フランシス・ハーディングのレビュー一覧

  • 呪いを解く者

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    フランシス・ハーディングの過去作品だと主人公が女の子だったがここに来て初めての男の子!そしてその相棒はフランシス・ハーディングお得意のダウナーめ女の子でハーディング作品が好きな人にはとにかく刺さるファンタジーだった。ガラスの顔がいけた人はおそらくこれもいけるが、ガラスの顔がキツかった人はおそらくこれもキツいと思う。

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    2025年02月22日
  • ささやきの島

    購入済み

    挿絵は多いが中身は濃厚

    日本で訳されている作品には外れがない。挿絵が多く、いつもより短くてシンプルな筋立てだが、いつも通り濃い人生が描かれる。敵に追われ、妨害を乗り越え、舟を進める少年。父に教えられた道を必死にたどるが、なかなかうまくはいかない。ネタバレになるので難しいことは脇に置くと、手に汗握るストーリーは単純におもしろいです。

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    2025年02月16日
  • ささやきの島

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    死者の魂を乗せる船の渡守の父が殺されてしまい、息子のマイロが父の代わりに渡守になる。

    追われながらもちゃんと渡守としての仕事が出来るのか、自分本位で傲慢な人たちとの対峙にハラハラ。マイロは迷いながらも厳しい父とは違って彼らしいやり方で渡守としての仕事を果たす勇気ある姿に胸を打たれた。

    絵と物語の融合が素晴らしかった!

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    2025年02月02日
  • ささやきの島

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    ネタバレ

    容赦のない厳しさ
    その中で彼を導いたもの、父親と渡し守という仕事への誇り
    恐怖と絶望の中にあっても失われない尊厳
    この短いページの中に織り込まれた著者の世界観には驚かされる

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    2025年01月20日
  • ささやきの島

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    「嘘の木」の著者フランシス•ハーディングの最新作はイギリスの絵本作家エミリー•グラヴェットの挿画が付いた120ページの短編。この挿画がよくはまっていて素晴らしい。

    マイロの父親は死者の魂を船に乗せて送り届ける渡守り。島の住人は死者が出るとその靴を渡守りのところへ持っていく。渡守りの仕事は、兄のレイフが引き継ぐことになっていた。そんなある日、領主の娘が亡くなり、父親は靴を受け取った。ところが領主は娘の死を受け入れず、靴を取り返そうとする…

    死とは何か、生きるとはどういうことかを問いかけるファンタジーとして大一級の傑作だと思います。
    父親がマイロではなく兄のレイフを後継者に指名したのは何故か。マイロと同じ14歳の若さで亡くなった領主の娘ガブリエルの望んでいた未来とは何だったのか、読み進めるうちに少しずつ明らかになっていきます。少年マイロの成長の物語として読むこともできます。お薦めです。

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    2025年01月13日
  • カッコーの歌

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    ネタバレ

    フランシス・ハーディングの邦訳2作目。前作「嘘の木」はファンタジーミステリだったが、今作は冒険ファンタジー。

    池に落ちて記憶を失った少女トリス。その日を境に、毎朝耳元でカウントダウンが始まり、異常な食欲に悩ませられる。妹のペンは過剰なまでの憎しみを向けてくるし、死んだ兄の婚約者と両親の間にもトラブルがあるらしい。身の回りで一体何が起きているのか。。。

    序盤は本当に何が起きてるのか分からないのだが、中盤にあることが判明してからようやく話の筋が掴めるようになる。そのことにより登場人物たちの見え方もガラリと変わってしまい、見事な転換。
    終盤の父親に対する指摘が本当にもっともで。いわゆる無自覚な毒親に対する、これでもかと言う正論がスッキリするとともに、強く見えていた父親も人間なのだと気づく娘に胸が熱くなる。

    ミステリ要素は薄めなため、前作の雰囲気を期待するとギャップがあるかもしれないが、純粋な冒険ファンタジーとしては一級品。良かった。

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    2024年06月16日
  • 嘘の木

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    フランシス・ハーディングの作品はカッコーの歌、影を呑んだ少女 ときて3番目に読んだのがこれ。中盤まで嫌〜な大人たちの描写が続き、それに比例するかのようにジワジワと主人公も陰湿な内面が出てくるあたりはいつも通り。周りの陰湿さで言うと上述の2つよりこの本のほうが陰湿で読んでいてゲンナリしてくる。ただ、中盤以降で話が大きく動いていくのは流石で作品のテーマもわかりやすく、『嘘』という事柄が最初から最後まで一貫していたしエンドも投げっぱなしではないところが良かった。残りのハーディング作品も早く読みたい。

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    2024年05月13日
  • カッコーの歌

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    序盤は妹に虐げられてばかりでなんだこの妹は!となり、トリスの視点からなる描写もところどころ何言ってるんだこいつ?となり読んでいてずっとこれが続くのか…とちょっとげんなりしたがなんてことはない。中盤から怒涛の展開で序盤の妹の態度と謎の描写の理由もわかり、後半はもうスピード全開。ジブリ映画を一本観たような感覚になれるし、映画化も全然いけるレベル。文庫版もあるのでフランシス・ハーディングを初めて読むならこれがオススメかも。

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    2024年04月27日
  • カッコーの歌

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    英国ファンタジーってどうしてこんなに魅力的なのでしょうか。ダレンシャンのようなダークファンタジー好きにおすすめ。人間ではない生き物や魔法、少々捻れている人々、ちょっと前に出たあれだ!という伏線回収、きっと大好きなはず。

    子どもが読んでも楽しい。でもトリスの健気さやモズの職人っぷりに心打たれたり、大人の気持ちがさらっと書いてあったりもするので、大人が子どものように夢中になって読む方がもっと楽しめるかもしれません。

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    2024年04月25日
  • 嘘の木

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    ネタバレ

    ・あらすじ
    19世紀英国舞台のフーダニットミステリーでもありファンタジーでもあり、ジュブナイルもの。

    19世紀英国、フェイスは高名な考古学者である父親の仕事の都合でとある島に移住。
    大人しく目立たない存在であろうとするフェイスは、尊敬する父親の秘密と嘘と罪が暴かれるごとにその殻を破って、父親を殺した犯人を突き止めていく。また父親が隠し殺される原因となった嘘を食べて育つ木の正体は…?

    ・感想
    殺人事件が起こるまでは19世紀の厳格な家父長制描写とか主人公が父親を神の如く盲信してたりちょっとイライラもどかしく思いながら読んでたけど、父親が死んでから父親の呪縛と呪いから開放され殻を脱ぎ捨てたフェイスと母親の描写がすごく良かった…。
    ①フーダニットミステリー②嘘の木をめぐるファンタジー③時代故の価値観に苦しめられるフェイスの成長譚という3つの属性がきれいに一つの作品を織り上げていて読み応え抜群
    。
    とても面白かった 。

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    2024年03月03日
  • 呪いを解く者

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    「誰にでも錨がある。」

    人はみなそれぞれに「闇」を抱えて生きている

    人はみなそれぞれに「怒り」を滾らせ生きている

    人はみなそれぞれに「恨み」を隠して生きている

    「恨み」が隠しきれないほどに大きくなったとき〈小さな仲間たち〉は善意から「呪いの卵」という贈り物をくれる


    「闇」に包まれ

    「怒り」に我を失い

    「恨み」があふれて

    「呪い」をかけてしまいそうなとき

    自分には錨があることを思い出せたら
    踏みとどまることができるはず

    「誰にでも錨がある。」

    あなたの錨は誰ですか?

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    2024年02月25日
  • 嘘の木

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    父の死の真相と嘘の木の解明をめぐるミステリー。
    YA向きです。もっと若いとき、できれば主人公と同じ年頃で読みたかったと思います。歳をとって読んでもこれだけ面白いのですから。

    ダーウィンの『種の起源』が発表された頃、まだ女性が自由ではなかった時代の話。
    女性たちとひとくくりにされながらも、登場人物たちがそれぞれの個性を活かしてしたたかなところがグッときました。
    自分にもし娘がいたら、読んでみて、と薦めたくなる本でした。

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    2024年02月21日
  • 呪いを解く者

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    ★5 呪いに影響された世界を救うため旅にでた少年達… 闘いの果てに得た善悪の答えは #呪いを解く者

    ■あらすじ
    湿地と森で構成される原野が広がるラディスが舞台、この世界ではクモに似た小さな仲間によって、人に呪いをかける力を得ることができる。少年ケレンは呪いを解くことができる特技を持っており、かつて鳥にかえられてしまっていた少女ネトルと旅を続けていた。
    呪い人が許せない二人は、呪いに犯された世界を救うために冒険を続ける。果たして呪いはなくなり、人々は幸せになれるのだろうか…

    ■きっと読みたくなるレビュー
    こりゃまた、すごい物語だわ…
    今までに想像したこともなかった世界につれてってくれる。いつも幻想的な世界に誘ってくれるハーディング先生ですが、今回はより一層ダークファンタジー味が強く、もはや別の次元に連れってってくれる傑作。

    理論的な見方しかできない人では正直ついていけません。夢の世界に飛び込む勇気や、経験したことのない世界をビジョン化する想像力が必要になります。なので子どもの頃に戻って、純粋に物語を楽しむのがおすすめ。そうすると、ずっーーと文字をおい続けたくなってくる。そしてそのまま寝ちゃうのが幸せを感じる読み方ですね。

    本作、呪い人VS呪いを解く人の構図で物語が進められる。様々な登場人物たちが呪いに振り回されながら生活をしており、さらにその呪いの原因となる小さな仲間や、統制を目論む政務庁や救済団という組織も絡んでくる。

    そんな複雑難解な世界を、まだ幼い少年少女であるケレンとネトルが、善という信念をもって旅を続けていく。途中で出会う呪われた人々の叫びに対して、彼らはひとつひとつ向き合っていくんですよ…すごくない?もう泣いちゃうんです。またネトルの兄、ヤニックが大好き。カモメの彼は可愛いし、いつも二人を助けてくれる。妹想いの愛情深さが染みますね。

    そして物語の後半あたりからは冒険もクライマックス、闘いの果てに待ち受ける善悪の答えとはなんなのか。この長い物語を読んだ人であれば、シンプルながらも深い意味が胸を貫くと思います。

    ■ぜっさん推しポイント
    我々の世界でも憎む人、憎しみから生まれる武器、そして被害にあう人たちも存在する。一見、憎み攻撃する側が悪いようにも思えるが、果たしてそれが正解といえるのか…何を大事にするかの価値観によって善悪というのは変化する。みんなが幸せになるって、難しいですね…

    ハーディングの作品では、いつも社会を闇を暴いたり救ったりしてくれる主人公は幼い少女や少年たち。彼らの成長は見ていて胸が熱くなるんですが、現実の子どもたちには無邪気でいられる世界であってほしいですね。

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    2024年02月10日
  • 呪いを解く者

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    ネタバレ

    人を呪う
    それほどまでの恨み辛み、そして悲しみ
    呪縛を解き放つための赦しもまた、人の心で
    幾重にも積み重なった重いテーマを、小さき二人に背負わせる
    指先のかじかみ、節々の痛み、飢え
    彼らの痛みは痛烈で今作はまた一段と凄まじい超弩級のダーク加減
    最終的には解いた糸が繋がりを持ち始める
    これまでにない没入感
    なんという作品だ

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    2024年01月10日
  • 影を呑んだ少女

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    ネタバレ

    今月は色々とあり、なかなか読み進めるのが難しかったのですが。

    この作品と出会えた事は縁なのだろうと思います。

    死者の魂を住まわせることが出来る一族の少女の物語は胸打つものがありました。

    人は必ず逝くべき所へいかなくてはならない。
    その事を改めて考えて、生きていかなければいけないですね。

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    2023年09月30日
  • カッコーの歌

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    ネタバレ

    フランシス・ハーディング、一気読み。一番面白かった!次点で「嘘の木」かな。
    本物でない偽トリスが主人公。自分が本物と思っていたのに、いきなりアイデンティティが壊された偽トリス(トリスタ)。記憶も自身の身体も借り物だと知ってもなお、それでも私は生きている!と、命ある限り本物のトリスを助けようとする。借り物であるがゆえに、いびつな家族関係を客観的に理解し、父親ピアスにはっきりと意見をいうところは良かった。
    最後は偽トリスが儚く消えて終わりかと思いきや、しぶとく生き続けるラストも意外で良かった。第一次世界大戦後、信仰への揺らぎ、女性の社会進出など、今までの価値観がすべて覆され、自分たちも変わりつつ、逞しく生きようとする少女たちを応援したい。

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    2023年09月09日
  • 嘘の木

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    【嘘の木】という不気味で謎な植物が謎を解くキーとなっていてダークな雰囲気が漂う物語。
    女性は表舞台に立てず、知識を持っていると奇異な目で見られた時代。好奇心旺盛で知識もある少女・フェイスは鬱屈としていた。そんな彼女だからこそ秘密裏に行動して真相に辿り着けたのだから胸がすく。

    少女が大人の目を掻い潜って謎に迫るハラハラ感が面白くて彼女の成長する姿がYA文学ならではでとても良い。
    フランシス・ハーディングの他の作品も読んでみたい。

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    2023年07月28日
  • 嘘の木

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    登場人物はみんな名前で呼ばれるので、最初の方は誰が誰の父で母で子なのか混乱するが、読み進めていくと意図的にそうしていることがわかってくる。みんな父や母や子である前に一人の人間で、独立した考えを持っているし、必ずしも「正しい」面ばかりではない。
    大人や社会が押し付けてくる「こうあるべき」に疑問を持った思春期の女の子が、危うい橋を渡りながら、自分の生き方を探っていく話。

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    2023年07月03日
  • 嘘の木

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    こんなに贅沢な児童文学もないものだと感じ入りながら、読み応えのある物語を堪能しました。文学小説家としてもフランシス・ハーディングさんは天性の才能を持っている方だな思っております。

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    2023年06月14日
  • カッコーの歌

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    ネタバレ

    ファンタジー小説は自由でいてほしいと思う。

    現実を忘れ、物語に没頭すれば、そこに広がるのは、私たちが知らない世界だ。

    この物語はある一家の物語であり、そこへ紛れ込まされたカッコーの少女の物語だ。

    読み終えるまで、私は彼女と共に冒険をした。
    とても楽しい旅だったと記しておきたい。

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    2022年12月06日