七河迦南のレビュー一覧

  • わたしがいなくなった世界に

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     少女が目撃した『未来の殺人』、駅伝大会の途中で姿を消した少年ランナー、「あなたはあの人を殺した」という不可解な手紙など身の回りで起きる謎を解き明かす七海学園シリーズ最新作で、魅力的な謎解きは健在でそれに加え施設で暮らす子供達の成長や変化が物語に深みを与えていて素晴らしかった。

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    2025年11月29日
  • わたしがいなくなった世界に

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    はじめに言います。このレビューは偏ってます。
    なぜなら自分が発達障害だから、メインのネタの意味が理解できるからです。
    だからこそ、ミステリとして好きだが、この作品を傑作として賞賛出来るかはわからない、なぜなら発達障害の自分に理解出来るって普通の人にこの感覚理解できる?って。
    なおかつ前作から15年って長いよ。前作の犯人忘れてるよ。

    3075冊
    今年303冊目

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    2025年11月29日
  • 空耳の森

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    ネタバレ

     吹雪の山小屋で迫り来るサスペンスから衝撃の結末までを綴った『冷たいホットライン』や男女の恋愛模様が思いがけない形へと収束していく『It's only love』など九編の短編が収録されたミステリーで、それぞれの謎解きと登場人物の精緻な心理描写が一つ一つの物語に深みを出していて面白かった。また前作、前々作の舞台の七海学園が出てきたのも良いファンサービスだった。

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    2025年11月18日
  • 七つの海を照らす星

    匿名

    ネタバレ 購入済み

    児童養護施設に潜む謎を通して子どもたちの悩みを見ていく短編集。そしてその謎が一つに繋がった時思わず唸る。

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    2025年09月11日
  • 七つの海を照らす星

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    連作短編集。児童養護施設「七海学園」に勤める保育士・春菜の視点で語られる七つの不思議。

    不可思議な事柄に触れていく中で見えてくる側面。

    読み進めていく中で頭の片隅に置いてきてしまったモノがそれぞれビシッとハマっていくのが面白かった。

    文章や言葉の言い回しが綺麗。

    ミステリーでありながらも読後感も爽やかでとても好き。

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    2024年12月25日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

     駄目だ、面白すぎるし素晴らしすぎる、まず読後にこの感想が浮かんだ。児童養護施設・七海学園の子供たちが通う高校の文化祭で起きた校舎屋上からの転落事件をそれ以前の春から秋に起きた4つの不可思議な事件を通じて解決していくミステリー要素とある一行で話の全体像がガラッと変わる構成、そして施設で暮らす子供たちや回りの大人たちが少しずつ変わっていく姿など最後まで余すところなく楽しめた。また「これは前作と合わせて一つの作品とも取れるかもしれない。」という感想も浮かんだ。

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    2024年12月14日
  • 七つの海を照らす星

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     児童養護施設・七海学園に勤める主人公の視点で描かれる日常の謎を扱ったミステリーで、密室状態での人間消失、謎の囁きが聞こえるトンネルという不可思議な事件の数々を解決していくのと同時に施設で暮らす子供たちや職員たちの人間模様が面白く、最後の章で明かされる真相に心底驚かされた。多くの絶賛の声が寄せられるのも納得。

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    2024年12月14日
  • 七つの海を照らす星

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    児童養護施設・七海学園で起こる不思議な現象に、新米保育士の北沢春菜は、児童保育司の海王と共に挑む。
    いわゆる日常の謎系ミステリで、ネガティブな面も描きつつ希望につながる傑作です!
    ネタバレ無しの紹介は非常に難しいのですが、傑作ミステリ間違い無しなので、未読の方は是非!

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    2024年05月07日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    「七つの海を照らす星」が素晴らしい作品でしたので、続編も気になり手に取った本書。
    最終章でのあの1行で、まさか叙述トリックによるどんでん返しが使われていたとは思わず驚愕しました。この本に出会えた事に感謝を。

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    2023年06月06日
  • 七つの海を照らす星

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    ネタバレ

    心が温まり未来の希望に満ち溢れた素敵なミステリーでした。短篇集ではあるものの一話一話にしっかりとしたトリックがあり、「そういうことか」と毎話驚かされました。
    最後の章で、これまでの短編が全て繋がる所には興奮しました。
    この作品に巡り会えたことに感謝を。

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    2023年06月03日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    前作(7つの〜)から連続して読みました。評判良かったので期待してましたが…完全にやられました!このどんでん返しは、自分の中では、『葉桜の〜』、『イニシエーション〜』並の衝撃でした。しかも、まさかの主人公の勘違いというあり得ない結末。それも、あまりいい方向ではないはずなのに、何故か読後感は悪くない。あとがきにもありますが、これは前作から読むとその衝撃度が倍増すること間違いなしですね。でも、面白い!作者の緻密さに完敗です。

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    2021年09月05日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    読書会メンバが揃って推してきたのもあって、さすがに素晴らしい作品。衝撃度では、ここ数年で一番。最後に色々と込み上げてくるものがあった。

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    2021年02月06日
  • 七つの海を照らす星

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    家庭では暮らせない子どもたちの施設・七海学園で起きる、不可思議な事件の数々。そこで働く保育士2年目の春菜と謎解きを大きく助けてくれた児童福祉司海王。

    第18回鮎川哲也賞受賞作にしてデビュー作ですが、プロ作家の別ペンネームなのでは――?そう疑われたという程の完成度。
    構成から登場人物からミステリまで、すべての完成度が高い。児童福祉に造詣が深くて、かといって子どもたちにも寄り過ぎず、絶妙なバランスで描かれたこの世界、本当に素晴らしかったです。

    扱っている題材は重たいものです。
    それが、海に近い田舎を舞台に、心地いい風を自然を感じつつ繰り広げられ、暗くなり過ぎない。思わず夢中になって読みました。

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    2020年08月08日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    全体を貫く冬の章と、春、夏、初秋、晩秋と続く短編。構成がとても巧みです。解決に至る終盤で思わず声が出ちゃったけど、なんか気持ちいい解決編だった。これは答えを知った上で、もう一度頭から読みたい。

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    2018年09月28日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    総合評価 ★★★★★
     前作,「七つの海を照らす星」を読んでから読んでほしい逸品。「七つの星を照らす星」を読まずに,この作品から読んでも十分楽しめるが,最後の衝撃は★2つほど下がってしまうだろう。この作品のキモは,メインとなる物語の語り手である「私」が前作「七つの海を照らす星」の語り手であった「北沢春菜」ではなく,北沢春菜友人の「野中佳音」であるという叙述トリックが使われている点である。そして,七海西高校の屋上から転落して意識不明の重体となっている女性が「鷺宮瞭」ではなく「北沢春菜」なのである。屋上から墜落した女性を「鷺宮瞭」だと誤信させる叙述トリックが仕掛けられている。確かに,読んでいる途中

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    2018年09月28日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    ネタバレ

    まさかの冒頭からのミスリード。すっかり騙された!読み返してみれば、犯人も最初にちゃんと書いてある!読者の先入観と文章表現でここまでできるとは!
    連作短編ミステリーで、日常の謎は先の読めるものもあったけど、前作よりも納得感のいく仕上がり。大枠は転落事故を追う探偵小説。入れ子構造で、辻褄が合わないなと読んでいて若干混乱するのも作者の計算の内だったというわけで…。
    日常パートがなーんだその程度のミスリードか。なら本題の結末もだいたい読めるな、なーんて決して油断してはいけない作品。

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    2018年05月13日
  • 七つの海を照らす星

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    初読の作者ですが、これはすごい‼︎
    「七海学園」という児童養護施設を舞台とした日常ミステリーとなっております。
    ポイント①:7編の連続短編小説であり、1編の長編小説でもあります。
    ポイント②:児童養護施設という今までにあまりないテーマを用いています。
    ポイント③:とにかく伏線が凄い!(ここまで伏線回収が素晴らしい作品ははじめてかもしれません)
    ポイント④:未読の方は人生を損しています(笑)
    などのポイント要素が盛りだくさん。これはもう読むしかないでしょう(笑)
    未だ未読の方は是非ご覧になって下さい!

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    2018年05月06日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    2018.04.08

    児童養護施設・七海学園シリーズ2作目
    母親に殺されかけた子 スタジアムでの大量失踪事件 寄せ書きを隠す事件 子供の面会を迫る父親 の短編4つと、全体を通しての墜落事件

    トリックが秀逸かつ伏線も各所に丁寧に散りばめられている

    仕掛けありきで話がしょーもないということもないのもイイ

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    2018年04月09日
  • アルバトロスは羽ばたかない

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    良い話だなぁ、悲しい話だなぁ、では終わらない、これはミステリなのだ。    
    短編を連作した長編ミステリ。凄まじい読み応え。    
    ガツンと頭をトンカチで打たれたような衝撃。        

    でも……だけど……しかし……、またいつもの日常の七海学園の日々を読むことができるのか……、切実な問題である。

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    2018年03月15日
  • 七つの海を照らす星

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    これは凄い。   凄い小説だ。    
    なんとか賞受賞と聞くと、鬼才だとか奇才だとかいうものの内容を連想してしまうのだが、今作は、秀才だ。     
    とても巧く構成されている。そして面白い。   
    児童養護施設の現状についても、勉強させられる。   
    一人ひとりに物語がある。人生がある。 
    だから小説は面白い。   

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    2018年02月05日