アントワーヌ・ローランのレビュー一覧

  • 赤いモレスキンの女

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    ネタバレ

    「ミッテランの帽子」がとても良かったので,同じ著者による本書も試してみた.

    ある朝に女性用のバッグを偶然拾った中年の書店主が主人公.いけないと分かりつつ,バッグの中身を見てしまう.持ち主に俄然興味が湧き,第三者の勘違いのせいもあり,謎の持ち主にニアミス....という大人のラブストーリーです.

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    2025年11月30日
  • ミッテランの帽子

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    ミッテラン大統領の帽子が狂言回しで,ミッテランがブラッセリーに置き忘れた帽子が何人もの人々の手を転々とする間に,なぜか不思議なことに,その人たちそれぞれに成功をもたらす.
    飄々としたタッチで語られているのだが,なんとも言えない味わいの,おとぎ話.

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    2025年08月29日
  • 赤いモレスキンの女

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    文学的でロマンチック、こんな本が読みたかったと思いながら一気に読んだ。このまま何も無かったらどうしようと思ったけど綺麗なハッピーエンド。おしゃれで素敵な一冊だった。この作家さんの本は他にも読みたいな

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    2025年03月18日
  • 赤いモレスキンの女

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    強盗に遭った女性。彼女が奪われたバッグを見つけた書店主・ローランが持ち主を探すという物語。

    著者の作品は『ミッテランの帽子』が有名だそうですが私は本作が初めてでした。
    大人のおとぎ話という触れ込み通り、「こうだったらいいのに」が展開され、ハッピーエンドになるくだりは心温まり、読後感もとても良かった作品です。

    反面、おとぎ話と言われるのは「現実はこうはならないよな」という部分から来るものなんでしょう。

    たとえば
    持ち主不明のハンドバッグを書店主が偶然見つけること、
    その広い主が善良な人間であること、
    バッグの持ち主に辿りつくこと、
    それぞれが現代社会においては「奇跡的」とも言えるもので、だ

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    2025年01月11日
  • ミッテランの帽子

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    ネタバレ

    1980年代のパリが舞台。ミッテラン大統領がブラッスリーに置き忘れた帽子を手にした人の人生が良い方向に変わっていく。帽子の持ち主が次々代わる経緯が面白く、テンポ良く進むストーリーにどんどん引き込まれていった。エピローグで明かされる裏話にはびっくり。訳者あとがきまで読むと、歴史的背景などが良くわかる。
    「赤いモレスキンの女」と同じくらい面白くて、私にとっては再読間違いなしの作品。

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    2024年11月11日
  • 赤いモレスキンの女

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    ネタバレ

    強盗に襲われた女性のバッグを拾い、なかなか警察に届けないローラン。あとから犯人扱いされるのかと思ったけど、会ったことのない赤いモレスキンの女に恋をするという驚きの展開。ローランがバッグの持ち主がどんな女性なのか想像したり、持ち主の名前や住所などを調べていく過程が面白い。どういう展開になるかワクワクしながら読んだ。特に良かったのは後半のロールがローランを探すところ。簡単に出会って終わりじゃないので最後まで楽しく読めた。

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    2024年11月07日
  • ミッテランの帽子

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    「その帽子を手にした日から、冴えない人生は美しく輝きはじめる。」

    元フランス大統領フランソワ・ミッテランが置き忘れた帽子をきっかけに、くすぶっていた4人の人生が大きく変化していきます。

    1人1人にどのように帽子が渡っていくのか、そして何をきっかけに離れてしまうのかもこの本の見どころの一つです!

    あまりフランス文学は読んできていませんが、この本はトップクラスに気に入りました。

    本編を読んだなら、是非訳者あとがきのところまで読んでほしいです!

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    2024年03月06日
  • ミッテランの帽子

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    1980年代パリ。冴えない会計士ダニエルは、予約なしで訪れたブラッスリーで大統領フランソワ・ミッテランの隣の席に案内される。
    ミッテランが置き忘れた帽子から始まる四つの物語。

    一人目のダニエルはちょいとどうなの?的な行動が目に余るけど(リアルな人間らしさはある)二人目以降はフィクション感があって楽しい。私は三人目の調香師の話が好き。四人目になると一気に政治色が出るけど、それもまた良し。
    何より、実在する大統領がこんなかたちでフィクションに登場するのが→

    楽しい。日本にはない感覚な気がする(日本の大臣を物語に脇役としておしゃれに登場させる国内作品、私は読んだことないけどあるのかな?)
    政治が

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    2024年02月27日
  • 赤いモレスキンの女

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    ネタバレ

    パリの書店主ローランは、ごみ箱の上に置かれていた女物のハンドバッグを拾う。中身はパトリック・モディアノのサイン本と香水瓶、クリーニング屋の伝票と、そして文章が綴られた赤いモレスキンの手帳――そのわずかな手がかりを頼りに落とし主を探し始めるが…。

    とてもロマンチックな話でした!
    ハンドバッグを強盗された女性は意識不明、それを知らないローランは拾ったバッグの中身のわずかな手がかりを元に、顔も名前も知らない持ち主を探し始める…という話。そして同時に会ってもいない持ち主の女性にどんどん惹かれていくという(笑)

    わずかな手がかりからちょっとずつ持ち主に近づいていって、ついにおうちまで行ったときにはド

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    2023年09月22日
  • 赤いモレスキンの女

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    一見読み出す前は、読みずらいのかと思っていたが、非常に読みやすく面白かった。
    ローラン視点の場面、ロールの場面、ウィリアムの場面など、コロコロと変わっていく場面展開。
    最初はどっちがどっちだ?とも思ったが、読み進めて行くとリズム良く飽きづらく良かった。
    フランスの部屋や街並みを想像できる表現と2人の繊細な心の惹きが上手く表現されていたと思う。

    今フランスで読めて読み終えてより、楽しめた。

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    2023年03月25日
  • 青いパステル画の男

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    ネタバレ

    『ある骨董品コレクターの妄想的おとぎ話?』

    以前、TLで見て気になっていた『モレスキンの女』の作者のデビュー作。自分にそっくりな肖像画と出会ったことで、夢のような展開が… どことなくフランスっぽさが漂う雰囲気に酔いながら楽しむ大人のためのおとぎ話…

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    2023年03月03日
  • 青いパステル画の男

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    映画みたいなシーンの繋ぎ方。
    主人公の小難しい話し方といいオタク感といい、ところどころすっきりしないところといい、
    なんだか森見登美彦味も感じるような。
    私はとても好きだった。

    フランス革命あたりの歴史に詳しくなると余計背景がわかりやすいんだろうなぁ…
    引用部分は意味はわかるが深く理解はできなかった気がする。

    とてもご都合主義な話ではあるけど、それもそれで好きだし、最後にけじめがついたのは好印象。

    同著者の他2冊の翻訳本も評価がいいので気になるところ。

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    2023年03月02日
  • 赤いモレスキンの女

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    フランスっぽい〜!という物語の進み方。優美でありながら、じれったいけれども納得できる熟成した大人のもつ葛藤が描かれていて、大人のおとぎ話納得!という話。
    ページ数もそんなに多くないのであっさり読めるけれど、ゆっくり丁寧に読みたい本だった。

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    2022年11月21日
  • ミッテランの帽子

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    面白くて一気に読んでしまった。物語としては、赤いモレスキンの女の方が好きだけど。
    1986年から1988年の物語。ミッテラン大統領は名前しか知らなかった。テロが多かったことも初めて知った。興味はどんどんと広がっていった。

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    2022年11月03日
  • ミッテランの帽子

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    1980年代フランス、時の大統領ミッテランの帽子を巡る物語。

    15区の高層マンションに住むダニエル、バティニョール地区で密会を重ねるファニー、モンソー公園を散歩するピエール、パッシー通りのベルナール…
    昨日すれ違ったあの人かもしれない!と思わせる、登場人物たちの息づかいが感じられるような一冊。

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    2022年11月02日
  • 赤いモレスキンの女

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    どうしてもっと早く読まなかったのか、自分を責めました。なんて魅力的な設定。モレスキンはこれまで黒だと思ってきたけれど、赤のモレスキンが猛烈に欲しくなりました。私は何を書きつけようか。なんとも素敵な物語でした。

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    2022年10月17日
  • 赤いモレスキンの女

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    凄く凄く好きだった

    ローランが感じた束の間のささやかな幸せを私も一緒に感じられた

    原文の表現の美しさもさることながら、訳者による日本語への翻訳も素敵だった

    お気に入りの言葉がたくさん

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    2022年10月08日
  • ミッテランの帽子

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    お洒落な大人のおとぎ話と紹介されているように、読み進めてほっこりと優しい気持ちになりました。

    物語は、ミッテラン大統領がブラッスリーで帽子を置き忘れたところから始まります。
    新たに帽子の持ち主になった人たちは、それをきっかけに人生を好転させていきます。
    能力の低い同僚に出世をこされた男、不倫を切れない小説家志望作家、スランプ中の天才調香師、固定概念に囚われたブルジョワ男、そして最後に手にするのは…?


    舞台は1980年代のフランス。
    今でいうハイテク機器がない時代の、帽子を介した不思議な巡り合わせが素敵な設定です。

    読みながら当時のフランスの政治的背景や生活を知ることができてとても興味深

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    2022年06月24日
  • ミッテランの帽子

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    「洒脱な大人のおとぎ話」と表現されているけれど、本当にそのとおりだった。
    オシャレで不思議で、でも少し無理がないかなぁ?と思うような「おとぎ話」で、とても楽しかった。

    一つの物が人の運命を変えるなんてことがあるのなら、私も1度くらい経験してみたいなぁと思う。

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    2022年06月09日
  • ミッテランの帽子

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    史実に基づき、教養を得られる刺激があります。そして、 生き方が変わるような、素晴らしいファンタジーでもありました。この作者がとても好きです。

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    2022年05月10日