井上達彦のレビュー一覧
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自分自身、1年前まで経営専門職大学院に通っていただけに、在学時代に出会いたい本であった。
経営学における「ブラックスワン(=ありえないような発見)」は、統計分析による研究よりも、事例研究によって明らかになることが多い。
著名なマネジメント学会誌『アカデミー・オブ・マネジメント・ジャーナル(AMJ)』の受賞論文の多くは後者によるものであり、本書ではアワードにおける最優秀論文の解説を通じて、“通説”を覆した事例研究とその方法論を解説している。
「ブラックスワン(という事象)」に関してというよりは、「ブラックスワンを発見するに至るまでのアプローチ」について書かれているため、経営学を学ぶ大学生・院生 -
Posted by ブクログ
5つの経営の常識に反するケーススタティを取り出して説明している。
1. 凋落している教会の再生事例。リーダーシップ(通常、変革には最も重要とされる)とは異なる細かいアクションの積み重ねで組織の方向性が大きく変わった。
2. オンラインに対する新聞社のアクション。複数社が同時に同じ経営課題に対処し、論争のある環境変化に対して硬直的加重なんかという疑問に対してそのケースでは、素早く行動する経営と硬直的な経営の2つの相反する行動がそれぞれの新聞社で見られた。8社中ほとんどがオンライン子会社など新組織は素早く設立したが、その新組織に対してはトップダウンで行動を決定し、結果としてそのオンライン対応新組織 -
Posted by ブクログ
日経新聞の日曜日の書評欄で知った本。
タイトルが判りづらいし、映画「ブラックスワン」のことかと勘違いさせる危険大。
アカデミー・オブ・マネジメントの再優勝論文賞を受賞した学術研究を通し、ケース・スタディ=事例研究という学問を紹介する内容。
統計学が全体的傾向を把握する手法なのに対し、あり得ないと思われている事例に注目していく辺りに特徴がある。先端事例、代表事例、逸脱事例、原型事例などの解説もあり、判り易い。
紹介されている事例研究は、予言を外しまくりながら団結を強めるカルト教団、リーダー不在で劇的変化を成した教会、脚本家とスカウト側のプロデューサー、スタジオ役員の両面から見た採用のプロセ -
Posted by ブクログ
ネタバレ製品レベルの模倣と仕組みレベルの模倣がある。
〈遠い世界からの正転模倣〉
①単純にそのまま持ち込む
②状況に合わせて作り替える
③新しい発想を得る
〈ビジネスモデルの要素〉
・ポジションの取り方
・提供している顧客価値
・課金の仕組み
・主要業務の活動
・鍵となる経営資源
〈モデリングの手順〉
①自社の現状分析
②参照モデルの選択
③あるべき姿の青写真を描く
④現状とのギャップを逆算する
⑤変革を実行する
どこの起業を模倣するか?
どの部分を模倣するか?
単純摸倣?反面教師?横展開?自己否定?
どのように自社に生かすか?
一見ん単純に見えるビジネスモデルに置いても、深く分析することが