栗山英樹のレビュー一覧
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【驕り高ぶらず謙虚に】
栗山監督の言葉一つ一つからは、そんな生き方を感じることができます。何事にも慢心せずに、常に上を目指して生き続ける。先人たちの知恵や言葉に頼りながらも、今自分はどうするべきか?という対話を続ける。その先人たちからの学びと対話について触れることができる一冊です。
特に印象に残ったフレーズとして、
「大切な人の笑顔とありがとうという感謝の言葉は、金銭欲を支配欲を自己顕示欲を、物欲などを一瞬にして消し去るほどの魅力がある。」
自分自身の監督としての評価よりも、誰か(ファンや選手の自己実現)のためにという思いが伝わってきます。 -
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印象に残った箇所については、以下のとおり。
【P42】渋沢栄一さんの『論語と算盤』に手を伸ばします。付箋だらけの一冊のなかで、この日は水戸光圀公の言葉を引用した「小さなことは分別せよ。大きなことは驚くな」の一文が目に留まりました。
【P46】ただ、「起こる事項に幸不幸はなく、それをどう捉えてどう生かすかによって、幸不幸が生まれる」と言われます。私は『易経』に収められている「窮すれば、すなわち変ず。変ずれば、すなわち通ず」の心境でした。手を加えられないことはあったけれど、それが変化をもたらし、おのずと道が開けてくる、と。
【P92】『易経』には「庸言これを信にし、庸行これ謹み」とあり、「す -
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日本ハムファイターズからWBC優勝監督として注目の栗山監督の作品を常々読んでみたいと思っていたところ、これまで発表した著書を収録した本書をたまたま書店で見つけ、即買いした。
各作品とも監督栗山の本質は変わらないが、一冊にまとめることによって、監督としての実績が積まれるにつれ、見方、感じ方、動き方が微妙に変化して行くのが連続的な時間の流れのように読み取ることが出来て、興味深いものであった。
各作品とも平易な文章で綴られており、これは著者のシンプルという人間性の表れかと思い、また、ペナントレース、日本シリーズ、WBCと神経すり減らす舞台においても、結局はシンプルに特別なことなく臨んで行くことが大事 -
Posted by ブクログ
ネタバレパフォーマンスと言われればそうかもしれないが、全員と面談を行ったのは「ひとりひとりと向き合うよ」という姿勢を見せたかったからだ。期待される選手が活躍するのは当たり前。実力がまだ足りていない人が前向きになったとき、チームにものすごいパワーが生まれるかもしれない。
指導者として未経験のまま監督になった私としては、選手が前向きに戦う環境をつくることを第一に考え、選手やコーチとの関わり、ひとつひとつを丁寧にやるしかありませんでした。もっと厳しく接するという方法もあったかもしれないけれど、自分が選んだアプローチに対して後悔も反省もありません。
忙しく動いているから自分では学んでいるつもりでいても、そ