あらすじ
14万字超インタビュー収録。浦沢作品公式副読本!!
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『パイナップルARMY』『YAWARA!』『MASTERキートン』『Happy!』『MONSTER』『20世紀少年』『PLUTO』『BILLY BAT』。
デビュー32年、単行本150冊、合計3万ページ、累計1億2662万部(※2015年当時)。
「浦沢直樹は、すごい」「浦沢直樹は、大御所だ」「天才だ」
経歴ばかりが先に立ち、いつの頃からか、そんな漠然とした語られ方しかしなくなった。
……では、浦沢直樹とは、何がどうすごいのか?
キャラクターの創造力、表情描写、コマ割り・構図、ストーリーテリング、演出力、強い引き、視野の広さ、通底する美学/哲学……
そのどれかひとつを取り上げたところで、本質からはかえって遠のくばかり。
ならば徹底的につまびらかにしようと、その半生と各作品の制作舞台裏について、合計12時間38分、14万5千字にのぼる超ロングインタビューを敢行!
『MONSTER』グリマーさん最後のシーンの下絵、『YAWARA!』『MASTERキートン』初期設定ラフ、『20世紀少年』ネームなどなど、ここでしか見られない制作秘蔵カットやカラーイラスト、忘れがたい名場面等、図版も多数収録。
ネタバレ注意の表記もあるため、未読の作品に関するインタビューも安心してお読みいただける親切設計!
漫画家・浦沢直樹とその作品の魅力を正しく理解するための、公式ガイドブック決定版!
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「長崎さんと僕は、『古きよき時代の漫画や映画にあるものを、今の時代にもう一度鳴らすことができないだろうか研究会』みたいな部分があるんですよ」
上記が一番印象的な言葉。
ロングインタビューの本だが、どの作品も非常にたくさんの深い考えを持って描いていることがわかる。さすがだなあと思う。とばし見ではもったいないので、もう一回読み直してみよう。
Posted by ブクログ
浦沢直樹の過去作品について、初期のものから現在に至る流れで、どういった書き方をしてきたかという対談をまとめたもの。
正直、漫画を書く人にとってはほぼ何も参考ならない気がします。
小学校のときにアニメの巨人の星を見て、作画チームが何チームいて、どういう順番でスケジュールされるかまで推測していたという、小学生としては常軌を逸している観察眼。
人には才能っていうものがあるということを知るとともに、自身がそういうものを持ち合わせて生まれてきていないことにすごく切なさを感じます。
また、YAWARAを書いていたときは、実際に試合を見ながらどういう動きをするのか観察していたという話ですが、その観察レベルが、柔道日本代表の監督をして、YAWARAが実際に教則本として使えるレベルとわしめるほどのもの。
もちろんご自身の圧倒的な努力はあるんでしょうが、一般の人がどんだけ頑張ってもきっとそこにはたどり着けない特殊な世界なんだろうなぁと、ちょっと絶望感さえ感じてしまいました。。
ただ、それぞれの作品についてどういった観点で書かれたのかというのが赤裸々に書かれていて、まだ読んでない作品や一度読んだ作品ももう一度読みたいなと思わせてくれる内容でした。
観点については、ラストの部分だったりも普通に会話に出てくるので、これから彼の作品を楽しみたいという人は、ネタバレがたくさんあるので要注意です。