【感想・ネタバレ】影武者のレビュー

あらすじ

大永(だいえい)四年。毛利本家を継いだ元就は、三人の重臣を前に異母弟・元綱の陰謀を打ち明けた。陰謀には重臣二人が加担し、背後に尼子氏の影がちらつく。元就は領内巡視の際、元綱誅伐(ちゅうばつ)を決行。謀叛人たちは一網打尽となった。十八年後、尼子氏との戦いで死地に追い込まれた元就を救ったのは意外にも……(表題作)。大国の狭間で苦闘する毛利。戦国武将たちの死生観を活写!(『奇謀の島』改題)

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戦国時代小説といえば、織田、徳川、豊臣ものが主流で、あとは武田、上杉ものくらい。中国地方の
毛利氏を中心に描いた作品は珍しい。短編集なので手ごろ感があり、文章も読みやすくてあっというまに
完読してしまった。当時は日本全国で合戦が行われていたようで、地元では有名でも、教科書にはほとん
ど載らないような小さな戦いも多かったに違いない。「奇謀の島」には陶晴賢や厳島合戦のことが詳しく
書かれていて興味深かった。

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2020年05月10日

Posted by ブクログ

古川薫さんは、郷里下関市出身の小説家だそうです。
いままで知らなかったのだけど、
毛利の小説が読みたくてこの度手に取って知りました。
骨のある小説だと感じました。
舞台が地方だというのもあって、壮大さみたいなものはないけど、
緻密でとっても好感を抱きました。

どれも面白かったですが、「遠雷」が特に心に残りました。
関ヶ原を経ての、輝元、秀元、広家の確執、
微妙な立場になってしまった、広家の苦悩描かれています。

また、「小京都山口燃ゆ」は、
大内義隆、陶隆房の男色関係もうっすら背景にしながら、
滅びゆく大内家を冷泉隆豊の視点から切り取ってあり、
面白いです。

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2012年05月01日

Posted by ブクログ

先に読んだ「花冠の志士」が良かったので、もう一冊。今度は短編集です。
悪くは有りません。標準点以上と言えるでしょう。でも余り突出したものは感じませんでした。ひょっとしたら長編作家さんなのだろうか。
ところで、このなかの「奇謀の島」は毛利元就が雄飛するきっかけとなった陶晴賢との厳島の戦いを描いています。厳島(安芸の宮島)を目の前に見る私の住んでいる町や聞きなれた地名が数多く出てきます。なかなか不思議な感じがしました。

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2017年11月08日

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