黒澤はゆまのレビュー一覧
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Posted by ブクログ
男性にとっては『ヤバい…汗』、女性にとっては『ヤバい笑』となる女性たちが紹介されています。
ランプの貴婦人と呼ばれたナイチンゲール先輩のエピソードが興味深かったです。
優しく病人を労わると同時に、看護というもの確立させるために同胞や邪魔をする人には厳しくあたるという二面性があった話は有名ですね。
クリミア戦争でナイチンゲール達の看護隊を邪険に扱ったホール博士が戦績を認められて勲章を与えられた際には『クリミア墓地の騎士という意味かしら?』と…いいぞもっとやれ笑
新書ですが、文章は読みやすく最後まで楽しめました。
参考文献も興味深いのでチェックしたくなりました。 -
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Posted by ブクログ
歴史小説などには、陣中での食事として
「干し飯」なるものが登場します。
「ああ、干したご飯であって保存食みた
いなものなのだな」と読者は納得して、
先に進んでしまいます。
しかし著者はそこで終わらないのです。
「それってどんな味がしたのだろうか」
と、さらに一歩先へと想像を巡らせるの
です。
そして出来るだけ忠実にその食事を再現
させて、食レポをするというのが本書で
あり、頭が下がる思いの力作です。
さらに素晴らしいのは、世に知られた
大名が食べたものだけではなく、名も無
き雑兵の食事にも焦点を当てた点です。
戦場で雑兵は何を食べていたのか。
当然残されている資料は少ないですが、 -
Posted by ブクログ
調味料の充実した現代と比較すれば味は単調だが、栄養分に富んだ合理的な戦国時代の兵糧。実際の再現を通じた戦国時代の人々の食の知恵に感動する作品。
赤米、糠味噌汁、芋がら縄、干し飯、スギナ、カストリ焼酎、牛肉、ほうとう、味噌。
戦国時代の文献を漁り、当時の食を可能な限り再現する。最初の挑戦ではほぼ間違いなく失敗するところが面白い。
味噌のアミノ酸の吸収力の高さが戦でのスタミナにつながったり、携行性と保存性に優れていたりと当時の食事は実に理にかなっている。もちろん現代のように調味料が充実していないので、味は短調とはなるが、決してまずそうには思えない。
食に関する多くの文献を素にした一冊。筆者 -
Posted by ブクログ
Twitterのフォロワー様から頂いたものです。
以前からおにショタ好きとして、この本が気になっていました。読んでみた感想ですが、元々おにショタ視点から気になっていたので大変満足です。
歴史に存在した大人の男と少年の関係性がびっしりと書かれていて、また男色の起源やおにショタ以外の青年×青年同士の関係性も濃く描かれており、根っからの腐女子の私からすれば満足以外の言葉はありません。
ですが客観的な文章ではなく、作者視点から描かれている感想的な文章も多いです。
私のようなおにショタ好き・単純に実在した男同士の関係を知りたいといった方にはおすすめの本かもしれませんが、これをなにかの参考にしたい・歴史書 -
Posted by ブクログ
ネタバレこの作品の中で、私が一番いけ好かない人物は小青胡だ。
(因みに張釈は実在の人物。張釈が建陵侯を廃されたのは、封じられて僅か五ヶ月後のことだ。呂氏滅亡直後失脚か?)
小青胡の奴は結局、まるまる一冊かけて、自分の浮気、心変わりの正当化を図ろうとしただけではないのか。その原因の多くを張釈一人に押し付けて。
そんなだからまるで彼の言葉からは恵帝の評価を上げる説得性がない。最初に恵帝の再評価を聞き手にお願いしているが、彼の語る恵帝に全く魅力が感じられない。要は帝王の器に非ずという印象しか残らなかった。だからこの話の聞き手(最後に正体が明かされる)が自身の著作に採用しなかったような気がした。
そして小青胡 -
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元美少年宦官だったおじいさんが、昔の宮廷での暮らしを回想するかたちでストーリーが進んでいきます。
表紙から分かるように、主人公とその親友は美少年で、宦官になった後、その美貌が認められ皇后や皇帝の近くで暮らすことになります。
宮廷で2人はそれぞれ違う人物仕えるため離ればなれになり、権力闘争に巻き込まれていきます。
表紙の2人が背を向け合っているのは、お互い惹かれながらも対立し違う道を進むことを表しているんでしょうか。
同性愛的描写がたびたびあります。ただ、語りのおじいさんが愛されたり抱かれたりしたことを生々しく赤裸々に語る様は、とても新鮮でした(笑) -
Posted by ブクログ
ある中国歴史小説を読んで宦官とは…?となり詳しく書かれている本は無いかなと探してヒットしました。
劉邦が皇帝として治めていた時代に出会った小青胡と張釈という2人の宦官が主人公のお話でした。
年を経た小青胡が昔話として誰かにお話を聴かせるというところからストーリーが始まります。
どうして宦官になったのか、手術、後宮での生活がしっかり書かれていて、小説ですが宦官についてかなり知ることができました。
2人の主人公は後宮でかなりの美形と持て囃されながらも、時には虐げられて酷い目に遭わされます。
傷つきながらも支え合って後宮での生活を送っていたのに、どんどん2人の道が別れていく描写に切なくなりました。