仁藤敦史のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
藤原氏が摂政関白で政治を掌握していった時代。皇族との親族関係ではなく、寄進系荘園で財を成し資金を蓄えたのも面白い。
土地に課税する方式へ移行したが、納税を拒む農民は貴族に助けを求め、貴族の庇護に入り、有力貴族へ土地を明け渡してしまう。有力貴族の土地となれば、さすがの受領も手を出せず、税金を回収出来ない。
この仕組みで財を成したのが藤原氏と寺社で、彼らは全国の荘園(開墾した畑)を持つことで、収益源を確保していた。今も昔も、土地持ちが不労所得で安定的に収益を確保し、地元の名士となっているのは変わらないと思うと、興味深い。
藤原氏・寺社のように農民から土地を寄進されることで財をなす一方で、農民自身が -
Posted by ブクログ
わかりやすかった〜!絵もなんか自然な感じだし、カラーもあって読みやすい。
表紙がワクワクする。写真や資料も多かった!
推古天皇・聖徳太子・蘇我馬子
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蘇我蝦夷、入鹿
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中臣鎌足・中大兄皇子(天智天皇)
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天武天皇
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持統天皇・文武天皇
って人を軸にしているから、
どういう経緯で天皇になったかとか、
それぞれどんなことをしたか、どんなことがあったかがわかりやすかった!
学生の時に感じた、
・急に新しい人出てきた!とか、
・唐とか隋とか百済とか、「なんでこんなに外国の名前が出てくるんだ…」と混乱するのとかが解決された。。
学生の時に読んでおきたかった〜><
特に聖徳太子が冠位十二階 -
Posted by ブクログ
紅顔のみぎり、学校で習った「任那」が最近は教えられてないと聞いた。当時の半島には、高句麗と、百済、新羅に任那だと思ってたんだが、どういうことね。
任那は、伽耶ともいう。又は加羅。
確固とした国でもなく、いろんな国の集合体だったようだ。
滅んだ国の伝統を引き継いだ国もないことから、極めて曖昧な存在らしい。日本を含む周辺国の文献に現れる著述を、慎重に分析しているということのようで、任那日本府も、日本の統治機構でなく、府というのは臣のことで、倭国関連の集団があったことだというのが最近の通説らしい。
この薄い本のかなりが過去の研究者の紹介だったり、この記述は信用できる、コレは潤色だよ、と、なんて -
Posted by ブクログ
聖徳太子から渋沢栄一といった歴史上の人物の軌跡を地図をあわせて簡単に解説した一冊。人物ごとにその妻や娘などの大きく影響を与えた女性についても紹介している。
そこまでボリュームの大きい本ではないので各人物についてより詳しく知るなら別の書籍を読んだほうがいいだろう。
こうして地図上で辿った道や史跡などを見るとかなりの長距離を移動していたことがわかる。
いまでこそ電車や車があるのに同じ地域にとどまる人が大半だと思うが、徒歩や馬でここまで移動できたことは信じられないほど苦労が伴ったように思う。
また、度々女性についても紹介しつつ津田梅子の章で締められていて、なかなか焦点を当てられてこなかった女性を