アンドレイサプコフスキのレビュー一覧

  • ウィッチャー短篇集2 運命の剣

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    ウィッチャー短編集の第二弾。前作の後、長編の前にあたる。
    前作がウィッチャー世界でのさまざまなドラマにゲラルトが関わっていく話が多かったが、
    今作はゲラルト本人に深くかかわる話が多い。
    イェネファーとの痴話喧嘩から始まり、ウィッチャーとして生きることの重さを経て、長編へと話がつながっていく。
    相も変わらず生きるだけで大変な世界において、真剣に生きることが生み出すユーモアがアイロニーを醸し出す。

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    2022年05月11日
  • ウィッチャー短篇集 1 最後の願い

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    小説版ウィッチャーの前日譚となる短編集。あいも変わらず厳しい世界で、真面目にユーモアの押収を繰り返し、そして信念に従ったほろ苦い決断を下す人々のドラマ。

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    2022年01月01日
  • ウィッチャーV 湖の貴婦人

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    ネタバレ

    群像劇。
    伏線というほどでもないけど、物語のなかに散らばっていた人物たちと彼らの過去現在未来が絵画・書物・夢・本の世界を通じて収束していく巻。一気読みしてよかった。あんな人がこんなところでこんなふうに。

    シリの能力の種明かし、戦争、運命の謎解き、ラスボス退治、戦後処理の政治と人種対立、と別の作品のような大きな構成が、物語の語られ方解き明かし方の横糸でつなげられている。

    異世界転生的なのは好みではないけど、物語は時空を超えて語られるもので、それぞれに宇宙があるというのは好き。
    最後に旅立って新しい世界へ行くのはお約束かな。

    ポーランド版が1999年初版ということで、女魔法使いたちの描写にミ

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    2020年02月16日
  • ウィッチャーV 湖の貴婦人

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    大人の、過酷で、残酷なファンタジーだったな。でもそれでも進んでいくであろう未来を感じる終わりだった。なんせ登場人物も情報も多いので理解できてるのか不安だけど。なんかこう、やるせないなーと思うことが多かったな…人の欲とか弱さとか傲慢さとか。ストーリーの壮大さはもちろんなのだけれど、個人的には人々(他の種族も含めて)の生き様考え方に、色々感じるものが多かったな。

    あと会話がなんかクセになる。
    落ち着いた頃にまたのんびり読み直したい。

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    2020年02月12日
  • ウィッチャーIV ツバメの塔

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    未来の人物の語りや主要3人以外が軸になってポンポン入れ替わる視点で謎解きがテンポ良く進んでおもしろい。(でも夢と書物に頼りすぎ)
    なにそのアビリティ?FF?みたいなのとか。
    カヒルの萌え設定とか、好み。
    ホントに次の巻で終わるの?

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    2020年02月08日
  • ウィッチャーIII 炎の洗礼

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    主要登場人物が2巻からさらに分厚くなって、仲間も増えて(しかもゲームならむちゃくちゃ心強いジョブだらけ)、謎はそれほどひっぱらないで明かされるので読みやすい。もうちょっと込み入っててもいいくらい。

    急に時空ジャンプした新しい時系列出てきて、今後これがからんだりするのかな。

    女性たちがいきいきとしてるのは楽しいけど、魔法使い(特権階級)、王族、剣士、盗賊、猟師、医学生、難民、行商人、軍人のほかにももっと見たい。

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    2020年02月01日
  • ウィッチャーIV ツバメの塔

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    アヴァラック!(待ってました!)

    シリの苦難。
    ゲラルトとシリには皇帝エムヒルと残虐な大魔法使いヴィルゲホルツによって幾人もの暗殺者が放たれている。
    シリを追うゲラルトは旅の仲間を増やし、かすかな情報を頼りに前進し続け、やがてドルイドに示されたトゥサン国境付近の洞窟で壁画を描くエルフの賢者と邂逅する。

    一方、シリは盗賊団の仲間を殺され、たった一人暗殺者の虜囚となっていたぶられ続ける。

    ウィッチャー3のゲームの中でシリが大変な環境をくぐり抜けてきたことは語られていたけど、大半は幼少期をウィッチャーの修練で過ごしたことだと思っていた。そんなものがどうでもよくなるくらいこの巻でのシリの逃亡劇は

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    2019年07月22日
  • ウィッチャーII 屈辱の刻

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    魔法剣士(ウィッチャー)ゲラルトを主人公としたファンタジー小説の第2巻。
    前半は北方諸王国派とニルフガード帝国派に分かれた魔術師たちの抗争が描かれる。
    ゲラルトとシリラはそこに巻き込まれて大変なことになっちゃうんだけど、ゲラルトおじさんの場合はその前に女魔術師たちとウハウハしてたから、全然同情できなーい(笑)
    (それにしてもウィッチャーの女魔術師ってみんなえちえち♡)
    後半は、同じく抗争に巻き込まれ、ぼっちになってしまったシリラの冒険譚が描かれる。
    冒険譚といっても内容はかなり悲惨なので、ゲラルトのときとは逆に「シリラかわいそう(><)」って気持ちになっちゃう。

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    2018年11月04日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    中世ヨーロッパ風の世界で繰り広げられる剣と魔法のファンタジー。
    怪物退治を生業にしている魔法剣士ゲラルトが救った少女シリラは、亡国の王女にして
    世界を破滅させるほどの魔力を秘めた「運命の子」だった……っていうお話。
    『アルスラーン戦記』と『銀河英雄伝説』をブレンドして、さらに人間の生臭さをこれでもか!っていうくらい加えた感じの世界観。
    シリラをマンツーマンで教育する魔法使いイェネファー(ゲラルトの元カノ)が、事あるごとにゲラルトのことを思い出して、ぽっ\(//∇//)\となるところが可愛くて好き。

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    2018年09月15日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ファンタジーの王道、争う国とそれに巻き込まれる王の血筋を持った少女。
    エルフにドワーフ、魔女や魔法使い。
    ウィッチャーという非人間の種族。
    人気ゲームの原作という事だけど、原作の面白さは王道なだけあって外さない。
    これはゲームもしてみたいし、早く続編や短編集の翻訳も出て欲しい。

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    2018年09月06日
  • ウィッチャーIII 炎の洗礼

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    前作のサネッド島での事件を受けて、女魔術師会が結成される過程でシリの血統が明らかにされる一方、レジスの身上やゲラルトが「リビアの~」と名乗るに至る経緯が描かれる。ゲームシリーズの背景がいろいろと判って楽しめた。
    ゲームシリーズに登場する女魔術師達はほとんど出てくるが、ミルヴァがゲームには出てこないのは勿体無い。
    ウィッチャーが魔物と戦わない...というか魔物が出てこないな、今回。

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    2018年06月29日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    人気ゲームの原作だそうだが、ゲームは全然知らない。
    『氷と炎の世界』の続編が待ちきれなくて、別の剣と魔法の世界に手を出してみたのだが…

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    2018年06月18日
  • ウィッチャーII 屈辱の刻

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    ウィッチャー小説第二巻。今回も面白かった。ゲームを楽しんだ人なら読んで損はないと思う。ただ、全五巻のうちの二冊目なので終わりが中途半端。第三巻の発売は決まっているものの、完結まで翻訳されるかやや不安。売れているみたいだから大丈夫だとは思いたいが…。

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    2018年02月17日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    witcher1、2、3と、ゲームをプレイして面白かったので読んでみた。ゲームの主要人物はもちろん、脇でちらっと出てきたキャラクターも登場しているのが嬉しい。それにしても、このラストで7年も続巻が出ていなかったとは…。

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    2018年02月16日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ゲーム版は1,3とやっているが、1の内容はほぼ覚えておらず、主要キャラクターくらいしか馴染みがないので新鮮な気分で読めた。

    話はゲーム版「Witcher 1」よりも以前の物語らしい。
    物語はゲラルトとシリが出会った直後から始まり、ケィア・モルヘンでのシリの魔法剣士としての修行、イェネファーに魔法使いとしての修行がメイン。
    それと平行し、ニルフガードが北方諸国への侵攻を画策し、それに対する諸国の策略が巡らされていく様子が描かれる。

    この第一巻はあくまで序章に過ぎず、あまり物語は動かない。そのためこの巻だけでは多少退屈な出来なのだが、このウィッチャーの世界観、生態系、魔法のシステムなど、作者が

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    2017年10月12日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    プレステでウィッチャー3をプレイしたのである。
    人が多すぎ&当たり前のように説明なしで人名が出てくるので誰がどなたでなんとやら。シリとシリルって同一人物なの?状態だったので原作にトライ。
    結論から申し上げれば、私が読むべきは先ず短編集であった。親切にも冒頭部分に短編集収録作品のあらすじ&人物説明があったので事なきを得る。
    ゲームではスカしたイケオジ、犬に囲まれてすぐお亡くなりになるゲラルド先生だが、本を読めばそんな態度の裏に深いお考えがあることも少しわかる。うんうん、簡単に白黒つけちゃいかんよね。しかし彼女とうまくいかなかったからって彼女の友達とただならぬ関係になるのはお考えが浅すぎますぞ。ご

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    2025年08月16日
  • ウィッチャー短篇集 1 最後の願い

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    【あらすじ】
    ウィッチャーシリーズにおいて時系列が最初の作品。ウィッチャーの冒険やイェネファーとの出会いを描く。

    【感想】
    ウィッチャーシリーズは完全に未見でゲームやドラマなどにも触れずに初めて読んだのがこの本。

    一番最初に感じたのは世界観の飲み込みにくさ。説明などは一切ないし、ファンタジーものでよくある世界地図などもないので、フワフワした状態で話を読まねばならない。
    また、オゾンの匂い〜などの化学用語が出て来たりおとぎ話を空想の話だと言う割には、魔法も怪物も出てくるので彼らの価値観がよく分からなくなる。

    しかし、ストーリーの皮肉なテイストは思わずくすりと笑ってしまうし、一貫して登場人物

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    2024年12月31日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ゲームから興味持ち原作読んでみたがこれは読みづらい。さも当たり前のようにエイダーンだのマハカムだのとわけわからない言葉が出てくる。そこがウィッチャー世界をより深いものにしている、フレーバーテキストなんだと思うが、くどいぐらい登場するので嫌になってくる。ゲームでも実際には登場しない地方についてよく語られるが、てっきり小説ではそこが舞台になるのだと思っていた。展開もかなり遅い。逆を言えば丁寧な進め方なのだが、あまりにも展開が進まないので退屈。会話も周りくどい言い回しや、知ってて当然と言わんばかりに過去の出来事が引き合いに出される。ソドンの戦いと何度も聞いたことか。訳者あとがきの方がずっと分かりやす

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    2024年03月16日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    魔法剣士ゲラルトと、不思議な力をもった運命の子シリの話。シリの成長物語。

    家族からのクリスマスプレゼント本。「ファンタジーは、10代の主人公が、喋る人間外生物と一緒に悩んだりしながら頑張る話ばっかり」と言ってたら、ファンタジー&ゲーム好きの夫が「そうじゃないファンタジーがあることを証明する」と言って購入してきた。確かにそうだった。世界は暗い、登場人物は大人多め…甘酸っぱい若者特有の悩みに苦しめられてる人もいない…シリちゃんが清涼剤と言ってもいいかもしれない。
    ただ、訓練シーン、戦闘シーンとかの細かい描写は、流し読みしちゃった。あと何故かシリちゃん含め登場人物ほとんどがなんか性に興味津

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    2023年11月03日
  • ウィッチャーI エルフの血脈

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    ネタバレ

    種族入り乱れた政治と戦争の話だ。ゲラルトの言う中立は単なる傍観者というニュアンスではないようだ。綺麗事なのかもしれないが、みんなが憎しみや欲を捨てられたら戦争はなくなるのだろう。
    シリが運命のために、周囲から命を狙われているのが不憫でならない。
    イェネファーとゲラルトの間に「切望」があったというのは、「愛」よりも強い結び付きを感じて好きな表現だった。シリを守り育て導くことが共通の責任となり、表面的な諍いとは裏腹に深度は増していくように見える。
    シリにとってイェネファーは魔法使いの先生であり、友人であり、姉のようでも母のようでもあったらいいな。
    ドラマとリンクさせながら読んでしまうので純粋に小説

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    2022年12月30日