ゲイル・キャリガーのレビュー一覧
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19世紀イギリス。人類と吸血鬼や人狼、ゴーストなどの「異界人」が共存し、貴族や上流階級の人々は舞踏会や晩餐会で社交を楽しむ時代。
イタリア人の父の容姿と奔放な性格を受け継いだためか、ロンドンの社交界では異端のオールド・ミスとして知られるアレクシアは、異界族の力を無効化してしまう特殊能力の持ち主、「反異界族」だった。
家族にもこの能力を秘密にしているアレクシアだが、ロンドンの異界族で彼女を知らないものはいないはずだが、舞踏会の夜、無登録の吸血鬼に襲われ、逆に刺殺してしまう…
優雅で知的で勝気な主人公の魅力はもちろん、彼女と人狼捜査官で伯爵のマコン卿との異種族間ロマンスもからめてあり、なかな -
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前回、ソウルレスのアレクシアと人狼のマコン卿との間には子供が出来ないはずと不貞を疑われて実家に帰ったアレクシア。
反りの合わない実家でなんて、じっとしていられるはずもなく、安住の仮寓を探します。ところが、彼女の子供がマコン卿との子だと信じてくれた?!吸血鬼たちから命を狙われ…ロンドンを離れることに。
行き先は、彼女が妊娠可能だという資料を持っていそうなテンプル騎士団の本拠。つまりイタリア。
暗殺者を躱し、フランスからイタリアへの大旅行の末、彼女は望む証拠と、夫からの謝罪を手に入れることは出来るのでしょうか。
身重だと言うのにアレクシア、大変な大旅行。お腹の赤ちゃんは大丈夫かしらと、他人 -
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今回はロンドンで起こる"異界族人間化現象"の原因を探るためマコン夫人となったアレクシアが飛行船で向かったのはかつて夫 マコン卿が捨てた人狼団。そこでアレクシアはさまざまな事件を乗り越え自身の性質"反異界族"の本質に触れることになります。
しかし大部分が解決に向かおうというときにアレクシアとマコン卿に危機が訪れ、二人は引き裂かれることになります。果たして二人はこの危機を乗り越えることが出来るのか…次巻に期待します。
今巻もアレクシアの物怖じしない行動力にはワクワクしました。そして終盤で唐突に物語が大きく展開したのは驚かされました。また個人的に相変わらず -
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ネタバレ吸血鬼、人狼といった異界族が人間(昼間族)と共存する19世紀の英国の世界が舞台。
オールドミス(26歳)のアレクシアの冒険譚。
でも、単なる冒険譚ではなく、恋愛要素も豊富。
マコン卿の見かけ年齢がどのくらいなのかとても気になりました(どこかに描写ありました?)
ラブシーンの描写はもう少しマイルドでもよかったかなぁ、と個人的には思います(どの位の年齢層を読者として想定しているのかが、やや疑問が残ります…)。
最初は世界観が上手く掴めなかったけど、一旦、その世界観に入り込めれば軽いタッチで描かれているのでサクサク読めました。
アレクシアは知識人で、勝気で行動力があり、なかなか魅力的な女性で -
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ゲイル・キャリガーの英国スチームパンクシリーズ。
前シリーズのアレクシアより25年前の設定。
吸血鬼と人狼とゴーストと人間が住み、ロボットのメイドが当たり前で空には飛行船が飛ぶ英国。(多分19世紀位の感じ)
田舎の裕福な大家族の末っ子ソフロニア14歳が、母親の手に余るおてんばで、名門の花嫁学校(フィニッシングスクール)へ放り込まれます。
空飛ぶ強盗に襲われながらも、なんとかたどり着いた学校は巨大な飛行船だわ、実はお年頃のレディーを優秀なスパイに仕込んで、狙ったとこへ嫁(任務)がせるスパイ養成学校だわっていう。
中高生位のレディー達がフリフリのドレスを着てお辞儀の仕方を学びながら、スパイ -
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異界族と人間が入り混じる19世紀ロンドンで繰り広げられる冒険譚。
ヒロイン、アレクシア女史を初め登場人物は非情に魅力的で、ヴィクトリア朝の雰囲気もよく出ています。
当時の行動規範からファッションまでヴィクトリア時代の空気を綿密に再現してくれていて興味深く読みました。
ただスチームパンクというアオリはどうなんだろう。
オーバーテクノロジーなガジェットが蠢くみたいな描写も多くはないのでスチームパンクを期待して読むと違和感があるかと思います。
むしろ、ファンタジーとラブコメの色がかなり強いです。
特にアレクシア女史をめぐるラブコメがサブストーリーとして物語全体を貫いています。
少女漫画のような -
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スチームパンクで冒険小説でロマンス小説で…と好きな要素満載のシリーズ第2作。
ちょっと前半が冗長で、もう少し上手く纏めて
スコットランドに着いてからの描写に移ったほうが
良かったと思うのですが。
マダム・ルフォーとシドヒークのふたりはとてもいいキャラです。マダム・ルフォーは人気が出そうですね。
肝心の謎解きはあっさりしてるので、事件より人間関係で読んだ方が面白いんだな、と。
世界観とキャラで読むには面白いけど、第一作の面白さよりは
ちょっと失速ぎみの印象を持ちました。
ただ、ラストのアレクシア、可哀想に。
この難題は解決するのが大変そうですね。
王道を外さない小説でしょうから、
ハッ -
Posted by ブクログ
おてんば娘・ソフロニア 素行の悪さにキレた母親は彼女を花嫁学校に入学させる だがそこは女スパイを育成するための養成機関だった 一八五一年英国ビクトリア朝 メカや吸血鬼や人狼がいる世界 巨大飛行船の中にある空中学校 スパイになるための授業 空強盗の狙う謎の「試作品」
仲良しのディミティ 意地悪な上級生モニク ルームメイトのシドヒーグとアガサ 弟のピルオーバー ちびっ子天才発明家 ボイラー室の気になるアイツ 個性的な教師陣
物語自体は大きな起伏もなく普通。だけど魅力的なキャラクタや世界観、ウィットに富んだ文章に読ませられる。純粋に次回が楽しみだと思えた。 -
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