不二淑子のレビュー一覧
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ネタバレジェーン・オースティンの名作「高慢と偏見」の二十二年後、ダーシー夫妻は長男と共にハウスパーティに招待される。そこにはオースティンの他の作品の登場人物たちも登場して〜という、ワクワク以外何ものでもない設定。十九世紀のイギリスの上流社会の人々の暮らしや作法や秩序、礼儀も盛り込まれていて優雅で楽しめる。しかも!殺人事件まで。これはもう読むしかない!
ただ、文章が高貴過ぎて現代を生きる私たちに貴族の皆様の勿体つけた感が、時として冗長だったけれど。
犯罪を犯罪としなかった貴族の皆さんにもハテナという思いもあったけれど高貴な方々なので……
若いジョナサンとジュリエットの未来を祈らずにはいられない。 -
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Posted by ブクログ
3月14日〜この円周率の日に数学教師アダムの焼死体が発見された。
第一発見者は、教え子のサルで近くに先生の車があったから…偶然見つけたと。
同僚の社会科教師ノラは、この不可解な死に疑念を抱きアダムのことを調べ始める。
寂れた町で起こった事件は、親や祖父母の代からの知り合いという濃密で小さなコミュニティであるが故に限られた登場人物ではある。
そのなかで謎の中心にいるのは、少年サルである。彼が大人たちを惹きつけるのは、観察力があり物静かで注意深く、賢さと共感力を持ち人の心の機微に敏いからだろう。
サルが見たものの全てが明らかになるが。
果たしてそれは…。
どうしてここまですることができるのだ -
Posted by ブクログ
幸せな未来を願わずにはいられない… 悪魔に取りつかれた大人と少年の物語 #円周率の日に先生は死んだ
■きっと読みたくなるレビュー
悪魔…人間を蝕む悪魔の恐ろしさが痛いほどわかる作品。
本作に登場する大人たちは、様々な悪魔に取りつかれ、自分自身を失ってしまいます。少しの運のなさやタイミングの悪さによって、最悪の事態を招いてしまう。それが周りにどんな不幸をもたらしてしまうのか…海の底よりも深い罪を、まじまじと見せつけられるのです。
ほんのちょっとの興味、苦しみからの逃げから始まる地獄への階段。なにより、どんなことよりも最優先になってしまう現実は本当に恐ろしかったです。
本作の一番の読みどこ -
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Posted by ブクログ
山口さんの前書きが秀逸。
本文はなんだろ、書きたいものを書きたい順に書いているように感じた。
前書きより
アート思考が必要な理由
正解の無価値かで、視点の転換が求められる
利便性の飽和、意味あることのインフレ。機能価値より情緒価値
失敗のコストが少ない
本文序章より
デザイン思考は、モノやサービスを作るときにクリエイティブな考え方と手法で問題を解決するフレームワーク
デザイン思考は、外部からの依頼に対処する問いたいし、アート思考は、個人の内部から発せられ問い
一方は、これを実行するための最善の方法は?
他方は、これはそもそも可能なのか、である -
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Posted by ブクログ
映画を先に見てしまってたので、読んでいてシーンが画像となって読めたのは良かったかな。ただ、映画ではほんの一瞬の出来事のようで、実際にも短い時間だったらしいけど、人間の記憶って曖昧なんだなと思いましたね。そして彼ら3人の小さいころからの繋がりや、テロにあった旅行での不思議な引き寄せ?偶然?何でもない日常が突然とんでもない出来事に巻き込まれるんだって、これは他人ごとではないんでしょうね。日本も決して安全な国ではなくなっているから・・でも、そうなったとき自分は彼らのように立ち向かえるか・・無理だね。
事件後の彼らを取り巻く異常な光景は、どこの国も同じなんだと思いました。
メディアはいい加減だし、一般 -