七河迦南のレビュー一覧

  • 七つの海を照らす星
    素晴らしかった。児童養護施設が舞台ということでふわふわした感動ものだったりしたら嫌だなぁと読み始めたのですが全然そんなことなかった。子供たちにとって厳しい現実を彼ら自身が逞しく生きぬいていく様が強く印象に残った。個人的には2話目の話がすごく好きで、真実を隠したまま幸せになる、2人の選択が許させる世界...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    大オチには騙されたが、冬の章だけ読み直すとかなりアンフェアな気が。
    名前の言い切り(冬の章Iの「北沢春菜です」とか)や、瞭の話をしている最中にあえて主語を省略していてその主語が春菜だとか、瞭が誰かに恨まれてなかったかを聞くところとか(春菜が恨まれていなかったかはなぜ聞かないのか)、瞭が屋上で誰と話し...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    最終章、そうきたかーと声が出ました。
    途中まで構成や文体になかなか馴染めず、少し停滞していた時もありましたが、中盤からは惹き込まれて楽しめました。続編期待します。3.5
  • 七つの海を照らす星
    児童養護施設を舞台に展開されるミステリー。短編の中に出てくる人物が実は主人公の近くにいる人間であると言いうのはとても驚いた。途中まで、海王さんは悪い人だと思っていたがそんなことも無くいい人である事が分かり、良かった。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    シリーズものだったのですね。
    前作を知らないので海王さんとやらが正直くどく感じました。前作関係者なのかな?
    前作を読んでいたら最後の衝撃は大きかったかもしれないけれど、今作からだと思い入れが浅い分、周りくどさから何かあると予想できたので、あまり衝撃的ではなく、少し周りくどさだけが印象に残りました。こ...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    物語としては、うーん。レビュー評価が高く、期待しすぎました。

    最後のエピソードなんかは驚かされたし、たくさんの伏線を丁寧に回収していて、よく出来ているんだろうなとは思うものの、「そんな都合よく?」「いや、その要素を答え合わせで足すの?」みたいな感覚が多くていまいち盛り上がれない。自分がミステリーを...続きを読む
  • 夢と魔法の国のリドル(新潮文庫nex)
    2019年33冊目。技巧の素晴らしさに疑問の余地はないけれど、技巧の為の設定になっている気がしたのも事実。
  • 夢と魔法の国のリドル(新潮文庫nex)
    夢と現実の世界それぞれで事件が起こり、主人公とその彼氏が謎を解くお話。

    夢の中では世界最悪の存在魔王襲撃事件、現実では殺人事件が起こります。

    ・「夢の中で起ったと思っていた事が「実は現実で起きた事」と考える事で事件が解決する」

    ・「夢の中での出来事なしには現実の事件を解決する事は難しい」


    ...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    前作「七つの海を照らす星」の続き(というよりは同じ舞台設定)だったようだが、気づかず読み出してしまった。読んでいなくてもそれほど大きな問題はないが、どんでん返しのインパクトは、やはり前作を読んでいたほうが大きかったのではなかろうかと思われる。その意味で少し損した気分。
    この1年に起きた学園での事件の...続きを読む
  • アルバトロスは羽ばたかない
    読みながら何かが隠されているような違和感をずっと感じていたら、ああ、そういうことでしたか。こういうトリック(?)はミステリの世界ではよくあることなのでしょうか。
    このシリーズをもっともっと読みたいのに2作目でヒロインにこの仕打ちはひどい。どのように復帰させてくれるのか期待しています。
  • アルバトロスは羽ばたかない
    面白かったよー。さらりと読める本格ものを求めていたのに思ったより凝った仕掛けで満足満足。
    「転換」へのこだわりを感じる一冊。違和感の正体には気づけても、それによる帰結に気づける人はいるのだろうか。全然わからんかったなぁ。
    登場人物がポンポン出てきて焦る、こういう感じの物語かなと思ったらなんのことはな...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    鮎川哲也賞受賞ということで読んでみた。
    全7話で、舞台・登場人物は同じ。養護施設で働く主人公が日々の生徒たちとのかかわりあいの中で知ることになる施設にまつわる不思議な話。それを安楽椅子探偵役?の相談員が話だけで解決していく。さらに7つ目の話で、この6つの話が全て一つの時系列に見事につながっていく展開...続きを読む
  • 七つの海を照らす星
    児童養護施設を舞台に、日常の謎を追うというもの。その重いテーマ性にもかかわらず、著者のみずみずしい文章のタッチと主人公の性格ゆえか、思ったよりも重くは感じられない。マイノリティあるいは社会的弱者に対して、わたくしたちはいかに関わっていくか、ということを考えていく上で、考えさせてくれる作品です。
  • 七つの海を照らす星
    表紙に惹かれて読んでみたら、思いのほか面白かった。ただ、謎解きがやや強引すぎるかな?という話もちらほら・・・。でも、最後で全ての話が一つに繋がってたのには驚かされました。