ゲイル・キャリガーのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ時代はヴィクトリア王朝のロンドン、この時代には人間の他に人狼や吸血鬼などの異界族が共に暮らしていた。イタリア人の父を持つアレクシアは色黒でも黒髪、加えて理論的で毒舌家なオールドミス、家族からも腫れ物扱いをされる女性。そんな彼女は「魂なき者」〈ソウルレス〉と呼ばれる特殊な人間で異界族の能力を失わせることが出来た。
ある日、社交界に参加したアレクシアだったが、そのつまらなさに一人書斎へと籠ることにした。そこで彼女は正体不明の吸血鬼に襲われ、その吸血鬼を殺してしまう。実はその吸血鬼の存在にはある秘密が隠されていた。アレクシアは持ち前の好奇心からそれに興味を持ち、独自に調査を始めることになるのだが…。
この作品は最初に続編の方に興味を持ち、どうせなら最初から読もうと思って手にしたがなかなか面白かった。特にアレクシアの皮肉めいた言動には好感を持てたし、マコン卿と駆け引きする姿は愛らしく思えた。
一方で私はあまり外国文学を読んだことがないので、作中にちらほらと俗にいう絡みのシーンが出てきて、さらにそれを事細かに描写していて個人的には驚いた。
続編にも期待したいと思う。 -
Posted by ブクログ
花嫁学校といえば、なんとなく、見下す風潮があると思う。「(上流の)お気楽な」「ガリガリ勉強しなくてもいい」とかそんなイメージ。お嬢さんばっかりで和気藹々、お料理とかお裁縫して、お作法習って、卒業と同時に婚約。みたいな。
ところがこの花嫁学校だけは大違いで、なんと実はスパイ学校(しかも校長はそれを知らない)という素敵なギャップが用意されている。もうこの設定からして、面白くないわけがない。この作者はほんとに天才だと思う。
そんな学校があるのは、吸血鬼と人狼という二大異界族が勢力を持っている並行世界で、さらにもうひとつ、ピクルマンという反異界族で機械スキーな、つまりマッドサイエンティスト的な一派が勢力を張っている。スチームパンクの世界でもある。一作で二度美味しい!
今回は蒸気機関といえばこれ、列車をソフロニアたちが乗っ取って、大騒動が起こるんだけど、きっかけとなる事件はパラソル奇譚のキー要素でもあった、キングエア団の陰謀ということになっている。なので、実はパラソル奇譚から読んでいる読者には三度おいしいというもうね、こたえられない構成です。
ソフロニア自身、そろそろフェリックスとソープの間で心を決めなくては、でも決められない悩ましい状態で物語が進む。
事件もさることながら、この三角関係や、仲間それぞれの行く道が見えてくるなど、わくわく要素がたくさんある。
欲を言えば、学校そのものはあまり今回出てこないのがちょっと残念。やはり、お嬢さん学校らしい課目のなかでそれをスパイ活動に使うやり方を習うというのが見ていて面白いので、それがもうちょっと欲しかった。