黒澤はゆまのレビュー一覧

  • 戦国ラン 手柄は足にあり(インターナショナル新書)

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    合戦の舞台を実際に走って体感する画期的な試み。

    大坂夏の陣、本能寺の変、石山合戦、桶狭間の戦い、川中島の戦い。

    歴史の舞台を実際に歩く。戦はある意味陣取り合戦。少しでも高い土地や要衝を抑えることが勝利につながる。

    走ることで高低差や距離を実際に体感する本書の試みは素晴らしいと思う。

    気楽に読める内容だが、走る前の筆者の下調べの労力にも敬意を評したい。

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    2022年09月06日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    この作者さんたら
    戦国時代の文献を調査するだけじゃ
    飽き足らずに実作しちゃった!
    当時使っていたであろう材料を調べ
    できるだけ近いものを使って。
    こういう研究スタイル好きだなぁ
    と思ったら…研究者じゃなくて小説家なんだ!

    戦国時代くらいはまだ
    戦いが始まれば農民も駆り出されたり
    農地もそんなに豊かじゃないから
    領主がめっちゃいいものを食べてたかというと
    そうでもないみたいですね。

    でも、干し飯とかズイキに汁を吸わせて乾燥させた
    戦国インスタントスープとか当時の工夫も面白い。
    あと、井伊直政が薄味だから醤油が欲しいと言って
    居並ぶ猛者に叱られたエピソードが
    なんか印象に残ったわ。

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    2020年12月31日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    戦国時代に食べられていたものを、文献やその筋のプロの助けをもらって再現、食べてみるという本。うまい飯なら読まなかった、まずい飯のほうが面白いもんね。とはいえ、結果うまい飯だったものもあり。

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    2020年06月13日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    ネタバレ

    <目次>
    第1章  赤米
    第2章  糠味噌汁
    第3章  芋がら縄
    第4章  干し飯
    第5章  スギナ
    第6章  粕取焼酎
    第7章  牛肉
    第8章  ほうとう
    第9章  味噌

    <内容>
    いくつかの歴史小説を書いている著者。しかし、本の内容は学者のように緻密。きちんと文献にあたり、場合によっては専門家に質問し、何よりも実験(調理)をしている。「まずい飯」とあるが、牛肉など美味いものも含まれる。

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    2020年02月13日
  • 九度山秘録 信玄、昌幸、そして稚児

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    「君」とか「僕」とか気になりますが、全体としてはとても良かった。少々気障にも思える文体はドライで、新しい戦国モノといった風情があります。
    しかし真田はどうしてこんなにカッコいいんだろ。大坂の陣の描写は決して長くないのですがいちいち心に沁みます。男同士の愛情や友情を丁寧に描いてきてのクライマックスだからでしょうか。
    脳内で映像化されていくのがとても楽しかったです。

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    2016年11月19日
  • 九度山秘録 信玄、昌幸、そして稚児

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     家康の治世に、九度山に流刑となった真田昌幸とその稚児千手主軸とした話。昌幸もかつては信玄の稚児であり……うん、まぁ衆道というか、男の道っていうか、男性が成人に至るまでの通過儀礼であり、少年の一瞬で消える美しさへの愛である。BLじゃないし、ゲイでもないし、バイかと言われても悩む。性的嗜好とはまたことなる何かにも見えるが、さてどうなんだろ。
      千手をかわいらしくて魅力的なのか、御しやすい駒と感じるかで、印象が変わる気がする。個人的には、昌幸の稚児時代は危うい美しさだし、そこから年を重ねて老年に至る昌幸は魅力的だと思うけれど、それに比べると千手は書割っぽいなぁという印象。単純に昌幸が好みすぎるの

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    2015年12月04日
  • 劉邦の宦官

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    通貞の小青胡と張釈の、悲しい運命の物語。
    中国史には詳しくないが、かつての宮廷や、通貞から見た劉邦の盛衰が見られて、おもしろかった。
    読みやすい文体で、ラストは一気に読めた。
    小青胡と張釈は、どこで変わってしまったのか…。切ないラストは胸が痛かった。

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    2014年03月16日
  • 劉邦の宦官

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    二人の美少年の成長と共に、物語が加速していく!
    先がドンドン読みたくなります!


    歴史小説も、BL小説も、特に好きではない私でも凄く面白いと感じました!

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    2013年05月23日
  • 劉邦の宦官

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    ネタバレ

    統一してからの劉邦を宦官の視点から見る
    という設定に心ひかれました

    呂稚の行う非道な行為については事前知識があったので
    覚悟はしていたのですがやはり物語の中に組み込まれると
    厳しいものがありました
    どこかで歯止めがきかなかったのかなと・・・

    そして宦官視点ですが自分は宦官は性と切り離された存在と
    思っていたので虐待の内容や性の相手をするということに
    衝撃をうけました

    老爺になった主人公が過去を話していく、というスタイルだったので
    暗い描写も奥底まで沈まずに一定の所で踏みとどまっていて
    それがすごく良かったと思います

    全体に漂う妖しい香りが鼻奥に漂ってきそうな作品でした
    同じ作者さんでや

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    2013年04月15日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    里芋の茎を干して縄にした芋がら縄は、合理性と食としての魅惑さに惹きつけられた。いつか食べてみたい。あと肉食文化で牛や馬は農業の有益性で避けられてたり、猪や鹿のみならず犬や猫も当たり前のように食してたのは知らなかったので勉強になった。育てた家畜か野良かで食の対象の是非が変わる考察もなるほどと思った。

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    2025年06月22日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    干し飯がどういうものかと作り方を知りたくて読んだ。理解が深まったのでよかった。ご飯半分、武将のエピソード半分という感じだった。

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    2025年01月18日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    ネタバレ

    スギナを食べてみようというのには恐れ入った。
    まずいどころじゃないだろうとは思ったが、その味は意外なものだった。
    大唐米らしきものを食べて「美味しくないというより、つまらない」というように味に対して筆者は正直である。

    ただし、ほうとうや牛肉などまずくはないだろう食品が入っている。

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    2024年12月22日
  • 世界史の中のヤバい女たち(新潮新書)

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    確かにヤバい!
    女性のヒーロー?いや、悪女?
    えがかれている10人の中で、男性社会の中で自分が女性である事を隠してまで騎手となる2人の女性には感動した。
    白衣の天使のナイチンゲールがあんなに強い女性だっただなんて!小学生の時に読んだ伝記のイメージは覆された。
    呂后もすごいなぁ〜
    歴史小説家が書いた本なので、とても読みやすかったです。

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    2024年12月03日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    戦国武将や兵たちは何を食べていたか! 干し飯くらいしか知らなかったけど、糠味噌の汁とかスギナとかまずそう。リサーチして現代でもそれを作って食べてみる著者の試みは興味津々。しかし芋がらで縄を作って普段活用し、いざというときに水で戻して煮込んで汁にって…すごいな。これは食べて見たいかも~

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    2020年12月28日
  • 戦国、まずい飯!(インターナショナル新書)

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    特定の武将が食べたというものを再現するというより、当時食べられていたろう物を再現して食す。その部分はかなり薄い。著者も、食事の研究科ではなく歴史小説家。
    んで、その食べ物から連想される武将のエピソードを記すという構成で、本としても薄いし、中途半端。

    面白くないとは言わないけど、そそられない。

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    2020年07月23日
  • なぜ闘う男は少年が好きなのか

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     男性は孤独なんだなぁ……と思い知らされる。
     いや、男性が、と言うよりは、権力を持つTOPと言うべきか。

     男性が頂点に立つとき、隣に置いて安心出来るのは男性、というのが分かるような分からないような。
     たぶん、女性が頂点に立ったとしても、隣に女性は置かないだろうなぁ……と思う。男性ほど同性を信用出来ない気がする。ふしぎだ。

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    2017年05月02日
  • 九度山秘録 信玄、昌幸、そして稚児

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    九度山に蟄居中の真田昌幸の稚児となった少年、千手。
    かつて武田信玄の奥近習衆として、寵愛を受けた昌幸の回想と共に展開する物語。
    “稚児”という事で、その手の話です・・・。好き嫌いわかれるかもしれないですね。
    因みに、千手の元服後の名前が、「そうきたか。」という感じでした。

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    2016年01月10日
  • 劉邦の宦官

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    ネタバレ

    中国の歴史文化に詳しくないので、わからないことが沢山。宦官に対してもどういうことかは知っていても、具体的にどんな役割なのか等、漠然としたことしか知らなかったことに気付かされました。人間の性の生々しさを感じ、嫌悪するところもありますが、主人公の小青胡のピュアさは張釈が負の部分を引き受けてこそなのかなぁと思ったり、読んでいてなかなかな複雑な思いをしました。時代(歴史)小説なのか、BLという分類なのか迷うくらい、よく出来ている物語だと思います。

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    2013年09月18日
  • 劉邦の宦官

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    英雄・劉邦と、その息子の恵帝に仕えた宦官。
    歴史の表舞台には出てこない人物の視点から昔語りがされていきます。

    劉邦が項羽を破り漢の初代皇帝となった4年後、
    わけあって宦官となった幼い美しい少年、小青胡と張釈が出逢う。
    宮殿での過酷な生活のなか、ふたりは互いをかばいあうように
    念友の契りをかわす。のちにふたりは呂后の寵愛を受けることになります。
    青い目をもつことから呂后に小青胡と名付けられる主人公ですが
    劉邦がかれを気に入り、息子の盈(のちの恵帝)に与えます。
    小青胡が、年も近くまっすぐな少年である主に惹かれていく様子があまりにもまぶしくて、
    その後の悲劇との対比、そして呂后とその腹心となった

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    2013年04月24日