七河迦南のレビュー一覧

  • アルバトロスは羽ばたかない

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    総合評価 ★★★★★
     前作,「七つの海を照らす星」を読んでから読んでほしい逸品。「七つの星を照らす星」を読まずに,この作品から読んでも十分楽しめるが,最後の衝撃は★2つほど下がってしまうだろう。この作品のキモは,メインとなる物語の語り手である「私」が前作「七つの海を照らす星」の語り手であった「北沢春菜」ではなく,北沢春菜友人の「野中佳音」であるという叙述トリックが使われている点である。そして,七海西高校の屋上から転落して意識不明の重体となっている女性が「鷺宮瞭」ではなく「北沢春菜」なのである。屋上から墜落した女性を「鷺宮瞭」だと誤信させる叙述トリックが仕掛けられている。確かに,読んでいる途中

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    2018年09月28日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    まさかの冒頭からのミスリード。すっかり騙された!読み返してみれば、犯人も最初にちゃんと書いてある!読者の先入観と文章表現でここまでできるとは!
    連作短編ミステリーで、日常の謎は先の読めるものもあったけど、前作よりも納得感のいく仕上がり。大枠は転落事故を追う探偵小説。入れ子構造で、辻褄が合わないなと読んでいて若干混乱するのも作者の計算の内だったというわけで…。
    日常パートがなーんだその程度のミスリードか。なら本題の結末もだいたい読めるな、なーんて決して油断してはいけない作品。

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    2018年05月13日
  • 七つの海を照らす星

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    初読の作者ですが、これはすごい‼︎
    「七海学園」という児童養護施設を舞台とした日常ミステリーとなっております。
    ポイント①:7編の連続短編小説であり、1編の長編小説でもあります。
    ポイント②:児童養護施設という今までにあまりないテーマを用いています。
    ポイント③:とにかく伏線が凄い!(ここまで伏線回収が素晴らしい作品ははじめてかもしれません)
    ポイント④:未読の方は人生を損しています(笑)
    などのポイント要素が盛りだくさん。これはもう読むしかないでしょう(笑)
    未だ未読の方は是非ご覧になって下さい!

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    2018年05月06日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    2018.04.08

    児童養護施設・七海学園シリーズ2作目
    母親に殺されかけた子 スタジアムでの大量失踪事件 寄せ書きを隠す事件 子供の面会を迫る父親 の短編4つと、全体を通しての墜落事件

    トリックが秀逸かつ伏線も各所に丁寧に散りばめられている

    仕掛けありきで話がしょーもないということもないのもイイ

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    2018年04月09日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    良い話だなぁ、悲しい話だなぁ、では終わらない、これはミステリなのだ。    
    短編を連作した長編ミステリ。凄まじい読み応え。    
    ガツンと頭をトンカチで打たれたような衝撃。        

    でも……だけど……しかし……、またいつもの日常の七海学園の日々を読むことができるのか……、切実な問題である。

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    2018年03月15日
  • 七つの海を照らす星

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    これは凄い。   凄い小説だ。    
    なんとか賞受賞と聞くと、鬼才だとか奇才だとかいうものの内容を連想してしまうのだが、今作は、秀才だ。     
    とても巧く構成されている。そして面白い。   
    児童養護施設の現状についても、勉強させられる。   
    一人ひとりに物語がある。人生がある。 
    だから小説は面白い。   

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    2018年02月05日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    途中から違和感を感じて、視点人物が違っているのではないか、というところまでは思い至るも、最後に現れる光景にはそれ以上の衝撃が待ち受けていた。過酷な環境に生きることを強いられた子供たちの悲痛な叫びと、それに答えようとする大人たちの思いがそれぞれ胸に届いてくる。

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    2017年12月29日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    連作短編集。殺人までは起こらず、いわゆる学園モノの日常の謎作品。正直そんな好きな分野じゃないけど、これ(というか、前作も含めた本シリーズ)は面白い。それぞれの短編集だけでも味わい深いけど、本作に通底する、一番大きな事件にしても、その切なさにやられる。素敵な物語でした。

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    2017年12月25日
  • 七つの海を照らす星

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    連作短編集。「ミステリマストリード」から。七不思議にあやかった学園ミステリ。ありきたりのプロットかなと思ったけど、キャラ設定が魅力的だし、謎解きも納得のいくもので、総じて満足度の高いものだった。最後も綺麗に纏まっていて、読後感も良好。続編が間もなく文庫で登場ってことで、そちらも楽しみです。

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    2017年11月07日
  • 刹那の夏

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    ミステリー短編集。
    どの話も現実世界を舞台にしているようでズレている、不思議な世界観。そしてダーク。
    表題作の「刹那の夏」はレトロな雰囲気と田舎の子供たちの様子がなんだか懐かしくて好き。

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    2026年02月07日
  • わたしがいなくなった世界に

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    前作までの説明がほとんど無いため、この本だけ読んでも楽しめるのか?
    特に刹那の夏は上下巻と言えるくらいです

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    2026年01月30日
  • 刹那の夏

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    被災地にボランティアとして滞在中、その滞在先の若者から「死んだ伯父の残したボトルシップ」を見せられる。ボトルシップの謎のため、残された日記をもとに伯父の子ども時代を紐解いていく─

    表題作のうつくしさと残酷さ、奇跡的、いや悪魔的な偶然を下地にした真相の凄まじいこと!
    "奇跡の道"を駆ける後ろ姿、水満ちる岩屋のなかで見つめ合うふたり、その枠外の残酷さをまぶたの裏に想像して、うつくしさに悶絶する。
    短編集でぜんぶ楽しめたけど、「刹那の夏」は幻想的な文章で描かれる子どもたちのひと夏にどっぷり浸かれる名作。

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    2026年01月19日
  • わたしがいなくなった世界に

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    ネタバレ

    待ってました。お帰りなさいの作家さん。とても言葉を大事にしていて、安定の回文にシンメトリー。今回は小説の人称「わたし」に切り込みつつ、ASDにも焦点を当てる。
    一作に詰め込みすぎなくらいのボリューム満点の連作ぶり。ただ、文章の言い回しは過去作よりもわかりにくい部分があり、読み返すこと幾たびか…。
    人の成長に明るい光と希望を与えてくれる作家さんなので、さらなる作品をたくさん生み出してくれることを切に願う。

    お父さんに見えない鏡の世界について、ちょっとだけ、加納朋子さんのおじいちゃんと孫の話を思い出して、まさかのネタ被りじゃないよねとヒヤヒヤしてしまった。
    アルバトロスは細部を忘れてしまったので

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    2026年01月13日
  • 空耳の森

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    七河迦南「空耳の森」
    子どもたちの過酷な現実と幻想的な文章が混じり合い痛切なメッセージがあちこちから響いているような短編集。どれもおもしろいがラストシーンのうつくしさが……現れて駆けていく子どもたちのシーン繰り返し読んじゃった。
    シリーズじゃないふうだけどしれっと七海学園シリーズの登場人物たちがたくさん出てくるので順番に読んだほうがいい。もうこの子どもたちがみんな卒園して大人になるまで読ませてくれ……頼む……みんな健やかに……

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    2026年01月13日
  • 七つの海を照らす星

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    おもしろかった!
    児童養護施設「七海学園」で囁かれる不思議を保育士と児童福祉司が紐解いていく。
    子どもたちの置かれる様々な環境、制度の問題を浮き上がらせながらも、希望の星を指し示すミステリ。
    子どもたちを見守る大人のまなざし、子どもの感情の瑞々しさと時として大人より鋭利で冷めきった視線、それらを幻想的に描写するうつくしさ。
    ラストちょっと泣いたわ。

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    2026年01月11日
  • 刹那の夏

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    久し振りに読めたなぁ〜って思う作家さん。シリーズの新刊も最近出たらしいのでそちらも気になってます。わりと暗めなテーマな作品が多いと感じた短編作品が篇でしたが、この作家さんの独特な作風雰囲気と力量でスルッと読めるお話だったなぁ〜って印象です。作中にスルッと散りばめられた謎や演出に久し振りに流石だなぁ〜って感嘆させらせました。(^_^)b

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    2025年12月20日
  • わたしがいなくなった世界に

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    七海学園シリーズ最新作。

    ずっとシリーズ見ていると、子供達の成長を感じられる一冊。子供の活躍シーンがいつもより多い印象。特に葉子がなんだかんだで他人を気にしたりお節介をやく姿にじんわりくる。

    今作も子供の特性と謎を上手くかけ合わせたミステリになっていて面白かった。‥‥所々、上手く行きすぎでは?というところもありましたが。

    『アルバトロスははばたかない』の経験から迷いも生じていた主人公だけど、この小説を経て新たにした思いも、温かみを感じさせるもので良かった。いいエンディングだったなと思います。

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    2025年11月24日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    ※この作品だけでなく、前作『七つの海を照らす星』の内容にも少し触れます※


    初読時は☆3、作品のネタを知ったうえで読みなおすと☆4、そんな感じです

    今一つ描写がわかりにくく感じてしまうような記述の仕方が引っかかってしまい、素直に楽しめませんでした
    再読したら「伏線だったのか!」という場面もこういった叙述トリック作品の醍醐味だとは思うのですが、その初読時に覚える違和感がちょっと大きすぎたかなぁと

    でも再読したら納得の連続です
    読書体験で重要視するポイントをどこに置くかで、人によっての評価が変わってきそうな作品だなと思いました


    前作に絡んだ感想

    解説でも触れられている
    「真相が明らかに

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    2025年09月05日
  • 空耳の森

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    七河迦南さん続けて3冊目。様々な仕掛けが施されたミステリ短編集。

    短編ごとに結構面白い(奇抜な?)真相が用意されていて飽きません。更に読み進めるほど短編同士のリンクが浮かび上がってくるので考察も捗ります。
    一通り考えた後、考察サイトを見たりすると、新たな発見があったりして楽しい。

    ・・・同作者の『七つの湖を照らす星』、『アルバトロスは羽ばたかない』を読んでから本書を読んだ方が絶対に楽しめます!

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    2025年09月01日
  • 空耳の森

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    日常の謎系の短編集。どの作品も独立した話で、様々な切り口から見事に着地する"ミステリ"。あっという間に読み終えました。満足感たっぷり。
    登場人物が共通していたり、あの"七海学園"の話もあり、できれば既刊2作も合わせて読むのをお勧め。

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    2025年05月26日