ゲイル・キャリガーのレビュー一覧
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アレクシア女史の英国パラソル奇譚4作目。
おなかの子を守るためと、女王の暗殺計画を阻止するため、にぎやかな大騒動が展開します。
人狼、吸血鬼、ゴーストという異界族が、人間と共存するロンドン。
ただ一人の反異界族ソウルレスであるアレクシアは、人狼団のボス、マコン伯爵の夫人となった。
誤解も解けてラブラブに戻り、妊娠8ヶ月になる身重の妻に、マコン卿はすっかり過保護に。
人狼とソウルレスの女性との間に子供が生まれた例はなく、恐ろしい能力を持った存在になる可能性もある。
警戒を強める吸血鬼に狙われ続けるアレクシア。
吸血鬼をなだめるために取った秘策とは?
最長老の吸血鬼アケルダマ卿の力を借りることに -
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元気のいいヒロイン、登場です。
歴史ミステリの雰囲気もありますが~歴史改変ファンタジーみたいでもあり。
ジャンルとしては、パラノーマル・ロマンスかも?
19世紀末、ヴィクトリア女王の治世。
吸血鬼や人狼が組織化され、一般人には手を出さないことで認められている世界という設定。
満月の夜にだけ変身し野獣化する人狼は、自ら自邸の牢獄に閉じこもることになっていた。
アレクシア・タラボッティは、頭がよく気丈だが、婚期を逃している26歳の令嬢。
亡き父親がイタリア人だったため、ロンドン社交界ではいささか浮いてしまう濃い色の肌に大きめの鼻。
じつはロンドンでただ一人の<魂なき者>(ソウルレス)反異界族。 -
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最終巻が一番おもしろかった。
ライオール教授が好きだからかな?
ナダスディ伯爵夫人に呼び出され、エジプトからの招待状を受けて船旅に出ることになった我らがアレクシア女史。
暴れ盛りの愛娘プルーデンスと、人狼アルファの夫マコン卿、不可思議な帽子が欠かせない親友アイヴィ、そして思惑の見えないマダム・ルフォーら一行が揃えばゆっくりもできない道中である。
そんなドタバタのエジプト紀行と、ロンドンにて調査を進める優秀なベータ・ライオールと新米人狼ビフィの間に起こる意外な展開が同時進行する怒涛の巻。
前巻にて凄惨な過去を明かされたライオール教授ですが、今巻では現在と未来の展望が希望的でほっとしました。チ -
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ネタバレ英国パラソル奇譚、最終話。
予約していたのでさっそく購入しました。浮気疑惑も晴れて再びらぶらぶ夫婦に戻ったアレクシアとマコン卿、アンンド二人の娘プルーデンス。
以下、感想。
前作から2年後のお話で、生まれたばかりだったプルーデンスが元気いっぱいの2歳児になっていて笑えました。
反異界族と人狼との子ということで警戒心を持っている吸血鬼たちの気持ちを和らげるために、表向きは知り合いで影の議会の宰相でありアレクシアの大親友のアケルダマ卿の養女として育つことになるのですが、実は彼の巨大なクローゼットの奥を改造して夫婦で隠れ住んでいるという(笑)
本当のおうちは前回の騒動で手に入れた隣の屋敷なのです -
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シリーズ4作目です。
1作目からどんどんスピード感が増して、
読みやすく作品世界に入り込みやすくなりました。
出産間近のアレクシアですがまだまだ奮闘しています。
前作ではお腹の子が原因で吸血鬼たちに命を狙われていましたが、
この件に関しては冒頭でひとまず休戦の策が講じられます。
これでほっと一息つくかと思われましたが、
あのアレクシアの周りがそんなに穏やかな訳ありません。
これぞ吸血鬼や人狼、ゴーストの入り乱れる世界ならでは!
アレクシアに対する感情が好意・悪意にかかわらず、
その生態だか事情だかによっててんでばらばらに問題が起こります。
反異界族特有の実用主義で収拾しようと、
アレクシアが大 -
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アレクシア女史の英国パラソル奇譚第四作。次で最終巻だそうです。
臨月を迎えたアレクシア、ゴーストの不穏な忠告を受け、チビ迷惑を抱えて走る走る落ちる(!?)運ばれる走る!!
……怒濤でした。
本屋で四巻の表紙と三巻のあらすじを読んで、シリーズに興味を持ったのですが、そのときは、アレクシア女史というのは潜入捜査をする鉄の女かと……。まさか出産間近でアクションをするような淑女とは思いもよらなかった。
終盤、満月の人狼団がアルファ雌を守るために戦う描写にはとてもわくわくした。ここはぜひ絵で見たい……っ。漫画版が気になるところ。
アレクシアの父親の過去とライオール教授の秘密が暴かれるが、なんといっても -
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戦う!フルーテ!(笑)
日本の漫画で執事といえば戦闘能力があって当たり前なのだが(…)この控えめな老執事もそうだったようだ。
前回、不貞の疑惑をかけられ、身重の体でウールジー城を追い出されたアレクシアは、親友のアケルダマ卿のもとに身を寄せようとするが、当のアケルダマ卿が姿を消し、自分も吸血鬼に狙われている状態を悟る。フルーテとマダム・ルフォーと共に、アレクシアのヨーロッパ縦断逃亡劇がはじまる。
一方、ウールジー団では、腑抜けたマコン卿のかわりにβのライオール教授の受難がはじまる……。
アレクシアとは折り合いが悪いが、チャニング少佐が好き。青い目の白狼で人型の時は長身で金色の長髪なんて絵にし -
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人狼と吸血鬼ら異界族が、“人間化”する現象が起き、夫のマコン卿はアレクシアになにも告げずに故郷のスコットランドに発つ。
陰の議会の議長であるアレクシアは、謎を解明するため飛行船でスコットランドに赴く。
アレクシア女史の夫は狼で父親はホモで新しくできた友達は男装家でメイドはレズ……。あらゆる可能性があって非常によいと思う。
マダム・ルフォーはそこはかとなくかっこいいですね。
男も女もマコン卿の裸体をありがたがるのがなんだか笑える。見てみたいじゃないかー。
チャニング少佐が白狼とのことで、これは米国で出版されているマンガ版にめちゃくちゃ興味が湧く。 -
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ネタバレ19世紀ヴィクトリア朝イギリスも舞台としてはとても魅力的ですが、その舞台を、吸血鬼や人狼、ゴーストといった影の住人が活躍するというのだから、わたしとしては美味しすぎます。
「吸血群」や「BUR」「影の議会」などの組織によってみずからを統率し、文明化によって人類と共存するという設定は、当時の時代背景などに明るくないとなかなか書けないなと思います。
また、作中で豊富なのが衣装の描写。想像していてとても楽しめます。
で、肝心のストーリーですが、ミステリー色がなかなか強いです。ダークミステリーとでも言いましょうか。
アレクシアが不審なはぐれ吸血鬼と遭遇することから始まり、人狼の集団失踪な -
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ゲイル・キャリガーの2つ目のシリーズ、2作目。
アレクシア女史のシリーズの25年前という設定です。
こちらはヤングアダルトというジャンルだそうで、やや若向きの展開。
19世紀半ばの英国、女性は膨らんだロングスカートのドレスを着ている時代。
おてんばなソフロニアは全寮制の花嫁学校に放り込まれますが、なんとそこはレディとして活躍できるスパイを養成するのが影の役割。
ソフロニアは才能を発揮することになります。
試験で高得点を取りますが、級友たちから浮いて距離を置かれる羽目に。
親友のディミティには謎めいたラブレターが届き、罠ではとソフロニアは気を揉んでいるのに‥
友情や張り合い、試験の緊張など、 -