七河迦南のレビュー一覧
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ネタバレ【収録作品】
「刹那の夏」 被災地で、宿の娘が見せてくれた彼女の伯父の日記から、ボランティアの二人が過去の罪を読み解く。
「魔法のエプロン」 児童虐待の話。
「千夜行」 叔母といとこの暮らす館で一夏を過ごすことになった高校生の少年・理水(マサミ)の話。
「わたしとわたしの妹」 新人教師の冬美は一年生の担任になり、宮田麻里亜の日記に不審を覚えて、家を訪ねる。
「地の涯て」 連続通り魔殺人が起きている北の果ての町での孤独な男女の交流。
どれも重い。いろいろと考えさせられてしまう。「千夜行」は人間関係がややこしくて、相関図がありがたい。「わたしとわたしの妹」は、そっちか~! という感じ。「地の涯て -
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淡く幻想的な世界観ながら、救われない人間の足掻きや現実を強烈に描いたミステリー短編集 #刹那の夏
■きっと読みたくなるレビュー
家族や親族など、深いつながりの中に残酷さ… その運命に対して抵抗したり向き合ったりする人々を描く作品集。表題作『刹那の夏』は長めのお話になっており、他四作は短めの短編です。各作品、綿密かつ上品な筆力で書かれています。
読んでいると重みに潰されそうになってしますね~、でもこの深海に潜っていくような感覚が本書の一番の読みどころ。最後まで読んでも、ほとんどカタルシスを得られることなく悲しく終わってしまうのが魅力。
特に少年少女を描いた作品では、淡く幻想的な世界観が感じ -
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ネタバレ書店にて、今作の続編『アルバトロスは羽ばたかない』が平積みされていて、その横に「まずはシリーズ1作目のこちらからどうぞ!」とのおすすめが
せっかくなので同時購入
読みながら「妙に描写が古いな……さては時間誤認系の叙述トリックが仕込まれているな!!」なんて勝手に妄想をしていたら
( 例えば『第四話 夏期転住』での海王さんとのやりとりに手紙を利用していたり、『第六話 暗闇の天使』で佳音とのやりとりがメールで行われていたりなど)
そんなのなにも関係なく、ただ単にそういう時代のお話というだけでした
というかそもそも初版が2013年なんですもの!
そこにびっくりですよ!
冒頭に書いた書店でのおすす -
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ネタバレ物語としては、うーん。レビュー評価が高く、期待しすぎました。
最後のエピソードなんかは驚かされたし、たくさんの伏線を丁寧に回収していて、よく出来ているんだろうなとは思うものの、「そんな都合よく?」「いや、その要素を答え合わせで足すの?」みたいな感覚が多くていまいち盛り上がれない。自分がミステリーをあまり読まないから馴染みがないだけなのかもしれません。
むしろ、児童養護施設の子たちと接する機会が多いので、職員の大変さ、子どもたちの抱える問題や対応の難しさを多少なりとも理解できる部分もあって、その要素の方が興味深く読めました。
でもだからこそ、現実はこんな爽やかに納まるものでは決してなく、あく -
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ネタバレ前作「七つの海を照らす星」の続き(というよりは同じ舞台設定)だったようだが、気づかず読み出してしまった。読んでいなくてもそれほど大きな問題はないが、どんでん返しのインパクトは、やはり前作を読んでいたほうが大きかったのではなかろうかと思われる。その意味で少し損した気分。
この1年に起きた学園での事件の回想(?)と、屋上からの転落事故の真相究明がいい具合に混ざっていき、まさかの展開に繋がっている。しかも、その直前にプチどんでんが入っているため、一安心したところでのインパクトと来たら。あとから、もう一度読みなおすと、ヒントらしきものも書かれておりかなりフェアであると感じた。