古川薫のレビュー一覧

  • 花冠の志士 小説久坂玄瑞

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    久坂玄瑞を通じて描く維新、いろいろな価値観が錯綜している時代ということは理解できた。佐幕にしても、尊王にしても、賛同や反撥、継承発展、否定などの過程を経て醸造発酵していくことがよくわかる本でした。

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    2015年03月31日
  • 花冠の志士 小説久坂玄瑞

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    久坂玄瑞の桜のように散った青春が詰まった一冊。
    家族を失った悲しみが彼を攘夷に向かわせたのか…久坂のルーツが見えました。
    いつも鉢巻きをしている熱血漢なイメージの久坂なのだが、本当はそれは若桜の花冠でなければならないという…そこにいるのは才気あふれた多感な若者です。
    淡々としていて、感情移入はしにくいですが、100%久坂な本!読めて幸せ。復刊してくれてよかったです。

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    2015年01月19日
  • 花冠の志士 小説久坂玄瑞

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    藩医の子に生まれ攘夷の志士として散った久坂玄瑞の生涯。十代にして漢詩を嗜み、長じては今様を吟じ天下国家を論じる。才能豊かな若者がそのあまりにも短い生涯を駆け抜けた熱い時代の息吹が溢れる歴史小説の佳作であり、前半の吉田松陰の死までが特に興味深い。

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    2014年12月14日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    松陰先生の遺言書とその訳。全十六章のうち最も濃厚なエキスのような第八章だけでも読んでもらいたい一冊。自分のような子孫がいない人間にとって「後来の種子未だ絶えず」の部分は心に沁みた。

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    2021年04月09日
  • 斜陽に立つ

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    読んだきっかけ:興味があって買いました。

    かかった時間:11/1-11/21(21日くらい)

    内容: 「凱旋後、希典は学校などに招かれて講演することがよくあったが、演壇に立った彼は、『私が乃木であります。みなさんのお父さん、お兄さんを殺した乃木であります』と、まず深々と頭を下げるのだった。…」

     乃木希典将軍が、一般にあまりに不遇に認知されすぎていると感じる古川氏が中立と考える視点で描いた、希典像。
     文章の方々に、乃木氏への間違った解釈を正す愚痴のような記述がみられる。ここまで多くの司馬氏の作品を読んできた自分にはとても面白く読めた。
     ただし、これを単体での乃木氏伝として読

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    2013年03月31日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    学校の課題で この本を知り 読んだ
    吉田松陰のこといえば 松下村塾というのしか 知らなかった
    この 留魂録は 吉田松陰が死に直面した時に 自分自身を冷静に見つめ塾生たちにも問うている 

    これから 生きていく指針になるのではと 再読し 課題に向かいたい

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    2012年04月28日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    高い志を持つほど、伝えること、引き継いでいくことが大切なのかもしれない。亡くなられた日が私の誕生日だったことは知らなかった。

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    2012年04月12日
  • 影武者

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    古川薫さんは、郷里下関市出身の小説家だそうです。
    いままで知らなかったのだけど、
    毛利の小説が読みたくてこの度手に取って知りました。
    骨のある小説だと感じました。
    舞台が地方だというのもあって、壮大さみたいなものはないけど、
    緻密でとっても好感を抱きました。

    どれも面白かったですが、「遠雷」が特に心に残りました。
    関ヶ原を経ての、輝元、秀元、広家の確執、
    微妙な立場になってしまった、広家の苦悩描かれています。

    また、「小京都山口燃ゆ」は、
    大内義隆、陶隆房の男色関係もうっすら背景にしながら、
    滅びゆく大内家を冷泉隆豊の視点から切り取ってあり、
    面白いです。

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    2012年05月01日
  • 斜陽に立つ

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    途中なんどか毎日新聞で連載も読んでいたのですが、ふと気づくと本になっていたので早速手に取りました。
    古川氏がこの本の中でとても意識されていた、司馬遼太郎の「殉死」を以前読みました。
    たしかに、乃木大将は「愚将」として書かれていたように思え、そのように私の中でも印象付けられました。
    その汚名をはらしたい、という古川氏の想いがあり、この作品を書かれたそうです。
    この作品で汚名をはらすことができたのか、それははっきり分かりません。ただ読んでいて、乃木大将が
    軍人というよりは、非常に人間味のある一人の血の通った人間であることをとても感じられました。
    そして、常に激変する時代を、そして派閥争

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    2009年10月04日
  • 斜陽に立つ

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    乃木と児玉中心の小説。私は新聞連載で読んでいました。
    司馬先生の「殉死」のイメージに引きずられている乃木ですが、この本は彼の悲劇を暖かい眼差しで描いていますね。

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    2009年10月04日
  • 雪に舞う剣

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    06'11'18維新短編集。『青梅』高杉晋作をめぐって対立する女たち…おうの、おまさ、望都尼。とくに望都尼とのプラトニックな恋(…っていうか女教師に対する中学生男子の、いけない恋愛感情)をほんのり抱く高杉晋作が可愛かった。古川先生の短編というのは初めて読んだが、長編に比べて遊び心いっぱいで愉快。

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    2009年10月04日
  • 高杉晋作奔る

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    周囲の人たちの視点で高杉晋作が語られています。最初は商人らしく振舞ってブレーキかけていた白石さんが、だんだん高杉さんにのめりこんでいってどんどん投資していく姿が面白かったです。笑←笑いごとでもないんだけど。おうのちゃん視点が一番じーんときました。
    史実に忠実な感じ。

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    2009年10月04日
  • 松下村塾

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    5年くらい前に買った時は全然面白くなくて読めなかったけど、今回はスラスラ読めた。この5年の読書遍歴で読めるようになったと思い嬉しかった。内容も吉田松陰の人となりが伝わってきて良かったです。

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    2025年11月11日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    明治維新の礎を築いた偉人の未来を見つめて記された獄中記。
    小伝馬町駅から徒歩1分の現在、公園として親しまれている場所で書かれたもの。
    内容は塾生に向けたものであり取っ付き辛い。
    しかし、書物として世に広まり、先生の志が後世まで継承されているという事実が、先生の志の熱さを物語っている。

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    2025年05月10日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    吉田松陰の教育に対する考え方は、人を育てる普遍解である。

    教育の本質は、志を育てること。
    そして、学ぶだけでなく、実践することに主眼をおき、自ら行動することでこそ真の成長が得られるとしている。

    また、教え子たちの一人ひとりの個性を大切にし、その特性を活かせるように指導していて、その指導方法も画一的な教育を押し付けるのではなく、生徒それぞれの可能性を引き出すことを心がけている。
    教え子たちの出身や地位にかかわらず平等に接して、個々の才能を認め、それを磨くための助言を行うという現代社会にも通用するビジネスパーソン教育でもある。

    吉田松陰自身は、社会を変革するためには新しい考え方を持つ人材が必

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    2025年01月06日
  • 吉田松陰 留魂録 (全訳注)

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    30歳で処刑された吉田松陰の遺書・遺言書。言わずと知れた幕末の志士である。
    彼が逮捕されて処刑されるに至った経緯を知らなかったのだが、知られていると思っていた罪(暗殺の企て)を自白してしまう。その罪で収監され処刑までの期間に仲間に向けてたくさんの書簡を書いた。この本はそれを集めてかれの胸中や状況を分析したものである。
    長州藩にあった松下塾の門下生には歴史に名を遺した人がたくさん通って学んでいて、顔ぶれがとても豪華だ。そこで松陰は後輩たちを育てるべく、さまざまな講義を行っていた。獄中から手紙を届けてくれる友人のおかげで彼の志は伝わったようだ。
    処刑前は過激な考えと他人を煽るような行動から、周りか

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    2024年09月06日
  • 漂泊者のアリア

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    世界的オペラ歌手、藤原義江の生涯。戦前日本の音楽史の勃興をほんの少し垣間見れた気がした。「波乱万丈」という単語で人の一生を安易に表現したくなかったが、結局それ以外思いつかない。この史実をあえて淡々と編んだ作者の選択は最善だと思った。

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    2022年08月05日
  • 松下村塾

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    相労役を重んじた
    →お互いに学び合う
    →勉学だけでなく草むしりなどもさせた
    禁欲的
    →酒やタバコは否定派
    誰でも受け入れる
    →身分も年齢も関係ない
    →入学金も基本なしで授業料は米も可能

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    2022年05月10日
  • 斜陽に立つ

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    愚将と言われる乃木希典の物語。
    同郷の作者により、愚将というレッテルを覆すような内容。
    でも、難しかった。
    読むのに苦労した。

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    2018年07月10日
  • 影武者

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    先に読んだ「花冠の志士」が良かったので、もう一冊。今度は短編集です。
    悪くは有りません。標準点以上と言えるでしょう。でも余り突出したものは感じませんでした。ひょっとしたら長編作家さんなのだろうか。
    ところで、このなかの「奇謀の島」は毛利元就が雄飛するきっかけとなった陶晴賢との厳島の戦いを描いています。厳島(安芸の宮島)を目の前に見る私の住んでいる町や聞きなれた地名が数多く出てきます。なかなか不思議な感じがしました。

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    2017年11月08日