あらすじ
※この商品はタブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。また、文字だけを拡大することや、文字列のハイライト、検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できません。
※この商品は、作品の内容を鑑み、固定レイアウト型で制作した電子書籍です。文字だけを拡大することができませんので、タブレットなど大きいディスプレイを備えた端末で読むことに適しています。文字列のハイライトや検索、辞書の参照、引用などの機能が使用できませんので、ご注意ください。また、お読みになる端末で無料サンプルをお試しいただいた上でのご購入をお願いいたします。※〈森〉に侵食され〈壁〉のなかだけに人が暮らしている世界。〈壁〉の一角〈灰色男の門〉集落に住むフェザーは、冒険心にあふれた少女だった。だが集落のはずれで出会って外の話をしてくれた〈よそ者〉に手ひどく裏切られ、望遠鏡を盗まれたうえに崖から突き落とされてしまった。望遠鏡は〈灰色男の門〉にとってかけがえのないものだ、このままではみんなのもとに戻れない。フェザーはペットのフェレットだけを連れ、〈よそ者〉を追ってひとり危険でいっぱいの森に踏み入った。『嘘の木』の著者がケイト・グリーナウェイ賞受賞の挿絵画家とタッグを組んだ豪華なYAファンタジイ第2弾。
感情タグBEST3
Posted by ブクログ
「こ、これは“ナウシカ”か?」
(第一章を読み進めてる間の感想がこれ!)
「嘘の木」の作者フランシス•ハーディングの新刊は、前作「ささやきの島」と同様、イギリスの画家エミリー•グラヴィエットの挿画付きの短編です。前作の絵とはがらっと変わって、こちらも独特の雰囲気を創っています。
前作「ささやきの島」も素晴らしい物語でしたが、今作も素晴らしい作品です。
“森”に侵食され、「灰色男の門」という名の“壁”の中で生活する人々。冒険心にあふれた少女フェザーは集落のはずれで、ある出来事に巻き込まれてしまい…。
著者の作品としては、「呪いを解く者」や「ガラスの顔」に近い手触りを感じる『ハイ•ファンタジー』です。主人公のフェザーが迷い込む森の表現や生き物たちの姿に、それらの作品と通底するものを感じます。そしてどんな過酷な運命にも敢然と立ち向かう少女の姿にも。
わずか120ページほどの短編で、これほど濃密な物語を描く手際は見事です。
(正直、もっと長い物語にしても良かったのでは?と思います。もったいない)
わずか120ページほどで挿画も多く、文章も読み易いので、小学校中学年以上の子には充分読み解けると思います。(『読み聞かせ』するなら章ごとに何回かに分けて)
「ささやきの島」と並んで、この本も全力でお薦めします。素晴らしいです!
Posted by ブクログ
旅に出たことで知る世界、ほかの集落の人とのつながり
ひとりぼっちで自分の感情と向き合うことの残酷さ
そういう容赦のないところが著者の生きることに真摯に向き合う姿勢だと常々感じる
Posted by ブクログ
かつての繁栄時代につくられた〈壁〉に住む人々、少女が未知なる世界に旅立つ冒険小説 #千の目が光る森
■あらすじ
巨大な森に浸食された世界、かつての繁栄時代につくられた「壁」を住処としている人間たち。ある集落に住む女性フェザーは、世界を知っているというメリルドゥンと出会う。しかし彼に突然壁の上から突き落とされてしまい、望遠鏡も盗まれてしまった。フェザーは望遠鏡を取り戻すため、危険な森の中へ冒険に出ることになり…
■きっと読みたくなるレビュー
荒廃して森に浸食されてしまった社会を背景に、少女が未知なる世界に旅立つ冒険小説。
まるでジブリ映画をみているような感じですね。120ページほどの短いお話で、優しくのどかな挿絵も愛らしい。主にYA少年少女向けのファンタジー小説、どなたでも楽しめますよ。
まずエミリー・グラヴェット氏の挿絵が、ホント素晴らしいのよ。表紙を見て下さいよ、吸い込まれそうな森の緑と闇。そこに無数の眼の光。不気味で怖いけども、これから何が起こるか分からないといったドキドキ感が伝わってきますよね。
そしてパラパラをページをめくってみてください、かつての栄華が廃ったディストピアな世界。しかしそこは広大な森、植物、虫、動物といった、絶大な自然に包まれているのです。巨大な情報に追われ、目が回るほど忙しい毎日を過ごしている人こそ、本書を手に取ってほしい。きっと癒されること請け合いですよ。
物語としては少女フェザーが住んでいた望遠鏡を盗まれた上に壁から突き落とされ、未知の世界に出ざるを得ない状況に見舞われる。その中で様々な人や動物に出会い、経験を積み重ねていくというお話。
フェザーはペットのフェレットといつも一緒、でも特別な知識も能力もない。しかし彼女は一歩踏み出す勇気があり、感受性が豊かで、正義感と優しさにも溢れている素敵な少女。危険な森の中でも生きぬけていける理由が伝わってくるんすよね。
そして物語の後半、森の闇に足を踏み入れる。急に反転する世界観にドキリとさせられます。ペットを抱きしめて、暗闇を一歩ずつ慎重に歩いているような感覚になるのよ。こんなにも求心力が強い場面はなかなかありませんよ、素晴らしい表現力だったなー
さてフェザーは望遠鏡を取り戻すことができたのか、そして彼女の運命は? 特別に派手なこともなく彼女の冒険が終わるのですが、そこには時代や場所に限らない、人の温かさを感じましたね。
■ぜっさん推しポイント
本作はメリルドゥンが望遠鏡を盗むところから物語が始まる。彼がこの世界が何故荒廃したのか語るのですが、ここに現代の社会課題が詰まっている気がしますね。そして盗んだ望遠鏡はどうなったのか… その後のフェザー行動に、この難題を解決するためのヒントがあるんだと思いました。