NHK「欲望の資本主義」制作班のレビュー一覧

  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    貨幣を持っていれば、どのようなモノでも手に入る「可能性」が誰にも与えられる。それが近代人の「自由」と「尊厳」のもととなる。しかし、具体的なモノに対する人間の欲望は「有限」(どれだけおししいものがあっても無限に食べることはできない)であるのに対し、「可能性」それ自体に対する欲望には「限り」がないため、「貨幣の増殖」を求める経済活動(すなわち資本主義)は止まることを知らない。そしてそれは「自由」や「尊厳」の前提となる共同体を破壊していく。貨幣が近代社会にもたらすこの矛盾について、実はアリストテレスがすでに論じていた、という。第4章で展開されるこのあたりの話が実に面白い。貨幣とは何か、という問題を考える上で、視野が大きく広がった気がする。

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    2026年05月15日
  • 脱成長と欲望の資本主義

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    ネタバレ

    欲望を仮想空間へ移行する
    社会主義は生産に対する課税操作
    共産主義は革命
    コロナで健康は自分だけのものではないと実感

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    2024年07月13日
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時

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    マルクスガブリエル氏の主張が心に残った
    ・資本主義はショウ(show)である
    ・資本主義には代替性がない。そのため内部に外部を作り出そうとする
    ・環境運動など非営利活動をきっかけに自然が商品化される 二酸化炭素や綺麗な空気の値段など

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    2024年03月06日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    岩井氏の本は毎回感銘を受けているので本書も早速手に取りました。岩井氏と言えば、貨幣論、資本主義論を、アリストテレスやゲーテ、シェークスピア、カントなど、古今東西とは言わないまでも(西&古に偏っていますが)、経済学以外の巨人の視点を通じて分析するというのがユニークな特徴だと思っています。つまり経済学という領域にこだわらないところに面白さがあるわけです。

    本書では、どちらかといえば貨幣論を中心に同様のアプローチがとられていました。その意味では、岩井氏の本をこれまで何冊も読んだ人からすると、そこまで新しいことは書かれていないものの、とにかく主張がわかりやすく解説されているというのが本書の価値でしょう。前著(貨幣論、ヴェニスの商人の資本論、経済学の宇宙、など)を読まれた人にとっては復習に、はじめて触れる人は著者の主張が明瞭に伝わってくる本だと思います。

    私が今回改めて納得した主張は、資本主義における効率性と安定性の二律背反の話です。「経済学の宇宙」にもその主張は記述されていましたが、本書を読んで理解が深まりましたし、深まったと同時に、実は極めて挑発的な主張でもあるということに気づきました。効率性と安定性の二律背反とは、言い換えるならば自由放任主義(効率追求)が経済の不安定化や行き詰まりを生み出すということなのですが、ふとミヒャエル・エンデの「自由の牢獄」という物語を思い出しました。ネタバレになるのでストーリーは述べませんが、「制約条件のない自由は不自由である(身動きが取れなくなる)」というような話です。またミクロ経済学でも、何かしらの制約条件(例:予算制約)のもとで、ある経済変数(例:効用)を最大化する、という問題については最適解が計算できるわけですが、制約条件がなければ問題は解けません。大澤真幸も、ある本でエンデの同物語に触れ、自由には制約条件がつくべきであると主張し、たしか「将来世代に対する義務」を制約条件として現世代は自由を謳歌すべし、というようなことを提唱していたかと思います。本書改めていろいろと深く考えさせてもらえる本でした。

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    2023年05月04日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    こんな本が出版されていることを知りませんでした(涙)。
    貨幣論の岩井克人さんの最新の情報、
    最高でした。
    アリストテレスが貨幣の重要性、資本主義のはしりに言及していてということ。
    さすが、岩井先生でした(感謝)。

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    2022年06月29日
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて

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    GAFAと現代市場経済の是非という、2よりも分かりやすいお題だったので自分みたいなもんにも読み進めやすかった…

    共通して、GAFAの企業倫理と市場独占方針には大批判的
    健全な競争原理を回復すべく、政治・経済からルールの改善・徹底を強化するべきという感じ。

    ホスキンソン氏とティロール氏が、仮想通貨が公益に寄与するか否かについて真逆の意見だったり
    世界最高の頭脳の最高の倫理感を持ってしても、方向性って定まらんのやなあ…と切ない気持ちになったり。

    良い特集なだけに、文末の丸山氏のナルシスティック(故に不必要に冗長で難解)な文章はもうちょっと控えめになると良いな…

    引き続き、資本主義に参加しながらも、それに全BETするような生き方をしないようスタンスを考え続けたい、等思う。

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    2021年12月30日
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時

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    拡大する資本主義の是非をテーマとして、世界の知識人にインタビューするシリーズ。

    この題材で哲学が絡んでくるのはごく自然な事だと思うが、マルクス・ガブリエル氏の言葉は自分には難解すぎて…

    経済が世界にとって(とても優先すべきものではあるが)”最”優先にならないためには
    それを超える「道徳」の価値観がないといけない
    しかしその道徳こそ、定義や取り扱いが最も難しく、リスクも高いのでしょう。

    主題とは異なるが、哲学が全ての学問の幹の部分で
    経済学等他の学問が枝の部分
    という比喩にすごく納得がいった。

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    2021年12月05日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    著者の岩井克人先生、この方は本当に経済学者なんですか。読み始めてスケールのデカさにびっくり。どこから読んでも面白く、永遠に読んでいたい感。経済学的な見地にとどまらず、全ての学問に通じた壮大な貨幣論が繰り広げられる。
     あのアリストテレスが資本主義の本質を見抜いていた?
     ギリシャ哲学、自然科学、民主主義、孤独、そしてその孤独から生まれるギリシャ悲劇などの文学も、貨幣が起源?
    そう言われてもにわかには信じ難いと思う。でも、騙されたと思って読んでみてほしい。経済学に興味の無い方こそ、驚きと知的興奮に震えること間違い無し。
     もちろん、最近流行りのMMT理論とか、仮想通貨についても言及されています。
    MMTに関しては、中立的な立場て論じられているので他の書籍より冷静な視点。
     この本読む限り仮想通貨に関しては、通貨とは名ばかり、投機商品と捉えた方が良さそう。通貨として使うには価値が流動的過ぎる、もはや通貨になる可能性は99%無くなった、と。
     まあ、まだまだ値上がりそうだし、投機と分かった上でなら、いつ終わるとも知れぬダンスパーティーでしばらく踊るのも一興かもね。(岩井先生がおっしゃっている訳ではなくあくまでも私の意見です。投資は自己判断でお願いします。ま、私はやらんけど。)
     これも私の勝手な想像ですが、次の金融危機の火種は、この仮想通貨界隈になりそうかな、と。中央銀行のような調整機関が存在しない以上、暴走したら作為的にソフトランディングは難しいだろうし。その時、金融市場にはどのような影響を及ぼすのでしょうか…。と、悲観的に考え過ぎですかね。
     蛇足ですが、貨幣の性質を端的に説明している、自己循環論法「貨幣とは貨幣であるから貨幣である。」のくだり読みながら、某セクシー大臣の進○郎構文ではないか!と馬鹿な事考えてました。すみません。
     めちゃめちゃ面白かったので岩井先生のヴェニスの商人の資本論も読んでみようと思います!(語彙力)

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    2021年03月09日
  • 欲望の資本主義4 スティグリッツ×ファーガソン 不確実性への挑戦―コロナ危機の本質

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    資本主義を考える月間5冊目。ジャーナリストのファーガソン。日本は「定常状態」。成長は止まり、高齢化がすすみ、変化を求めない人が多くなる。サッカーの日本代表になることも、ウィンブルドンで優勝することもない、絶頂期は過去のものという諦念に満ちている。これを政策等で変化させるのは困難。歴史上、定常状態を脱するきっかけとなったのは、戦争や大災害、疫病の流行など。これで考えると、東日本大震災とコロナ禍は日本が変わるチャンスかもしれない。なお、経済成長は栄養状態の改善、衛生面の向上、住環境の充実などをもたらした。定常状態で生き延びた社会はないということも覚えておかなければならない。一方、スティグリッツは、市場、国家、市民による新たな「社会契約」が必要と主張。新自由主義が最優先する市場を、国家や市民とバランスの取れた位置に戻す必要があると。現在のような過酷な状況下にも関わらず、日本でもバブル期以来の株高になっている。これは、支出が減少したことで増えた貯蓄の一部を株式投資に振り向けていること、低賃金の労働者が増えていることで企業業績が伸びていることなどが要因。つまり、ますます格差が拡大することになるということ。最後に紹介されたウリケ・ヘルマンの言葉「市場経済など存在しない。あるのは資本主義のみ」というのはまさに本質をついていると思う。「健全な競争」「努力と成長」「イノベーションの誘発と促進」などという耳触りのいいキーワードに、易々と誤魔化されているではないかという批判的な視点を持って考えたい。

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    2021年02月13日
  • 欲望の資本主義3―偽りの個人主義を越えて

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    資本主義を考える月間4冊目。見えざる手による競走で最適化するはずの市場だが、GAFAの支配に警鐘を鳴らすギャロウェイは、GAFAによりイノベーションが起こらない時代になっていると主張する。将来有望なスタートアップを買収することで将来の競合を潰す。インスタ、YouTube、WhatsAppなど。適切に納税もしない。会社を分割して、競争させることが社会に利益につながると説く。ノーベル経済学賞受賞のティロールは、資本主義は統治の形態、市場経済は企業の競争であり、いずれもルールと規制が必要と主張する。確かに大企業や大富豪に有利なルールでは、正しい統治も競争も起こらない。そしてガブリエルは、ポストトゥルースを「真実やまやかしが存在しないかのようにふるまうこと」「知識よりも意見が尊重されること」と見抜く。事実よりインフルエンサーの意見に振り回されることがあることを思いだす。

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    2021年02月13日
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時

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    資本主義を考える月間3冊目。どうにも止まらない資本主義の「闇の力」を考察する一冊。本書によると、資本主義はもともと悪だったのではなく、共産主義や社会主義という「抵抗勢力」が失われたために暴走するようになり、自己を成長させるために「内なる敵」を作るようになった。これが顕著となったのが、自国主義であり、格差であり、差別ということ。前半のダニエル・コーエンとの対談では、テクノロジーの進化による社会変化について、農業革命や産業革命の時代は、一つの職が失われても、同じくらいかそれ以上に魅力的な別の選択肢があったが、IT革命やAIによる失業では、単純労働(クソどうでもいい仕事)しか残されておらず、格差を助長することになる。後半のセドラチェクとガブリエルの対談では、書き切れないほどの学びがある。「資本主義はあらゆる差異を商品化する」というのはなるほどと思った。冗談のようだが、コロナ禍も二酸化炭素の増加(差異)も、確かにビジネスになっている。今後の注目ポイントか。

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    2021年02月07日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    『私たちは、自由が増えれば安定性が減り、安定性を増やすと自由が減ってしまうという、「自由と安定との二律背反」の中で生きて行かざるをえません』―『第1章 「ビットコイン」は究極の貨幣か』

    「欲望の資本主義」シリーズは観るのを楽しみにしている番組の一つだ。主に経済学の立場から現在進行形で起きている汎世界的な金融経済問題の本質に迫ろうとする取り組みだが、追いかける主題は、資本主義を成立させる売買が結局は人間の欲望に根差したものであって、その欲望には際限がないものだ、という事に毎回行きついているように思う。であればどうすれば良いのか、ということもまた番組では経済学以外の分野の知性の言葉を紹介しつつ探っていく。しかし何故欲望には際限がないのかという問いの立て方はこれまでされていなかったように思う。

    2019年7月に放映された「欲望の資本主義」シリーズのスピンオフとなる「欲望の貨幣論」はその問題の本質に迫るものだった。中でも岩井克人氏の言はとても判り易く画面を通してその人柄にも惹かれた。このシリーズでは、哲学者であるマルクス・ガブリエルもまたその根源的な問題を解決するための新たな哲学を模索し続ける一人として登場するが、岩井氏は拙速に「解」を探るのではなく問題の本質がどこから来るのかを判り易い言葉で紐解いていく。本書は、放映されたインタビューのみならず、その言説の背景にある広範な知識のエッセンスを更に丁寧に順序立てて解説しようという試みだ。

    経済学での主流派である新古典派と不均衡動学派の違いを簡明な言葉で説明し、何故「自由と安定」は二律背反なのかをギリシャのポリス哲学者アリストテレスの考えにまで遡って説く。自説の箔付けの為に古典に依拠する例は枚挙に遑(いとま)がないが、岩井氏の論の展開は、そこに必然を認めてのものであるところがとても興味深い。何故ポリスで貨幣が生まれたのか、という問いに対するアリストテレスの考察。それこそが何故欲望に際限がないのかという問いに対する一つの答えであるからだ。

    そんなこと判っても今の現実の問題には何の役にも立たない、という声もあるかも知れない。しかし岩井氏は聖書の文言を引いてこうも言う「太陽の下、この世には何も新しいものはありません」。まさに過去から学ぶことは未来に対する備えの要諦だ。言葉遊びのようだが当然「未来から学ぶ」ことは出来ず、「今、この瞬間」の状況だけ(つまり時間経過がなく、原因と結果の関係が見えない状況)に学ぶことも出来ない。しかも、人間の行動は環境に大きく左右されるとはいえ時代を越えて不思議と繰り返し同じような行動パターンとなって表れてくることもまた事実だ。その似たような行動様式の背景にあるものは、恐らく、本質的に普遍なものなのだろう。岩井氏はその普遍なものを見抜いているように見える。であればこそ、2020年の感染症拡大下の汎世界の状況を予言したような言葉が岩井氏から出て来るのだと思う。

    『貨幣は人間に「自由」を与えました。だが、貨幣を基礎とする資本主義社会は、本質的に不安定です。その不安定性を放置しておくと、資本主義社会自体を危機におとしいれてしまいます。その行き着く先は、ポピュリズムか全体主義です』―『第3章 貨幣は投機である』

    本書で書き尽くせなかったとする「人間が倫理的な存在になることを可能にする言語について」の著作の出版を熱望する。

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    2020年12月11日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    現代資本主義の問題について、欲望という点から考察している本著。こういう企画をできるのはNHKならではと思う。


    本著は三人のインタビューが載っているが、何よりセドラチェクの主張に感嘆する。

    現代のGDP至上主義に対して、借金をして得た成長に意味がないと語る部分にすごく納得した。
    たしかに、100万円借金しても金持ちになったとは言わないよね。。。


    当たり前と思われている事に対して誰にでも理解し易く、かつ説得力のある説明ができる彼に一発で惚れ込んでしまった…

    善と悪の経済学、絶対買おう。笑


    彼のインタビューだけでも買う価値あります!


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    2020年09月02日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    スティグリッツさんの理論には、共感できたね。セドラチェクさんの理論も面白い。
    もう、成長ばかりを追求するのは馬鹿げていると思いますね。
    この2人の著書も読んでみよう!!

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    2020年05月20日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    ナビゲーターの安田洋祐さんとジョセフ・E・スティグリッツさん、トーマス・セドラチェクさん、スコット:スタンフォードさんの3名と経済について対談された本です。印象深かったのはトーマス・セドラチェクさんが旧共産主義国のチェコ=スロヴァキア出身でベルリンの壁崩壊後、若干24歳で大統領経済顧問に就任し、チェコの経済の舵取りを任されたというバックグランドを持っている事でした。対談ではケインズの”美人投票”の話や、聖書の話等、話す事全て大変興味深かったです。「資本主義は、成長が前提ではない」というセドラチェクさんの言葉は色々と考えさせられました。

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    2020年05月14日
  • 岩井克人「欲望の貨幣論」を語る

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    現代の経済学を二分して解説 画期的であり判りやすい 革命的過激さ
    ①不均衡経済動学・・・資本主義経済の本質 ケインズ・宇沢弘文など
    ②均衡経済学  ・・・主流派経済学シカゴ学派など
    資本主義経済の本質は不均衡動学だが、周期的に経済危機を起こし、財政・金融の支援を必要とするので、そのままでは受け入れにくい
    体制の経済学としては「平時の均衡」を前面に出して理論体系を組むのが方便だが、これは反正義の在り方。本家の米国以外では衰退しつつある。
    宇沢弘文氏、岩井克人氏とも「正当経済学の不正義」に耐えられず趣旨替えを表明し、経済学会を追われてしまった。「破門」である。
    cf「資本主義と戦った男 宇沢弘文と経済学の世界」佐々木実と読み合わせるべき

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    2020年05月03日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    ・人の欲望は無くならないのか
    ・人の欲望が今の社会システム(資本主義)をどう変えて行くのか
    が主題の、知識人との対談。

    人の生活がどうある「べき」なのか、については考え方それぞれあるが、技術特異点に達して人間の労働の価値が大きく揺らぐ事
    その時、上手くやらないと致命的な不平等が生まれる事については意見が一致している模様。(それすら、「別に構わない」って人もいるけど)

    個人的には、こんなに社会が発展しているのに、さらに良くするために同じ時間の労働を強制されるのはおかしくて
    労働が個人の自由意思に任される社会が来てほしいと強く思っている。

    声でスピーカーが動いてくれたら楽だし、
    海外のスニーカーがすぐ届いたら嬉しいだろうけど、
    そのために血眼になって競争して開発してくれなくて良いと思う。

    とはいえ、技術がエイズや運転ミスによる事故を無くすのだろうし
    何が欲望で何が使命なのか、分かりづらい時代が続くのでしょうね。

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    2020年04月19日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    「人間の業=欲望をキーワードに、複雑な経済システムの本質を解剖し、経済の在り方を考える」との触れ込みだったが、丁度自らが欲望に就いて勉強していたいと思っていたつながりでぴったりの本であった。本書は以下のような問い・コメントへの一つの答え・説明を提供してくれる。

    ・経済は成長し続けるべきか?(P25)
    ・イノベーションは幸せをもたらすか?(P53)
    ・トリクルダウンは、非効率(P106)
    ・人間の”原罪”は過剰消費(P123)

    3人の登場人物の内、スコット・スタンフォード氏の異色さが際立ったが、実業を代表するという観点から選ばれたと思うが、少々人選が思想的に極端化と思った(それはそれで面白くはあるが)。

    最も興味深く読んだ点は、トーマス・セドラチェク氏の「過去の経済モデルを考察し、さまざまな分野を結びつける」という試みであり、今後是非行ってみたいと思っていた点と合致した。次はセドラチェク氏の本を手に取りたい。また、彼自身のミニマリスト振りにも感銘を受けた。

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    2019年09月30日
  • 欲望の資本主義―ルールが変わる時

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    スティグリッツとセドラチェックすき!ってなりました。
    成長資本主義に懐疑的になる必要は間違いなくあると思った。

    下記、印象に残ったポイント

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    2019年01月27日
  • 欲望の資本主義2―闇の力が目覚める時

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    ネタバレ

    こんなエキサイティングな本はそうそうない!
    コーエンの話はものすごく面白く、今後テクノロジーによってルーチンワークの仕事は減っていく。創造的でなければ生き残れないというのは本当にその通りだと思った。

    後半のガブリエルとセドラチェクの話はもう最高にエキサイティングだった。お互いに例えや主張の根拠を分かっていてどんどん話が展開していく様子がたまらなかった。
    特に納得したのがシェリングのくだり。

    生命体というシステムは
    その維持のためには代謝によって外部のエネルギーを取り入れて変換することがその本質である。
    つまりシステムには外部が必要なのだ。
    そのため外部との境界がないシステムはそれを維持するためには内部に異質なものを作り出さなければならない。
    シェリングによるとこれが悪のダイナミクスである。
    システムがすべてを取り込んでしまったら崩壊が始まる。

    単純に倫理感としての悪を超えた
    システムとして時代が要請した悪という考え方で
    物事を見ていきたいと思う。

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    2019年09月29日