P・D・ジェイムズのレビュー一覧

  • 高慢と偏見、そして殺人

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    ネタバレ

    P・D・ジェイムズって勿論名前は知っているけど、読んだことあったっけな。
    ないような気がする。。
    『高慢と偏見』の舞台、登場人物をそのままに、あれから6年後に起きた殺人事件を描くパスティーシュ。

    直近で原典を読んでいて良かった。
    最初にちゃんと原典の振り返りをしてくれてはいるけど、読んでいるのといないのとで感じ方がだいぶ変わるのではと思った。
    振り返りでは、あー、確かに筋だけ言うとそんな感じだけど、この文字面だけではない夢中にさせるドラマがあったんだよなーと、逆に原典の凄さを思い起こさせられた。

    6年後の本作では、ペンバリー(主役カップルのエリザベスとダーシーの住む館)での恒例の舞踏会前日

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    2025年09月13日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    かの名作「高慢と偏見」の続編を読んだとき、解説文に別の続編で「高慢と偏見、そして殺人」「高慢と偏見とゾンビ」があると書いてあったことに衝撃を受け、まずは本作を読んでみた。
    面白いねー、そして、みんなジェーン・オースティンが好きなんだねー。私は英文科だったので当然のように読まされましたが、ほかのみなさんはなぜこのような、めんどい本を読むの?世界が狭くて女社会のめんどうさ、かしましい噂好きと余計なお世話と発展途上の正義感や自立心に、閉じ込められたいのか革新していきたいのか行ったり来たりの家庭の天使神話。でも、そこにやはり普遍的な夢と悩みが投影されていて、皆がわかるわー、という立ち位置なんでしょうね

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    2025年08月31日
  • 女には向かない職業

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    ハヤカワの『海外ミステリ・ハンドブック』より。お初の作者です。
    探偵事務所の共同経営者・バーニイが突然自殺したことにより、探偵業を引き継ぐことになった若きコーデリアの物語。普段なら、「可憐な女探偵のひたむきな活躍」にはあまり惹かれないのですが、表紙のイラストがすてきで手に取りました。

    ひとりで取り組む初めての事件として、”息子の死の真相を知りたい”という著名な科学者からの依頼を受けたコーデリア。
    なにより印象的だったのは、初仕事とは思えないコーデリアの実際的な様子、その冷静さでした。
    探偵としての作法はバーニイから教わったものの、ほぼ味方のいない中で調査を進める彼女。かなり危険な目にも遭うの

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    2025年06月06日
  • 女には向かない職業

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    コーデリア・グレイが探偵事務所を引き継ぎ、一つの事件を通して探偵として成長する私立女探偵ものであった。

    執拗とも言えるような風景や情景の描写により、くっきりと事件が目の前に現れた感じがして、怖くなった。

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    2025年02月25日
  • 女には向かない職業

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    私立探偵事務所の共同経営者が自殺してしまい(この自殺は事件性はないもの)、22歳の女主人公コーデリアが1人で初めての依頼を受ける話。
    イギリスを舞台とする話の、食事や服飾の描写を読むのが楽しかった。(個人の感想です)
    事件の解決自体は、急にコーデリアがデキる奴になった感がありましたが、初仕事にしては上出来なんでしょうね。あとがきにコーデリア再登場のゴシックミステリが紹介されていたから、そこで彼女の成長を確認したいです。

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    2024年06月04日
  • 女には向かない職業

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    読書の日々で、合間に海外ミステリーをはさみたいなって時期があり、今回はこの本をチョイスした。
    地味ーーーに話が続いていくけど、読むのが止まらない。

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    2023年12月20日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    WOWOWで、プライドと偏見の放映記念のプレゼントに当選した1冊。
    元ネタ未読の人にも役にたつはずの前置がなかなか読み進まず、10年積んでしまいました…ようやく読めました。

    相変わらず元ネタ未読、映画も未見、PDジェイムズも未読…でも、おもしろかったです。
    なかなかいくらなんでも…という部分も3つくらいあるんですが、火サスや土曜ワイドなどを楽しんだ世代なら、そんなこと気にしないで読めます(笑)

    時代の雰囲気も感じられ、なんだか良かったです。

    さて、ダーシーは、私にはコリン・ファースのイメージですが、みなさまはどうでしょうか。

    星3つじゃホントは少ない…でも、ちょっと強引な展開に4つじゃ

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    2023年04月26日
  • 女には向かない職業

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    イギリスの少し古めの推理小説に抵抗がなければ、楽しめる。
    出版が時代的に少し古いので、そのためか翻訳されている会話も少々堅苦しいセリフ回しが多い。また、文章も回りくどい。
    英語を忠実に、そのまま前から訳したような文章が、読むリズムをもたつかせる。

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    2023年02月26日
  • 女には向かない職業

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    イギリスの作家「P・D・ジェイムズ」の長篇ミステリ作品『女には向かない職業(原題:An Unsuitable Job for a Woman)』を読みました。

    「オリヴァー・ハリス」、「ジム・ケリー」に続き、イギリスのミステリ作品です。

    -----story-------------
    探偵稼業は女には向かない。
    ましてや、22歳の世間知らずの娘には―誰もが言ったけれど、「コーデリア」の決意はかたかった。
    自殺した共同経営者の不幸だった魂のために、一人で探偵事務所を続けるのだ。
    最初の依頼は、突然大学を中退しみずから命を断った青年の自殺の理由を調べてほしいというものだった。
    「コーデリア」は

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    2023年02月15日
  • 女には向かない職業

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    22歳のコーデリアはパートナーが突然自殺し探偵事務所を引き継ぐこととなる。
    ミステリーとしてはありきたりな内容だが、これが30年以上前に書かれた作品と思うと感慨深い。

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    2022年07月17日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    原作は無知論、ドラマ、映画も見たので結構濃密に記憶にあるダーシーとエリザベスらの情景。
    オースティンの雰囲気をしっかり踏襲し、換骨奪胎にもならずジェイムズのテイストは殆ど抑え込んだまま(いい意味で)仕上がっていると思った。
    エピソードの展開も恐ろしく「ゆっくり」エリザベス王朝の雰囲気のまま。それもあって良くも悪くも、ミステリーというよりその時代ならではの刑事事件、検察と司直のやり取りが厳かというよりまだるっこく感じられた。分厚い一冊とは言え一族の中でのプライド、思惑、焦燥、苛立ちや不安がエリザベスやダーシーを中心に一族其々描かれているパーツが6割位有った気がする。

    解説にもあったがジェイムズ

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    2021年12月13日
  • 女には向かない職業

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    ピーター・ロビンスンを読んだら女性作家の推理小説を読みたくなって読んでみた。「女には向かない職業」というのにも興味がわいた。

    22歳のコーデリア、雇い主の探偵が自殺し事務所はコーデリアに譲るとの遺言。そこに21歳の息子の自殺の真相を知りたいとのその父よりの依頼。

    文体が修飾が多くてしばしば読み止まってしまう。が向こう見ずともいえるコーデリアの行動に目が離せない。

    真相がこういうのありかなあとちょっと疑問。

    瀬戸川猛資氏の解説がおもしろい。
    どうして探偵が「女には向かない職業」で、小説でも女性探偵が少ないのか、という状況が生まれてしまう背景として、名探偵を主人公に据えたミステリが男性原理

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    2020年11月30日
  • 女には向かない職業

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    主人公は22歳の女探偵コーデリア。
    ある日突然大学を辞め自殺した青年の父親からの依頼が舞い込んだ。
    息子が自殺した理由を調べて欲しい、と。
    ひたむきで健気、だけど時折見せる激しさが年相応で人格者じゃない未熟さが良い。
    事件の謎を追いつつ、コーデリアの魅力に惹かれながら読む一冊。
    あと、この結末は意外だった。

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    2020年06月17日
  • 皮膚の下の頭蓋骨

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    前作と比べて、心理描写が細かいので、読みにくかったです。なかなか事件が起こらないので、中盤で一息ついて
    読みました。

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    2019年09月18日
  • 女には向かない職業

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    探偵事務所の主を自殺という形で失った女探偵コーデリア。

    新米探偵が依頼を受けた、ある青年の自殺の理由。

    今は居ないバーニイの教えを胸に刻みながら
    ひたむきに事件の真相を暴いていく。

    コーデリアが危険な目に合いながらも冷静に切り抜ける姿に頑張れ!って言いたくなる。
    後半は、そっちに行くか~って感じの事件解決だったけど
    探偵として頑張るコーデリアを応援したくなりました。

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    2019年01月25日
  • 女には向かない職業

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    コーデリア・グレイ・シリーズ第1作。

    探偵事務所のパートナーが亡くなり、新米のコーデリアはたったひとりで探偵業を続けることになった。さっそく、高名な科学者の息子の自殺理由を調べてほしいとの依頼がきて、ケンブリッジに赴くが……。

    タイトルになっている「女には向かない職業」というフレーズが作中に何度も登場する。その言葉どおり、探偵業の厳しさがコーデリアに襲い掛かる。そのたびに亡きパートナーの教えを思い出し、あきらめずに頑張る姿がけなげだ。終盤に他シリーズの主人公であるダルグリッシュ警視が登場する。

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    2018年02月09日
  • 高慢と偏見、そして殺人

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    高慢と偏見のダーシーとエリザベスのイメージが強すぎて、この作品になかなか慣れなかったが、後半はおもしろく読み進められた。ジェーンオースティンだったら、結婚後のペンバリーをどう書いたかなぁ。

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    2017年06月25日
  • 女には向かない職業

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    ネタバレ

    英国女流ミステリの大家P・D・ジェイムズ。彼女の代表シリーズといえばアダム・ダルグリッシュ警部物が連想されるが、それと双璧を成すのが本作を1作目とする女探偵コーデリア・グレイシリーズだ。しかし双璧と成すと云えど、実際にはこのシリーズ、たった2作しかない。なのに読者の支持は非常に高く、3作目を期待する声もあるほどだ(結局書かれなかった)。その人気の秘密は主人公コーデリアにある。突然勤めていた探偵事務所の上司の自殺でその事務所を弱冠22歳で引き継ぐことになったコーデリア。彼女のこの若さゆえにまだ残る純粋さが時に武器になり、時に仇となり、まだ彼女にとっては狭い社会との軋轢に悩まされるその姿に多くの社

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    2016年12月02日
  • 女には向かない職業

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    ダイバーシティが盛んな現代で「女には向かない」などと発したら大論争になりそうだが、そんな様相を感じさせないのは時代とコーデリアのキャラだろうか。ミステリーというミステリーはなく、サスペンス感もない。しかし彼女をとりまく事件と真相解明、その後彼女を襲うジレンマには、ある意味新しいミステリーの世界が垣間見れる。いわば「ソフトミステリー」ってとこだろうか。

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    2016年09月03日
  • 女には向かない職業

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    おお、コーデリア……君はなんて真面目で寡黙で、辛抱強いんだ。私は読んでいてひやひやしっぱなしだったよ。

    正直、彼女の真面目さや頭のよさを、そんなに多くの人が理解してくれるとは思えないし、それに対して敬意を払ってくれるとも思えない。
    でも彼女はそういう生き方しかできないし、彼女の生きている世界が彼女に対して優しく変化してくれることもないのだ。そのことがただ痛々しくもあり、少しうっとおしくもあり。

    コーデリアはこれからも探偵を続けるのだろうか? やはり私は、彼女には探偵という職業は向いていないと思う。

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    2015年09月06日