浦沢直樹のレビュー一覧
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まさかのライヒワン先生がリヒャルトの意思を継いでヨハンを追い詰める捜査をするようになるとは。そしてそのライヒワン先生を殺しにロベルトが直接乗り込んでそれに段々と気付いていくシーンは背筋が凍るような、心臓を握り潰されそうな緊張感を感じただろう。逃げ切ったあとの白のソーセージが見えた瞬間に本当にホッとした。より美味しそうに見えた。しかしシューバルトを現役復帰させ業績を瞬く間に回復させるヨハンの手腕は見事だが、その真の目的は一体何なのか?気になる。そんないとも簡単に人や会社や世の中を操ることが出来る悪魔にテンマ一人が立ち向かうことなんて本当に出来るのだろうか?物語はもうすぐ折り返しに差し掛かる。刮目
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テンマと大学の同級生の犯罪心理学者ルーディーがユンゲルスの事件を追って地下室に降りて行き状況を逐一テープに吹き込みながら徐々に真相に迫っていくシーン。とても怖かったがすごく惹きつけられる名シーン。ユンゲルスの性犯罪者の猟奇的なキャラクターも実在してそうなほどリアルだった。ストーリのオチも秀逸で映画的。
フライハムへの旅。テンマとディーターをヒッチハイクで乗せたイギリス人の元警官の老夫婦。悲哀と後悔に充ちた人生を送る2人がテンマと出会う中で、殺人の罪を犯した息子とその責任の一端を感じていた自分たちの、これからの人生や息子との向き合い方が少し見えた時、老夫婦は互いに手をとり一歩前に歩き出した。 -
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551キンダーハイムのハルトマンの優しい顔と怖い顔のギャップが夢に出てきそうなほど不気味。優しい顔が出来る人ほど真逆の怖い顔も迫力がある。たけしの振り子理論ではないだろうか。日本ではその役が出来そうなのは小日向さん一択だと思う。日本のケビン・スペイシーと呼びたい。ペトラとシューマン、ペトラとハインツの話は良く出来た落語のようなストーリー。自分の出世のために手術をやめさせるか母親の命を助けるために犯人を逃すかという葛藤。もちろんハインツ(バカ息子)は何も考えずに手柄を立てようとするんだけど。自分を見てるようで情けない。シューマンの顔がジョン・グッドマンとエリツィンを足したような味のある顔。浦沢直
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ネタバレ◆思いっきりネタバレがありますので未読の方はご注意ください
冷戦下の東欧の「闇」が舞台というのがあまり馴染みがなくておもしろかった。グイグイ引っ張っていくストーリーテリングやその間にインサートされる本筋とは直接は関係ないサイドストーリーもさすが。とくにテンマが銃を習う元傭兵と少女の話や殺人を犯した息子に面会するための旅を続けている老夫婦の話など。
キャラクターではなんといってもルンゲ警部がいい。冷徹なコンピューターそのものといったかんじ(カタカタと指を動かすあたりもいい)ながら、徐々に事件の真相に迫っていく。最初はヨハンはテンマの頭の中にしか存在しないと思っていたのが、最後には「ヨハンは -
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読書録「MONSTER13」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p74より引用
“患者を善悪によって助けるかどうか、選択
する権利なんか医者にあるのか!!”
目次から抜粋引用
“怪物のラブレター
脱獄囚
弁護士
目撃者
決意”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
ヨハンの過去を追い、チェコで調査をして
いて身柄を拘束されてしまった主人公・テン
マ。しかし彼に命を救われた刑事・スークは、
テンマに話を聞くために、怪我の身でありな
がら行動を起こす…。
上記の引用は、ヨハンを助けた事に対する
テンマの言葉。
勤めを果たしたけれど、それによって悪い事 -
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読書録「MONSTER12」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p56より引用
“この宇宙にとっては、地球の片隅で生まれ
た命なんて、
存在自体ほんの一瞬にもならないわ。”
目次から抜粋引用
“長い休暇
少年探偵団
一番残酷なこと
国境の街
バラの屋敷”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
仕事一筋に生きて来て、初めての長期休暇
を取ったルンゲ警部。彼が休みを取って向
かった先は…。
上記の引用は、母親を探していた子供に対
しての、変装したヨハンの言葉。
いつ始まったかもはっきりしない、宇宙の歴
史と比べれば、せいぜい100年位の人一人の
人生 -
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読書録「MONSTER11」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p154より引用
“話では、そこは素晴らしい環境だった……
……
過去のある子達を、将来の共産主義を背負っ
て立つエリートに育てあげる理想的な教育の
場……”
目次から抜粋引用
“二つの闇
怪物の残像
録音再生
悪夢の扉
一番恐いもの”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
ヨハンとニナの過去を追い、チェコのプラ
ハにやって来た主人公・テンマ。三匹のカエ
ルの看板の下、当時の様子を知る現地人から
話を聞くが…。
上記の引用は、甥を実験施設であった孤児
院に入れるための手続きをした、元 -
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読書録「MONSTER10」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p76より引用
“社会が要求する人間を、創り上げることが
教育ではないかね?
どういう教育をほどこせば、要求通りの人間
を創り出せるか……
教育とは実験なのだよ。”
目次から抜粋引用
“ピクニック
511の亡霊
新たなる実験
極秘調査
大切な物”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
旧東ドイツの孤児院における問題を、立証
する資料を探して取材するジャーナリスト・
グリマー。元々は東側のスパイだった彼が、
自国の暗部を暴こうとするその行く先は…。
上記の引用は、孤児院の元院長の言葉。 -
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読書録「MONSTER9」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p149より引用
“ある場所に誰かがいた……
痕跡を残さずに、そこから立ち去ることがで
きる人間などいない。”
目次から抜粋引用
“さらなる怪物
混沌の怪物
なまえのないかいぶつ
蟻たちの饗宴
我が目の悪魔”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
ヨハンの企みを阻止するため、息を潜めて
その時を待つテンマ。ヨハンの命を救ったと
きや幼少の頃を思い出しながら、静かにその
時を待つ…。
上記の引用は、事件現場を捜査中のルンゲ
警部の言葉。
痕跡がしっかりと残っている間に、それを
しっかりと -
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読書録「MONSTER5」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p20より引用
“たいていの人は、連続殺人犯がすべて内向
的な人間だと誤解しているが、それは大間違
いだ。
彼らの中には、知能が高く社交的で、話のう
まい人間もいる。
彼らは、大嘘つきなんだよ。”
目次から抜粋引用
“怪物の深淵
カーニバルのあと
フライハイムへの旅
幸せな休日
復讐の銃口”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
連続殺人犯の精神分析を受け持っている、
大学時代の同級生の元を訪れた主人公・テン
マ。追われる危険の中、彼に会いに来たテン
マは、ヨハンの残したメッセージを見せる -
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読書録「MONSTER2」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p46より引用
“姿を消す頃には、ほぼ完璧に二か国語をあ
やつれるようになった……
たった12歳の子がね……”
目次から抜粋引用
“ハイデルベルクの少女
白馬の王子様
失踪事件
戦慄の誕生日
惨劇の館”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
大学の法学の講義、教授の質問に返答が無
く沈黙が流れる教室。静寂を破ったのは、遅
刻常習者が扉を開ける音だった…。
上記の引用は、主人公が命を助けた後、病
院から姿を消した双子の男の子の方に、英語
とフランス語を教えた老人の言葉。
天才というのはこ -
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読書録「MONSTER1」4
著者 浦沢直樹
出版 小学館
p18より引用
“病院は政治の世界だからな。
上手に世渡りしていかなきゃ、いつまでたっ
てもうだつがあがらない…
それが病院ってもんだ。”
目次から抜粋引用
“ヘルDr.テンマ
ころして
転落
兄・妹
殺人事件”
天才的技術を持つ脳外科医を主人公とした、
長編サスペンス漫画。
真夜中から日が高くなるまで、困難な手術
を無事に終えた主人公・テンマケンゾウ。
彼が受け持った患者は助かったのだが、もう
一組の患者は…。
上記の引用は、主人公・テンマの同僚の言
葉。
お医者さんは政治家では無いのですから、患
者の治療に