浦沢直樹のレビュー一覧
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「20世紀少年」「21世紀少年」シリーズの最終巻。
「反陽子ばくだん」の仕掛けられた場所を突き止めるため、国連軍はユキジを高須に会わせて何らかの情報を聞き出そうとします。高須はユキジに、敷島教授の娘に監視されていることを伝えます。敷島教授の娘こそ、“ともだち”から「反陽子ばくだん」を起動させるためのリモコンを託されていたのです。ユキジはリモコンを奪い取りますが、すでにスイッチは押されており、停止していたはずの巨大ロボットが秘密基地に向かって動き出します。
一方、ケンヂから秘密基地が「反陽子ばくだん」の起動スイッチのある場所だと聞かされたカンナは、さっそく現場へ急行すると、そこには巨大なスイ -
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「20世紀少年」シリーズの続編。
幼い頃、ジジババの店で犯した罪が“ともだち”を凶行へ向かわせた理由だったことを知ったケンヂは、“ともだち”ランドのヴァーチャル・アトラクションに入り込み、“ともだち”が仕掛けた最後の罠である「反陽子ばくだん」の手がかりを得ようとします。
ヴァーチャル・アトラクションの世界には、現実の世界で命を失った万丈目がおり、コピーのコピーが世界をつかむという彼の言葉が、フクベエのコピーであるサダキヨの、そのまたコピーとなった“ともだち”を動かしていたことを知ります。
一方カンナは、“ともだち”の暴走を止めようとしてケガを追ったサダキヨの看病に当たっていました。ところ -
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「20世紀少年」シリーズとしては最終巻。続編は「21世紀少年」というタイトルで刊行されています。
1週間後にウィルスをばら撒くと宣言した“ともだち”に対して、「聖なる場所」であるはずの万博会場は安全だと考えたカンナは、放送局を占拠してケンヂの曲を流し、会場で音楽祭を開くと人びとに呼びかけます。しかし、ヨシツネの部下に“ともだち”のスパイが入り込んでおり、敷島博士の作った巨大ロボットを遠隔操作するためのリモコンが“ともだち”の手に渡ってしまいます。
ケンヂは、幼い頃彼らが過ごした街を再現したテーマパークに向かい、ロボットを操作する“ともだち”がいる学校に駆けつけます。ケンヂは、“ともだち”が -
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カンナと再会したオッチョは、“ともだち”にテロの計画が漏れていることを教え、テロを中止するように説得を試みます。しかしカンナは、蜂起だけを唯一の希望として生きてきた人びとの期待を裏切ることはできないと、あくまでテロの決行に固執します。そんな彼らのもとに、ラジオからケンヂの歌声が届けられます。
ところが、“ともだち”の率いる地球防衛軍が、カンナたちのアジトに攻撃を加え、24時間以内に投降するよう、カンナたちに呼びかけます。信頼する仲間たちを守るため、“ともだち”のもとに投降を決意するカンナのところに、万丈目が率いる親友隊がやってきます。万丈目のもとに引き出されたカンナとオッチョは、彼の口から「 -
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“ともだちランド”に入ったヨシツネとカンナ、小泉響子の3人は、ケンヂたちの秘密基地があった原っぱにボーリング場が建設されているのを目にします。そして何と、ボーリング場の社長があのホームレスの「神様」だったのです。
その後彼らは、夜の学校に入り込んだドンキーを追って、山根とサダキヨとともに、理科室で首を吊っているフクベエの姿を目にします。
一方、万丈目や高須ら“ともだち”の幹部たちは、死んだはずの“ともだち”の復活した姿を見かけることになります。
6年生になったヨシツネが、たった一人で秘密基地を作ってケンヂたちを待っているシーンには心を揺さぶられます。 -
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マルオは、国民的歌手の春波夫のマネジャーとして働きながら、密かにケンヂの意志を引き継ぎ、“ともだち”を襲撃するチャンスをうかがっていました。
一方オッチョたちは、山根の足跡をたどり、小学校の理科室を訪れます。そこで彼を待っていたのは、山根と“ともだち”でした。2人は小学校時代、ケンヂの“よげんの書”に対抗して“しんよげんの書”を書いた仲でした。しかし“ともだち”と決別した山根は、とつぜん“ともだち”に向けて銃の引き金を引きます。息を止めた“ともだち”のお面を外したオッチョは、“ともだち”がフクベエだったことを知ることになります。
とりあえず“ともだち”の正体が明らかになり、物語としてはそろ -
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“ともだちランド”から戻った響子は、同じ学校に通う遠藤カンナがケンヂの姪であることを知り、彼女と接触を図ろうとします。しかし、そんな彼女の態度が「ドリームナビゲーター」の高須に知られ、“ともだちワールド”へ招待される羽目に陥ります。
そして、彼女のクラスに、新任の英語教師としてサダキヨがやってきますが、彼の顔を見た途端に、響子は悲鳴を上げて気絶してしまいます。“ともだちランド”のボーナスステージで彼女が見た“ともだち”のお面の下の顔が、サダキヨだったのです。
保健室で目を覚ました響子は、隣にいたカンナにそのことを話します。カンナはサダキヨを探しますが、その隙に教室を抜け出た響子がサダキヨの -
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2000年の大晦日の夜、巨大ロボットの操縦席にたどり着いたケンヂは、彼の前に対峙している「太陽の塔」を目にし、そこで彼が持ち込んだダイナマイトが爆発しました。カンナの手もとには、その数時間前に録音されたケンヂの最後の歌が残されていました。
神様の口から「2000年血の大みそか」事件の真相を知った響子に、担任の教師から“ともだちランド”の研修に招待されたという報せが届けられます。“ともだちランド”から逃げ出そうとした響子は、清掃員に身をやつして“ともだち”の情報を探っていたヨシツネに出会うことになります。ヨシツネは響子に、研修のヴァーチャル・アトラクションで3位以内に入ることための秘策を授けま -
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2014年、海ほたる刑務所から脱走したオッチョとマンガ家の角田が、万博記念公園の「太陽の塔」を目にします。そこで角田はオッチョの口から、「2000年血の大みそか」の真相を聞くことになります。
その頃、カンナと同じ高校に通う少女・小泉響子は、日本史の自由研究にテロリスト・ケンヂを取り上げると教師に報告していました。しかし、ケンヂに関する情報はあまりにも少なく、落胆します。しかし響子は、ホームレスの「神様」こと神永球太郎に出会い、彼女もまた、「2000年血の大みそか」の真相を知るようになります。
2000年の大晦日、突如として東京に現われた巨大ロボットは、ウィルスをまき散らして多くの人びとを死 -
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2014年、最凶悪犯のみを収容する海上の「海ほたる刑務所」に送られた一人のマンガ家が、特別懲罰房に14年間も押し込められているショーグンこと、かつてのオッチョと出会います。オッチョは、マンガ家からの話でカンナの身に危機が迫っていることを知り、かねてから企てていた外の世界への脱出計画を加速させます。
そんな彼を支えたのは、少年時代に映画『大脱走』が放送された日に、ケンヂが語った「生きると信じている奴だけ生き残る」という言葉でした。
ストーリー自体は単純だけど、実際の展開の仕方が相変わらず上手くて感心させられました。読者を引っ張り込むという感じではないのに、なぜか印象に残るシーンが多いように感