あらすじ
職場復帰をめざしリハビリに励んでいる児童養護施設・七海学園の保育士・北沢春菜。七不思議が伝わる学園では、彼女が不在の間にも子どもたちの身辺で不思議な出来事が続いていた。一緒に終点まで乗ったはずの循環バスの中から忽然と消えた少女。かつて母の死期を予知した少女が目撃した“未来の殺人”。駅伝大会の中継地点で襷を渡し終わるとともに消失した少年ランナー。そして学園内のあちこちでは、殺人を告発する宛名のないメッセージが現れ──。『七つの海を照らす星』『アルバトロスは羽ばたかない』の感動と驚愕が甦る、シリーズ完全新作!
...続きを読む感情タグBEST3
Posted by ブクログ
今回もめちゃくちゃ心に響いた……。いつかは主題に置くのだろう、と思っていた自閉症スペクトラムの子どもを芯に据えて描かれた七海学園シリーズ最新作。
春菜と海王さんの発達障害とは、の場面が顕著だが、現在時点での自閉症スペクトラムがどのように研究され、そこにどんな人たちが生きていて、どんな困難があるかを知って欲しい、という気持ちが物語を通して伝わってくる(もちろん専門書で学ぶべきだが、色んな世界に触れるきっかけになる)。
謎の鮮やかさ、幻想的でうつくしい文章、巧みな物語運び、人物描写の機微、素晴らしかった。
春菜が退職するまで七海学園を追わせてくれ……
Posted by ブクログ
少女が目撃した『未来の殺人』、駅伝大会の途中で姿を消した少年ランナー、「あなたはあの人を殺した」という不可解な手紙など身の回りで起きる謎を解き明かす七海学園シリーズ最新作で、魅力的な謎解きは健在でそれに加え施設で暮らす子供達の成長や変化が物語に深みを与えていて素晴らしかった。
Posted by ブクログ
はじめに言います。このレビューは偏ってます。
なぜなら自分が発達障害だから、メインのネタの意味が理解できるからです。
だからこそ、ミステリとして好きだが、この作品を傑作として賞賛出来るかはわからない、なぜなら発達障害の自分に理解出来るって普通の人にこの感覚理解できる?って。
なおかつ前作から15年って長いよ。前作の犯人忘れてるよ。
3075冊
今年303冊目
Posted by ブクログ
待ってました。お帰りなさいの作家さん。とても言葉を大事にしていて、安定の回文にシンメトリー。今回は小説の人称「わたし」に切り込みつつ、ASDにも焦点を当てる。
一作に詰め込みすぎなくらいのボリューム満点の連作ぶり。ただ、文章の言い回しは過去作よりもわかりにくい部分があり、読みかすこと幾たびか…。
人の成長に明るい光と希望を与えてくれる作家さんなので、さらなる作品をたくさん生み出してくれることを切に願う。
お父さんに見えない鏡の世界について、ちょっとだけ、加納朋子さんのおじいちゃんと孫の話を思い出して、まさかのネタ被りじゃないよねとヒヤヒヤしてしまった。
アルバトロスは細部を忘れてしまったので再読必須。