タレブの本やナタリー・ポートマンの映画とは関係ない。AMJ(Academy of Management Journal)の優秀論文のうち、ケーススタディの手法を利用したものを紹介。アカデミックなケーススタディの方法論を説明するとともに、その方法論が研究以外の実践にどう活用できるかを示す。実務家の人にはアカデミックなケーススタディがどのように行われているかわかるし、ビジネススクールの人には教育のためのケーススタディと研究のためのケーススタディとの違いやHBRの論文と学術論文との違いがわかる。論文書く人には優れたケーススタディのレビューとして使える。
個人的には1章、2章、3章がとてもいい。とくに、2章はEisenhardtのメソッド(89年のやつ)を利用した論文で、メソッドが実際の研究にどう適用されたのかがよくわかり、たいへん参考になる。