七河迦南のレビュー一覧

  • アルバトロスは羽ばたかない

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    途中から違和感を感じて、視点人物が違っているのではないか、というところまでは思い至るも、最後に現れる光景にはそれ以上の衝撃が待ち受けていた。過酷な環境に生きることを強いられた子供たちの悲痛な叫びと、それに答えようとする大人たちの思いがそれぞれ胸に届いてくる。

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    2017年12月29日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    連作短編集。殺人までは起こらず、いわゆる学園モノの日常の謎作品。正直そんな好きな分野じゃないけど、これ(というか、前作も含めた本シリーズ)は面白い。それぞれの短編集だけでも味わい深いけど、本作に通底する、一番大きな事件にしても、その切なさにやられる。素敵な物語でした。

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    2017年12月25日
  • 七つの海を照らす星

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    連作短編集。「ミステリマストリード」から。七不思議にあやかった学園ミステリ。ありきたりのプロットかなと思ったけど、キャラ設定が魅力的だし、謎解きも納得のいくもので、総じて満足度の高いものだった。最後も綺麗に纏まっていて、読後感も良好。続編が間もなく文庫で登場ってことで、そちらも楽しみです。

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    2017年11月07日
  • わたしがいなくなった世界に

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    七海学園シリーズ最新作。

    ずっとシリーズ見ていると、子供達の成長を感じられる一冊。子供の活躍シーンがいつもより多い印象。特に葉子がなんだかんだで他人を気にしたりお節介をやく姿にじんわりくる。

    今作も子供の特性と謎を上手くかけ合わせたミステリになっていて面白かった。‥‥所々、上手く行きすぎでは?というところもありましたが。

    『アルバトロスははばたかない』の経験から迷いも生じていた主人公だけど、この小説を経て新たにした思いも、温かみを感じさせるもので良かった。いいエンディングだったなと思います。

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    2025年11月24日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    ※この作品だけでなく、前作『七つの海を照らす星』の内容にも少し触れます※


    初読時は☆3、作品のネタを知ったうえで読みなおすと☆4、そんな感じです

    今一つ描写がわかりにくく感じてしまうような記述の仕方が引っかかってしまい、素直に楽しめませんでした
    再読したら「伏線だったのか!」という場面もこういった叙述トリック作品の醍醐味だとは思うのですが、その初読時に覚える違和感がちょっと大きすぎたかなぁと

    でも再読したら納得の連続です
    読書体験で重要視するポイントをどこに置くかで、人によっての評価が変わってきそうな作品だなと思いました


    前作に絡んだ感想

    解説でも触れられている
    「真相が明らかに

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    2025年09月05日
  • 空耳の森

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    七河迦南さん続けて3冊目。様々な仕掛けが施されたミステリ短編集。

    短編ごとに結構面白い(奇抜な?)真相が用意されていて飽きません。更に読み進めるほど短編同士のリンクが浮かび上がってくるので考察も捗ります。
    一通り考えた後、考察サイトを見たりすると、新たな発見があったりして楽しい。

    ・・・同作者の『七つの湖を照らす星』、『アルバトロスは羽ばたかない』を読んでから本書を読んだ方が絶対に楽しめます!

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    2025年09月01日
  • 空耳の森

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    日常の謎系の短編集。どの作品も独立した話で、様々な切り口から見事に着地する"ミステリ"。あっという間に読み終えました。満足感たっぷり。
    登場人物が共通していたり、あの"七海学園"の話もあり、できれば既刊2作も合わせて読むのをお勧め。

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    2025年05月26日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    読みにくいなぁとか、この受け答え引っかかるなと思っていたけど、最終章を読んで納得。
    ちょっと無理やりな気もするけど、してやられて、楽しめました!

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    2025年05月05日
  • 七つの海を照らす星

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    児童養護施設の子達目線かと思いきや先生が主人公。
    もっと子供たち同士のやり取りが多かったら良かったかな〜。
    亜希がメインの話もあると思ったのになかったのが1番ざんねん!




    7つあるうちの1つ目が1番良かった。
    夏期転住もいいんですが全体的に話が短かくてもっとやり取りとか細かく入れてほしいし、謎を解くのが先生だけなのが飽きてくる。短いスパンで繰り返しがあるから仕方ないけども、1つくらい子供たちが主導して謎を解くパートがあれば飽きなかったかも。

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    2025年04月10日
  • 七つの海を照らす星

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    ネタバレ

    主人公の学園の子供たちへの二人称が「アンタ」なのがちょっと気になった。サバサバした性格を表したかったのかな?
    児童養護施設の子供たちの問題を絡めながら幽霊やちょっとした事件を解決していく…
    トンネルで聞こえた天使の声の不思議だけ、ちょっと真相が意味わからなかった…そんな勘違いする?

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    2025年03月02日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    目次のプロローグからエピローグと一段落としての冬の章とその間の春からの4章の違いに気づく所がこのミステリーのキモ。
    文化祭に起きた屋上からの転落事故をめぐる考察。児童養護施設の職員春菜先生の一生懸命な児童への思いと児童達に起きた事件も面白かった。

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    2025年02月01日
  • 七つの海を照らす星

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    内容はすごく良かったです。
    短編集であり、長編でもあります。
    最後に全てが繋がった時は鳥肌が立ちました!
    ただし、個人的に少し読みづらかったです。
    (体調が悪かったのかな?)
    結構時間かかりました!
    某作品に似ています笑
    次作も早く読みたいです。

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    2024年09月24日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    前回の『七つの海を照らす星』の続編的作品。
    文化祭で起きた転落事故が縦軸となり、季節毎に起きた七海学園での事件と交錯しながら物語が進んでいく。
    母子家庭や施設内暴力など様々な問題を抱えた硬派な所と、本格ミステリーが融合していてとても面白かったです。硬派な中にある、海王さんの優しさが響いてとても良いコントラストだと思いました。
    そして、縦軸の事件の真相には度肝を抜いたなぁと。
    語り部が春菜では無く友達の佳音だったのは本当に驚いた。一人称が「わたし」で統一されているせいか、全く違和感を感じなかったです。
    前回の読書から長い時間が経ってしまったので真相がわかった瞬間はあまり驚きを感じることが出来ずス

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    2023年12月10日
  • 七つの海を照らす星

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    おもしろい!
    児童養護施設を舞台に主人公の春菜が探偵役の烈海王と共に謎を解決していきます。


    全ての謎がちゃんと物語を読んでいれば解けるようになっていて読んでいて気持ちよかったです。


    さらに最後の伏線回収が気持ちいいー笑
    続編も絶対読む!

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    2022年01月27日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    あちこちに張り巡らされた伏線を徐々に回収し、最後は綺麗にまとまっていた印象。逆に言えばそのために引き伸ばされた作品。1番キモとなる文化祭の事件はそうはならないだろって方向に事が運んだ結果ややこしくなっていた。突き落とした後バレなかったトリック(?)があれならもっと誰にでも出来てしまうなぁと感じた。動機がないけれど。

    ヴァーミリオンサンズの謎は僕には閃かず、意外性もあったので良かった。

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    2021年05月25日
  • 夢と魔法の国のリドル(新潮文庫nex)

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     平成28年に新潮社から刊行された『わたしの隣の王国』が文庫化に伴い改題、改稿された作品。

     高校生最後の日に、研修医の彼氏・優と巨大テーマパーク・ハッピーファンタジアにデートに来た主人公の杏那。しかし優とはぐれた杏那はひとり不思議な世界に迷い込んでしまう。そこは一見現実のテーマパークのようでいて、キャラクターたちが実際に生きている夢と魔法の国だった。どうやらその異世界には魔王の脅威が迫っており、それに対抗するために杏那は現実世界から呼ばれたらしい。

     一方で現実世界に残った優は杏那を探そうとするが、パークの研究所で密室殺人事件に遭遇し、成り行きから犯人捜しを始めることになる。異世界におけ

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    2019年07月18日
  • 七つの海を照らす星

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    ネタバレ

    児童養護施設を舞台に、子どもたちを巡る日常の謎をテーマにした短編集。六つの物語が最後に収斂するつくりはすごいな、と思いました。鮎川賞受賞作ということは、デビュー作なのでしょうが、解説にもある通り、伏線のはり方や読者を上手に誘導していく書き方は完成度の高さを感じます。「夏季転住」とか伏線でだいたいオチの予想がついたのですが、最後の七章でそれをひっくり返してしまうのも驚き。個人的には人の優しさがほの温かい「裏庭」が好きです。

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    2019年05月27日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    学校の屋上から転落事故が起きた。自殺か事件か・・。前著「七つの海を照らす星」での児童養護施設・七海学園をベースにしたミステリー。

    こう来たか!と思わせられる最後。楽しめました。
    ただ、前作同様、自分は人名を覚えるのが不得意なので、すこし理解できてなく読んだため、消化不良な箇所もあった。やっぱり人名をメモしながら読めばよかった。

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    2019年05月15日
  • 七つの海を照らす星

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    児童養護施設・七海学園を舞台としたミステリー。

    同じ主人公での7つの物語があとで繋がってくる、よく考えられた物語。個人的には人名を覚えるのが不得意なので、その緻密な物語設定が理解できず、楽しめてないように思う。
    人名をメモしながら読めばよかった。

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    2019年05月15日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    やられた。久しぶりに。
    日常の謎的な連作集なのだけど、それがある事件へと繋がる。
    いやはや、この手の作りはわりとありがちなのに、今回は完敗。

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    2018年11月15日