東百道のレビュー一覧
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Posted by ブクログ
ネタバレ「週刊ビッグコミックスピリッツ」で、長期連載されていくのかと楽しみにしていたのに、これが最終巻ですか・・・。
幼くして両親を亡くしてしまい、引っ込み思案な女の子だったハナが当時 教育実習生であった折口先生から言われた言葉。
『きっと伝わる。伝えたい気持ちがあれば。』
このメッセージの集大成、見せ場となるハナの朗読の舞台。
芥川龍之介の『蜜柑』を選んで伝えたいとした相手は、折口先生だけでない。
ハナの朗読を聴く人々へ向けられたものなのだ。
そして、このコミックの読者にも伝わっているでしょう。
ハナは、次は自分が励ます側に立つと、決心する。
日頃、私も感じていたのだけど、人は人を励ますた -
Posted by ブクログ
ネタバレ子供の頃から人付き合いが苦手な、ハナと五十土さん。
ハナは他人を恐れて、空想の世界へ逃げ込んでしまうクセがある。
五十土さんは、家では現実から空想の世界へ逃げ込むけれど、現実から逃れられない学校では、周りの人間をよく観察してきた。
そんな似た者同士のような二人だが、朗読劇をする時に違いがでてくる。
この本巻では謎だった五十土さんが、ニューヨークからやってきた理由がやっとわかるし、夢野久作の『瓶詰地獄』を朗読劇に選んだのも、ある人達へのメッセージが込められている。
真実を伝えるには、このコンクールでの舞台がチャンスの場で、五十土さんの勇気と熱演に作品の観客共々、拍手喝采したい。