、または騙るということで、“演じるべき人物”を何となく決めて、そういう関係のことを人に言い、人が言うそういう話しを聞く」という「西成の人生」というようなことが語られていた。こういうの?傍目に極端と思われるような状況ではなくとも「存外にその辺に多く在る?」というようなことを思った。
なかなかに興味深い一冊だった…

0

Posted by ブクログ 2021年01月23日

以前、旅行で立ち寄った通天閣付近の居酒屋にてスキンヘッドで前歯が綺麗になくなっていたおじいちゃんが女性店員さんを口説いていました。まだ若かった僕は、えげつな〜。と思って見てました。
この本を読んで、dopeな思い出が甦りました。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2021年01月17日

丸山ゴンザレスさんのYouTube動画で見て即購入しました。失礼を承知で書くならば、自分はこうなりたくないと強く感じました。
以前3日だけガードマンのバイトをして、辞めたことを思い出しました。本書に出てくる方々のエピソードを見ていると少しだけ当時の方々と被る気がすします。
今の私の感覚ではここに堕ち...続きを読むたくないと言う気持ちが生まれました。ここまで行かないためにも、また明日から1日を頑張って生きよう。そう思えた一冊でした。それと、自分なら怖くてこんなドヤに泊まってルポ書くなんてできません。すごいわ國友さん。

0

Posted by ブクログ 2020年12月29日

 おもしろかったですね。なかなか除き見ることのできない世界なので、知らない世界の一端を見ることができました。
 住めば都と言う言葉もあるが、だんだんと慣れててきて、同じような人になってしまうというのは現実的で怖いと思いました。
 シャブ中の人や売人の人、もとやくざの人も同じように「覚醒剤だけはやめて...続きを読むおけ」ということが印象的でした。

0
購入済み

リアルな西成生活

2020年12月08日

筆者が78日間、西成で生活してみて出会った人たちの記録。とりかくリアルですらすら読めた。そこにいる人たちが名乗る経歴などは、すべて設定であり、本当の素性は明かさない…という人間関係を読み取っている。建設業の飯場や、ドヤと呼ばれる簡易宿泊施設の日常など、とにかく細かく描いており、なかなか立ち入れない西...続きを読む成を体験した気分になる。

0

Posted by ブクログ 2024年03月03日

 西成の住人の精神状況や生活状況、特に住人のヒエラルキーや覚醒剤、貧困ビジネスなどのアングラの描写がリアルである。
 人生に目標はなく、将来の展望はせいぜい1週間先で、その日その日をただ暮らしている人生をここまで突き詰めていくと、本来はこういった姿が動物としては自然なのではないかと考えさせられてしま...続きを読むう。とにかく描写がリアルで読書における他人の人生の追体験という視点から、全く違った価値観の世界を覗き見れて面白かった。

0

Posted by ブクログ 2023年12月22日

★★★★
今月6冊目。
日本一のスラム、西成のあいりん地区で78日過ごした著者。
6割はシャブ経験者、4割は元ヤクザという。
そして生活保護は4人に1人。飯場で金を手にしても即ギャンブルで使い切る。どうしようもないクズの溜まり場に大阪行ったら行ってみなければ

0

Posted by ブクログ 2023年07月30日

大阪西成あいりん地区への潜入ルポタージュ。
しょーもない連中ばっか出てくる。
でも所詮は人間みんな糞袋だし、死ぬまでの暇つぶしで生きているのかもしれない。

0

Posted by ブクログ 2023年07月17日

漫画「地元最高」の舞台があいりん地区だと聞いて、あいりん地区についての本を読みたくなった。
著者のルポタージュは路上生活、歌舞伎町も読んだけど、西成が1番真に迫っている。

0

Posted by ブクログ 2023年05月27日

あまり期待はしてなかったのだか、めちゃくちゃ面白かった。西成のやばすぎる人物たちが、皮肉もこめつつ愛も感じる形で描かれていて最高。筆者の若者ゆえのリアルな心情描写もよかった。生活保護者の実態、やはりか。

0

Posted by ブクログ 2022年12月29日

めっちゃ面白かった。西成という身分証明書のいらない、その日暮らしが出来る町にたどり着いた人達の人間模様。それを垣間見てしまった就職浪人の著者のやり切れなさや、西成ならではの面白みなど、軽快な語り口、洒落のきいた文章で紹介されていて、どんどんと引き込まれていってしまった。西成という町に行ってみたいと思...続きを読むってしまった。あくまで垣間見をしたいだけで、どっぷりと染まりたいとは思えないけれどね。
この本を読んで、西成という町は「生きているから生活している」そんな人達が集まる町なのかもしれない。

0

Posted by ブクログ 2022年09月23日

西成での奇想天外な生活がこと細かく描写されている。
こんな人間がいて、こんな生活をしているのかと
西成住民を知るにはこれ以上ない一冊。
作者の取材力もなかなかと感じた。

0

Posted by ブクログ 2022年05月14日

小学校・中学校とあいりん地区近隣で育ちました。著者以上に空気感は知っていると思うが、所詮は子供時代の事。
ドヤで寝泊まりしたことは無く、ドボンの実態に触れた事も無いので、改めてこの土地の「終わってる感」を味わえた。
この前に読んだ「川崎」とは全然違う。
この町にはなんの希望も無い。
この先何か変化は...続きを読む訪れるのだろうか?

0

Posted by ブクログ 2022年02月02日

前半のつらい日雇い労働は、前に読んだ同ジャンルの本と似た印象だった。むしろ面白かったのは、後半のヤバい人たち列伝。どいつもこいつも強烈で、どん底の人生模様に、何とも言えない虚無を感じた。

0

Posted by ブクログ 2021年01月16日

やはりこういうジャンルは好きだ、自分も飯場経験をしてみたいとさえ思っている。

せっかく大阪にいるし、西成体験してみようかな。


…と同時に、親父元気かなっても思った。

0

Posted by ブクログ 2020年12月14日

昔暴動が起きたのが嘘であるかのように、今はただ寂れた街という印象。星野リゾートの開発も進んでるし、数年後には全く違う街になってるかも。

0

Posted by ブクログ 2024年02月04日

その日暮らし

ってな事で、國友公司の『ルポ西成 七十八日間ドヤ街生活』

筑波大学を7年かけて卒業した著者が就職を諦めフリーライターの道へ。

その第一発目が西成ルポタージュ。

ドヤ街に入り、飯場で仕事をしながらドヤ街に住む底辺と言われる人々の生き様、街の様子を描写する。

まともな人間は居ない...続きを読むと言うくらい、元ヤクザ、元犯罪者、元ヤク中、現犯罪者、現逃亡者、現ヤク中と身元も過去も訳ありな人々が行く着く巣窟。

リンゼイさんを殺害して逃亡してた市橋も西成のドヤ街で身を隠し飯場で働いてと言う…

覚せい剤、麻薬なんかは日常的、昔ほど暴動とかは年寄りが多くなった為、殆ど無くなったが、大声で喚き散らすヤク中等はご健在みたい。

昔ほどの日雇労働者の街では無くなり、生活保護者が多くなり福祉の街となってきてるらしい。
まあ、福祉と言ってもヤクザ絡みで生活保護費を摂取してるとの事。

まあ、面白い内容じゃったんで、これ読んだら西成に行ってみたくなるかもね

何のために生きてるの?って聞くと
『みんな死ぬまでの暇つぶししとるだけや』

まあ、確かに…

読んでると色々と考えさせる事もあるね。

10年くらい前に引き継ぎで大阪担当になる時に、前任者から『三角公園行ってみる?』って聞かれたからアメ村の三角公園かと思って、ええねと付いて行ったら、西成の三角公園へ連れて行かれたんよ、昼間に…

まあ、溢れとるわな浮浪者達が。
あちこちで罵声や叫び声を上げててビビってた

そして晩に飯食いに行こって、また西成に連れて行かれて…

じゃが夜の西成は皆さんお疲れなのか殆ど人は居らず、たまに天然ドレットのおじさんが道端で寝てた(死んでたかも?)位で割と安全じゃったね。

更に今は観光地化と再開発で段々変わってるんじゃろね。

また、西成行ってガード下のホルモン食いに行って、飛田新地を散歩しに行きたいな

2021年40冊目

0

Posted by ブクログ 2024年01月24日

Youtubeで見ると國友さんまともそうな人なんだが(比較対象が丸山ゴンザレスや草下シンヤだが)ああいう人があいりん地区に潜入するというのが面白い。

0

Posted by ブクログ 2024年01月06日

読みやすくて面白かった。
西成、不謹慎かもしれないけど興味がわく場所。実際に体験することはできない世界を見事にルポルタージュしてくれています。

著者のコミュ力はすごい。度胸はあるけど、引くところは引くところがリアル。色々な人がいるけど、一人ひとりの言動に不思議と親しみを感じました。

0

Posted by ブクログ 2023年12月08日

クスリと笑える表現などもあり、結構楽しく読めた。
ブログとかTwitterとかSNS読んでるような気分になる本。
身を張ってリアルな西成を体験した若者………行動力が素晴らしい。

0

Posted by ブクログ 2023年01月21日

関西は馴染みがないから、イメージがよくわからないけど、知らない世界で興味深かった。旅行記っぽいかな。

0

Posted by ブクログ 2023年01月02日

大学を卒業したての著者の潜入ルポ。最初はなかなか一歩が踏み出せない感じが、段々とその世界に溶け込んでいく。ドヤ街、賭博場、貧困ビジネス、シャブ売買…私にとっての非日常が当たり前の日常としてある街。違法賭博場となってるS建設は警察が気付いても摘発できないだろうと。S建設がなくなるということは、あいりん...続きを読む地区における大きな働き口がなくなり、浮浪者が一気に増え、暴動にしかねないという。あらゆる事が複雑に絡み合って、この街はできている。少し歩けばあべのハルカスや親子連れの憩いの場てんしばなどがある。不思議な世界だ。

0
ネタバレ

Posted by ブクログ 2022年08月23日

 筑波大学を卒業した25歳の若者が、ライターを目指して、大阪市西成区あいりん地区での78日間ドヤ街生活をリポートしました。2018.10発行。人間の経歴を問わない街。生活保護受給者、日雇い労働者、社会からドロップアウトし行き場を失った人たち。S建設の飯場で、南海ホテルのドヤ街で。沢山の人間に出会い、...続きを読むその6割は覚せい剤経験者、その4割は元ヤクザ。リポートには一生懸命さが伺えます。少し肩の力を抜いて、ノンフィクション作家としての大成を期待しています。

0

Posted by ブクログ 2022年03月09日

大学卒業後、25歳の著者自ら大阪西成のアイリン地区で生活をする日常をルポ。
いわゆるちょっと入りこむには、躊躇するような地区。
社会からドロップアウトした男達が、溜まるところでのリアルな日常。
飯場での様子。
南海ホテルの日常。
そこには、当たり前とすら思えてくる酒とギャンブルと覚醒剤を目の当たりに...続きを読むする。
そこが、特別底辺だとは思いたくはないが、もっと違う選択肢はなかったのかと感じた。

0

Posted by ブクログ 2022年02月06日

大阪西成区のあいりん地区での78日間の生活体験ルポ。

良かったのは、こういうルポにありがちな、美談になっておらず、説教臭くもない。なんというか、ある意味、すごくリアル。
筑波大学をなんとか卒業したが、就職できずライターのお仕事でなんとか身を立てようとしている著者・國友さん。本人がなかなかに屈折して...続きを読むいて、その屈折がルポにも表れていて面白かった。

登場する人々への評価も、本人が読んだら気を悪くするのでは?と、こちらが心配になってしまうような表現も多々あった。が、後日この本をみんなが面白がって回し読みしたとあり、驚く。何人かとその後も交流していた著者が、西成の人になじんで受け入られていた証拠なのだろうと思った。

自分自身の生活とはあまりに違う世界なので、驚きが強かった。しかし、ちょっと視線をずらせば、自分の隣にも、こういう生活が存在しているのか?、、、と、複雑な心境になった。

0

Posted by ブクログ 2022年01月19日

研究で関与するこの地域。土地の歴史、背景を知らないままフィールドワークを続けることの困難さを感じて、とりあえず読みやすさ重視で最初に手に取った本。文体の平易さも相俟ってぶっ通しで読み切るくらい引き込まれた。私の知らない世界、、って。

でも一方で、そうやって「私の知らない世界」と言うことは、完全に他...続きを読む者の世界であり、自分とつながった世界、もっと言うと週に1回この町の商店街を歩く「私の生活」とどこか乖離をすることで蓋をしている何かがあるまま。そこを克服することは、この本ではできなかった。テレビで見るドキュメンタリー番組と同様、リアルに迫るほど完成された物語のように感じてしまうことは多々あるのではないか。

ところどころ、偏見に満ちた書き方が引っかかった。それも含めてリアルなんだろうけど。そして、お笑い芸人が容姿や少し変わった人の真似をして笑いをとる時と同じ匂いがして、むっとした。そういった「ちょっと過激なものの書き方」「偏見に基づいた〇〇みたいなやつ」といった書き方は、読み手にはウケることもあるだろうけど、でもルポでそれやっていいのかなぁという。

この本だけで西成を知ったことにしないで欲しい。だけど、とっかかりではあると思うの。

#読書記録 #読書ノート #ルポ #西成 #読書

0

Posted by ブクログ 2021年12月17日

ネット宿泊サイトで値段を優先して選んだのが西成にある宿泊施設。そんなつながりから「西成」の文字がタイトルに含まれる本書がたまたま目に入り、手に取ってみるのルポルタージュのような構成に興味を持って購読。

著者の二ヶ月強に及ぶ滞在記。いわゆる「訳あり」の人たちとの出会いを中心に描かれている。労働関係法...続きを読む令など無いに等しいような条件下での日雇い作業を著者は冷めた目を持って淡々とこなしていく。また、生活保護で得た金をギャンブルにつぎ込むような光景に社会の矛盾を感じ取り、厳しい目を向けている。そこには、寄り添おうとする姿勢よりも、上流から下流を眺めるかのような立ち位置はからの物言いが散りばめられている。国立大出身で物書きであるという素性をカミングアウトするのは別世界の人間であるという布告に他ならず、「西成」の人たちに対して何のフォローもなく最終ページまでに到達してしまった印象。

出版されてから数年が経つが、本書以降にも潜伏ルポをいくつか残している。今後の活躍に期待。

0

Posted by ブクログ 2021年06月20日

人の数だけ知らない世界がある中で、《てざわりがよく受け入れられやすいもの》でないことを書き出す難しさ、また、それに加えて1人の視点で書く偏りについて考えさせられた。

自分が同じ立場にならないは言い切れないけれど、どこかでそれは無いと思ってしまっている仄暗い部分を引きずりだされる気持ち。

犯罪や生...続きを読む活保護や性的嗜好や、その人が抱えているものはたしかにその人のものなのだが、本音で話せず関わろうとしない人たちが集まっているという描写には胸が詰まったし、自分も含めてけってして他人事ではない人もいると思う。

それでもいま、自分がやりたいこと、やれることをやるしかないのだなと、悲しいことだけれど思ってしまった。

話は逸れるがふと、瀧本さんの「2020年6月30日にまたここで会おう」の中で、運の良き悪しのくだりを思い出してしまった。
今の自分がどのような位置にいるのか(はたまたこの表現が正しいのか)はさておき、幸せだとしても不幸になることもあるし、不幸がずっと続かないことも、死ぬまで不幸であることもあるかもしれない。
それでも、進み続けていきたいしかといってなるべく目を逸らさずにいたい。(これも傲慢さなのだろうけれど)

一方で著者がこの本をどういう気持ちで書いたのか、わかるようなわからないようなモヤモヤとした気持ちもある。

0

「雑学・エンタメ」ランキング