仁藤敦史のレビュー一覧

  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    何となく中世の松前とアイヌのやり取りを朝鮮半島と日本でやってたような想像を勝手にしていたので、日本側がほんとにある程度の勢力だったと現代朝鮮半島史観でも認められてるのだとすれば、ちょっとうれしい。のは愛国心なんだろうか。

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    2025年09月22日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    古代史の中でも謎とされていた任那について、最新の研究をまとめた本である。結論からいうと、任那とは加耶諸国に住んでいた倭系の人々の総称であり、ヤマト政権の出先機関ではなく、ましてヤマト政権の植民地ではないという。そもそも近代の概念である国民国家の考え方で古代史を理解しようとするのは無理がある。人は、国などという意識はなく、それぞれの住みたいところに住んでいたのだ。

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    2025年07月30日
  • 学習まんが 日本の歴史 4 平安京と貴族の世

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    一時期「光る君へ」でどハマりした平安時代
    他の時代とは違ったユニークな「政治」が見られる

    色んな媒体で描かれる藤原道長を見てきたけれど
    ほんとに運がいいというか頭が切れるというか....

    巻末に世界史がちょこっと載っているのもいいね

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    2025年05月11日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    大変意義のある本だと思います。勉強になりました。が、難しいテーマだからか、大変真面目な書き振りで、あまり面白さは期待しないほうが良いようです。

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    2025年02月21日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    とても面白かった。もちろん、この著者の主張が学説として確定的な立場にあるかというと今後の研究の進展により変わるとは思うが、任那とはなんだったのか、ということに中立的にあたっているので、ミステリーのような面白さも感じた。

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    2025年02月15日
  • 学習まんが 日本の歴史 4 平安京と貴族の世

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    大人が読んだ感想ですが、大昔に学校で習ったはずでもすっかり忘れてることが楽しく読めます。
    歴史がどうこうというより物語として面白い。人物ばかりでなく背景もしっか描かれてるので当時のイメージがわきやすいです。
    絵に関しては、表紙と中身のまんがの絵が全く違うので表紙のみを見て気に入って買うと表紙詐欺的な気分になるかも。
    でも、絵柄が違うだけですごく上手いまんがなのでおすすめです。
    資料やコラムも充実してます。

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    2025年02月11日
  • 学習まんが 日本の歴史 2 律令国家をめざして

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    カラーの部分がちらほらあるのが理解の手助けになりました。
    同じ人物は同じ色の服で再度出してくれることで、漫画版日本の歴史でよくある「この人誰だっけ?」状態に陥ることなく読みきり、流れを掴むことが出来ました。
    3巻も同じ集英社版で読みたいと思います。

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    2022年06月21日
  • 藤原仲麻呂 古代王権を動かした異能の政治家

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     その人の歩みを辿ると、その時代の流れが分かる。奈良後期のそんなキーパーソンが、この本の主題の藤原仲麻呂。
     仲麻呂その人にも、そもそも奈良時代にも不勉強だったもので、読みつ調べつの読書だったのですが。ぼんやりばらばらに記憶していた、奈良時代の人物や事件の記憶が、藤原仲麻呂と言う人物を軸にして、整理して理解しなおすことが出来た感があります。
     馴染みの薄い人の本と言うことで敬遠する向きもあると思いますが、むしろこの時代に詳しくない、もうちょっと勉強したい人にもお勧めしたい一冊です。

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    2021年08月20日
  • 学習まんが 日本の歴史 4 平安京と貴族の世

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    ネタバレ

    4巻は平安時代その1です。
    平安時代の前半は貴族が主役、後半は武士が力をつけてくる時代とすればこの巻は貴族の時代です。

    1章は平安京遷都に至るまでのごたごたと、遷都後も桓武天皇を悩ませた蝦夷討伐の話。アテルイと坂上田村麻呂の友情話は涙なしでは語れませんが、学習マンガゆえここは淡々と。

    2章は平安時代に登場した新しい仏教の話。要するに最澄と空海のお話です。

    3章はいよいよ藤原氏がまたもや政治を牛耳る時代になったという話。平安時代の法関係のややこしい用語が出てくるのはこの章。また、受験生の神・菅原道真公のお話もここで登場します。
    しかし。。。平安時代とは名ばかりでこの時代は陰謀に次ぐ陰謀でど

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    2020年07月18日
  • 学習まんが 日本の歴史 2 律令国家をめざして

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    2巻は飛鳥時代を描いています。

    1章は律令国家の成立にとって、とっても大事な仏教の伝来について。仏教という、いわば大陸の新しい?思想を受け入れるにあたっての物部氏と蘇我氏の争いも描かれています。

    2章は日本が大陸の大国・隋との外交のために、国として成長していくさまを描いています。要は推古天皇の御世に蘇我馬子と厩戸皇子が摂政として政治を行い、遣隋使を派遣するあたりの話です。厩戸皇子を前面に出すわけでなく、あくまで国際国家として日本が整えてきた政治体制についてを主に描いているところがいいなと思いました。

    3章は蘇我氏が権勢をふるっている頃から大化の改新までの話。まだまだ歴史の出来事の流れがシ

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    2020年07月02日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    NHKの歴史番組である程度は知っていたものの、改めて活字で読むと、今までの歴史の教科書では知り得なかった話が多いと感じた。
    古代とはいえ、他国との関係を意識して、教科書としては記載しないという配慮だったのか。
    いずれにせよ興味深い。

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    2025年11月11日
  • 藤原仲麻呂 古代王権を動かした異能の政治家

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    逆臣としての予定調和的な叙述を避けて生涯の事跡をたどると共に、政策論の視点から思想や政治的理念・その特異な権力を生んだ時代背景へと迫る内容。後世へ継承された政策が多くある事実から画期としての重要性が感じられて興味深い。

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    2025年07月23日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    ハン・ガンを読んだこと、番組で韓国の現在が日本の姿に近似してきていることなどがきっかけで手にした本。663年白村江の戦い以前の任那日本府とは何だったのかを朝鮮の史書「三国史記」を基に読み解いていく。百済から送られた372年の七支刀の存在がこの時以来の百済と倭の交流の存在を実質として意味づける。つい先日この七支刀を国立奈良博物館で見たところであった。朝鮮半島と日本の間の海を越えた相互的な交流が4世紀から続いていたことをもう一度確認できる一冊だった。

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    2025年05月22日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    本書は3世紀以降の朝鮮半島と日本列島にあった古代国家との関係を史料(史料批判を含む)を基に考察する。高句麗・百済・新羅の三国は教科書にも出てきたが、加耶/任那は読メに出会ってから知ったと言って過言ではない。古代国家が編纂した歴史書は、神話であったり自国に都合の良いことを書くため、中韓日の資料を比較検討するのだが、離合集散がなかなかにややこしい。倭(ヤマト王権)が朝鮮半島に進出したくとも、軍事的にも距離的にも無理があったのだと思う。

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    2025年05月05日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    ネタバレ

    仁藤敦史「加耶/任那」あとがきに本書の主張がわかり易くまとまっている、3~6世紀朝鮮半島南部の十数か国の小国群「加耶(加羅)」(主に大加耶・金官・安羅)、日本書記では任那と表記されるが、百済サイドからは安羅を指し、新羅サイドからは金官四村を指し、時代によっても範囲が異なる、また任那日本府(百済系史料、ここでは安羅)という愛国心をそそる問題にしても、実体は統一国になる前の顔役とでもいうか統一国家でもなく①倭から派遣の使者②土着した二世の旧倭臣③在地系の加耶人の3つから構成された集団が、倭・新羅・百済との駆け引き(時には中国へ独立国として認められるべく朝貢もしている)で自国の存続とイニシアチブを握

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    2025年04月16日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    3~6世紀に朝鮮半島南部に存在した小国群の歴史を実証的に示そうとする内容。基本史料や研究史・論点の解説が冒頭に置かれることもあり、時期毎の国際情勢や中心勢力の変遷を丁寧に押さえながらの論述が分かりやすい。

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    2025年04月11日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    最新の古代朝鮮史が展開されるとして、学術書には珍しくなかなか借りれない状況だったが、やっと紐解くことができた。残念ながら、私の期待した記述はなかった。

    「加耶とは、3世紀から6世紀にかけて、朝鮮半島南部にある洛東江(大邱、釜山を通り朝鮮海峡に流れる)の流域に存在した十数か国の小国群を示す名称である。」代表的な国として金官加耶(金海大成洞古墳群)、大加耶(高霊 池山洞古墳群)、阿羅加耶(カン安 道項里古墳群)、小加耶(固城 蓮塘里古墳群)がある。このうち私は道項里古墳群を除く古墳群に2回以上訪ねたことがある。弥生時代に関係すると、勘違いしただめだ。3世紀以降ならば古墳時代にとって重要な遺跡だっ

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    2025年03月18日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    著者ご想像の通り、任那日本府の位置付けが知りたくてこの本を手に取った。わずかな資料しか残されていない中で、ここまで精緻に歴史を再現しているのは驚くほかないが、漠然と当時の状況を理解することはできた。今風に言えば、任那日本府とは「日系移民の自治会」程度の組織に過ぎず、百済と敵対していたが故に百済が十把一絡げで様々な倭系集団をそう総称したものだという。確かに現在の我々の感覚で植民地経営みたいな高度な体制を想定するのは無理があるわな。十分に説得力のある説だと感じる。
    それにしてもこんな昔から朝鮮半島と人の往来があったなんてびっくり。どちらかと言えば日本の方が過ごしやすい気候ではないかと思うが、何故に

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    2025年02月22日
  • 加耶/任那―古代朝鮮に倭の拠点はあったか

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    研究者の間では常識なのかも知れないが、p102の表「「百済記」を典拠とした『日本書記』の年代移動」にある、干支二巡・干支三巡(120年・180年)遡らせて日本書記を作った、という所が本書で最も得心が行った所だった。

    この様な移動は朝鮮関係以外にも、対中国や国内記事にも仕組まれているのかも知れない。日本書記を歴史書と捉えるとありうべからざる事だが、神話と割り切ると神話の創作過程を覗き見る様で、また違った感慨がある。

    田村書店千里中央店にて購入。

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    2025年01月09日
  • 地図と読む日本の歴史人物

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    学生の頃から馴染みのある帝国書院の地図をもとに歴史人物が、あの時こんな動きをしていたんだという解説本。情景が目に浮かんでとても面白い。やはり地理と歴史はセットで学ぶとより一層興味が増幅するな。
    あとがきは津田梅子編の著書の方で、この本のまとめとするにはあら?という感じだがまぁそれも良しとする。

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    2024年09月08日